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【靴屋さんに読んで欲しい本】「靴のおはなし 1」

足靴業に就いて3年目の足育姉ちゃん✳︎ちえぞー(@chie_fuss)です。

普段は「足」のトラブルや、「子ども」に関する本ばかりを読んでいますが、最近ちょっとちがうタイプの本に出会ったので、ご紹介していきます!

本の内容に関しては、ちょっとしかお話しないので、安心しておすすみください。

「靴のおはなし 1」という本

この、どストレートなタイトルに惹かれてポチりました。笑

本の中身は、ダンサー、作家、歌人、エッセイストという5名の表現者さんが「靴」という同じテーマで綴った作品集です。

「靴のおはなし」の誕生のきっかけは、そんなお客様との会話です。
十人十色というように、十靴十色、靴のまわりにも様々なストーリーがあるのではないか、そんな想像から、お話として楽しんでいただける靴の本が作れたらいいなと考えました。

【公式WEBサイトより】https://loopsha.jp/special/14

執筆された方によって、書き方もお話の世界観も全くちがいますが、どのお話も、わくわくさせてくれるものばかり。ページをめくるのが、たのしくて仕方ありませんでした。

最後の「靴のこと、聞いてみました。」というコーナーもお気に入りです。この本を執筆した5名に同じ内容の質問を投げかけていますが、それぞれの回答がまた個性的。最後まで笑わせていただきました。

ループ舎は、靴屋さん

この本はループ舎さんが出版されたものです。

「ループ舎」って聞いたことがないなーと思っていたら、なんと靴屋さんでした!

このループ舎を運営しているのは、 loop & loop という奈良県の企業さんで、NAOTという靴屋さんも運営しています。

靴屋さんで、本をつくっているなんて珍しくないですか?

しかも、この企業さん、風の栖(かぜのすみか)というアパレル事業も展開しているんです。おもしろすぎますね!いやぁ、最高です!!

先日、NAOTが東京にあると知り、はじめて訪問してみたのですが、かわいい革靴たちがいっぱい、かつ、スタッフさんもあたたかくて、いい空気の流れてるお店で、一気にファンになりました。

東京店は、浅草-蔵前にあるので、お近くの方はぜひ行ってみてください。

お店で、「靴のおはなし」の本も販売されていました。

靴屋さんに読んで欲しい理由

靴屋さん向けに書かれているわけではありませんが、私は是非、靴屋さんや、靴に携わる仕事をしている方に読んで欲しいです。特に、私のような靴屋歴の浅い方にもオススメします。

きっと、仕事でお客様と接ししていれば、靴を介して様々なストーリーを知ることもあるでしょう。

私も、コンフォートシューズやビジネスシューズの販売員をしてきて、お客様から靴との思い出を聞かせていただきましたし、靴や足を拝見して想像を膨らませることもありました。

足や靴について勉強をしていると、それまで何気なく選んでいた靴を、「イイ靴」と「ダメな靴」とに分類できるようになります。

しかし、良し悪しなんてものは、履く人によってちがうはずです。

私は、少し前まで、スリッポンタイプはダメ!靴のお下がりはダメ!長靴はダメ!バレエシューズの上履きはダメ!という考えで頭ガチガチさんでした。

靴業界の方や、足育活動をしているような方とお話をしていると、このような「○○はダメ!」ということがよく出てきますし、いくつかの企業さんも宣伝コピーに使っているので、そのまま受け取ってしまっていたのです。

ループ舎さんもおっしゃっていますが、靴の数だけストーリーがあります

Aさんから見たら「ダメな靴」でも、Bさんにとっては宝物のような「イイ靴」になることだってあるんですよね。

この「靴のおはなし」には、靴と人とのさまざまなストーリーが綴られています。

実際にお客様からストーリーを聞くことが一番かもしれませんが、この本を読むと、出会ったことのないようなお話が出てきます。ここのお話が本当かはわかりませんが、77億人もの人が暮らしている地球にいるんですから、知らないこと、思いもよらないことが、あちこちで起きているのだろうと思います。

私は、この本と出会って世界がぐっと広がりました。頭ガチガチさんになる前に、ぜひ読んでみてください。

余談ですが、私は本が苦手です。小説は飽きてしまって読めないし、時間も人の5倍ほどかかります…。

でもどうしても読みたくて、仕事鞄に忍ばせ、通勤電車で読んでいました。仕事前に読むと、「よし、今日も靴人として良い仕事をしよう!」という気持ちになりますし、仕事終わりに読むと、やさしい気持ちになり、疲れもすーっと消えていきますよ。

実はこの本、パート2もあるんです。1を読み終えてすぐ注文したので、届くのが楽しみです。

ほいでは、また。



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