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私が感じた「発達障害ビジネス」1

療育最大手サービスの料金設定に驚愕

約1年間のTMS治療も終わり、娘の困りごとがだいぶ改善したもののすべて解決したわけではなく、やはり療育も必要なのかと考え始め、市の発達相談に行った。そこでは、月に1回発達専門の医師が相談に乗ってくれる日があり、予約を申し込んだ。

その頃には娘の場合は具体的に困っていることがだいぶ減ってきてはいたので、行動をどうにかするというよりは、考え方のこだわりのようなものとどうつきあえばよいかというのが私の聞きたいことだった。
それが療育なのか認知行動療法なのか、それもわからなかったためよい方法はないかと話していると、「小学生に認知行動療法はほとんど聞いたことがないので、療育なら」と最大手のサービス業者の名前を挙げられた。
その業者はホームページなどでも発達障害についての情報を多く発信しているので、もちろん私も知っていた。

医師が推すくらいなので、そう間違いないだろうととりあえずHPから申し込んだ。後日電話がかかってきて、話を聞くと最寄りの施設は「受給者証で受けられる療育は3年から6年待ち」と言われる。しかしそれではもう大きくなってしまって意味がない。「全部自費なら受けられる療育の枠はある」という話になり聞いてみると、オンラインで療育をやっていて体験が1回2万2千円だったので、体験なのにこの値段かと思ったが申し込んでみた。

体験当日は約1時間弱オンラインで娘と担当者が会話。娘は「お母さんがいないほうがいい」というので、実際の様子は見ていない。その後担当者と親でペアレントトレーニング的な話をする。担当者が気づいた娘についてのことをいくつか指摘され、オンライン療育のプログラムの話になる。
週1回約1時間オンラインで子供への療育、その後親へのペアレントトレーニングで約1時間、月4回で、8万8千円と施設使用料千円がかかり月約9万だった。それを9カ月のプログラムでやっていくという。全部で80万越えだ。

値段の高さに驚きつつ、「オンラインでどのくらい効果ありますか?指摘されたようなことが改善しますか?」とストレートに聞いてみた。担当者の話では「改善すると思います。途中でやめられる方はほぼいないということで信じていただければ」という。まぁ途中でやめる方が勇気のいる選択だ。
しかし対面ならまだしも、集中力が欠けている特性の子供にオンラインでの療育がどれくらい効果があるのが疑問だった。教室なら友達ができたり、友達同士での切磋琢磨があるだろうがそういうものもない、いろいろなことが引っかかり、申し込みはしないことにした。

療育を選択しなかったモヤモヤを吹き飛ばしてくれた先生の言葉

本当にこれでよかったのか?療育を受けるべきだったのか??私ががんばって療育に近いものをすればよいのか?モヤモヤしたまま過ごしていると、学期末になり学校の担任の先生と面談する機会が来た。
担任の先生には特性を伝えてあり、娘は体育が嫌いだったので、それで学校に行きたがらない、授業に出たがらないということが時々あった。そんな時でも担任の先生は、いろいろ工夫して娘が学校に行きやすいように協力してくれた。

今学期の反省をしながら先生に療育の内容と料金の話をすると「そんな金額出してちゃんと効果があるならその業者の手法がもっと有名になってるはずですよ」と言う。
「ABA(応用行動分析)という手法だそうです」というと、先生はちょっと考えて「実は…」と話し始めた。
その先生は大学時代に臨床心理を専攻し今はABAで有名な先生に師事していたという。「ABAをやるのに、ましてやオンラインとかでそんな金額出す必要ないです」と断言してくれた。
私のモヤモヤがようやく晴れた瞬間だった。
「どんどん研究が進んでいるので、なるだけ最新の本を読んでください。
 利益をださなきゃいけないとはいえ、この値段設定すごいですね。」
やはりいろいろな人に相談して話を聞くというのは大事なことだと改めて思った。

苦しんでいる親は、子供をなんとかしたいと必死だ。
そこにつけこむ形で、いろいろな業者がいるのだろう。
福岡で事件になったNPOのような団体もある。
親がしっかりと判断をしていくことが本当に大事な局面だと思う。
この業者のサービスについてはもっと「??」と思ったことがあったので、それはまた続きで書いていく

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