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【選挙ウォッチャー】 新型コロナウイルス・最新情報(#129)。

今回のオミクロン株による第6波を収束させるためには、まずネット上に跋扈している「オミクロン株はただの風邪」と主張している声の大きなアホをしっかり撲滅することだと思います。「バカはバカ同士、同じ周波数で共鳴する」の法則により、吉本興業のお笑い芸人がワイドショー番組のコメンテーターとなり、「オミクロン株はただの風邪」という話を広げてしまっているのですが、これで世論が誘導されてしまうと大変なことになります。まずは、しっかりと「オミクロン株はただの風邪ではない」ということを知ってもらう必要があります。


■ 新型コロナよりインフルの方が危険は「デマ」

さて、今日も「新型コロナウイルスよりインフルエンザの方が危ない」と言い張ってきかないオジサンに、「インフルエンザより新型コロナウイルスの方が圧倒的に危ない」という話をお伝えしたいと思います。

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そもそも夏草先生とやり取りをするキッカケとなったのは、2019年のデータを出して、「ほら、新型コロナウイルスよりインフルエンザの方が危ないぞ!」と言ってくるアホがいたので、「何を比べとるんや?」とツッコミを入れたことでした。僕はこのグラフをもって「新型コロナウイルスとインフルエンザを比較しているとは言えない」と言っただけですが、どうやら夏草先生は「そんな小さなグラフの話をしているわけではないんだ!」ということなので、それでしたら、議論はとっくの昔に終わっていました。

季節性インフルエンザの致死率:全世代で0.001%
新型コロナウイルスの致死率:全世代で1.436%

以上です。致死率以外にも、病床逼迫や社会機能の停止、後遺症の観点から新型コロナウイルスの方が危険であることは間違いありませんが、かなり重要視されるファクターである「致死率」を見ても、新型コロナウイルスの方が圧倒的に危険だとしか言えません。

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しかし、夏草先生は、2年前にもニューヨークと同じように感染が広がると言われていたのに、日本では感染が広がらなかったのだから、もう世界と比べる必要がないんだとおっしゃいます。これこそが夏草先生が「情弱」であり続ける最大の原因です。普通は「他の国では被害が大きいのに、日本では被害が少ない」となった時に、「どうしてそうなったんだろう?」と考えるわけです。しかし、全国のネット上で暴れているアホの皆さんは「とにかく日本は少ないんだ!」で終わりです。ちなみに、アメリカと比べるから日本の被害が小さく見えますが、新型コロナウイルス対策に成功している国と比べれば、日本の被害がいかに大きいかが一目瞭然です。

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世界の動向を見ることは、とても重要です。悩みは同じなので、世界中でさまざまな試行錯誤が行われています。その中で、成功している国と失敗している国があって、ともに学ぶことはたくさんあるのです。「いつまで比べるんだ?」という話ではなく、「いつまでも世界中の経験を参考にする」のが当たり前の政策の進め方です。

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おそらく夏草先生が言うところの「過剰な対策」というのは、「緊急事態宣言を発令するべきではない」ということだと思いますが、残念ながら、「緊急事態宣言」は必要です。緊急事態宣言を発出せずに感染を止める方法がないわけではありません。ここでも指摘している通り、「みんなでN95マスクをつける」をすれば、おそらく緊急事態宣言よりも高い効果を発揮するとともに、経済を止めずに収束させられることでしょう。しかし、日本はこのために前々から準備を進めてきたわけではないし、事態は一刻を争う状況なので、今からセコセコと準備するのでは間に合いません。つまり、「緊急事態宣言」しか手段がなくなってしまったのです。本当は緊急事態宣言を出さない方法があったのに緊急事態宣言を出さないといけない状況を作ってしまったのは、政治家の無能が原因です。「経済を止める弊害」を心配されているのであれば、「経済を止めない方法は存在したが、やらなかっただけ」です。

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ちなみに、夏草先生は「新型コロナウイルスは検査数がすべてカウントされているのに、インフルエンザは検査数のすべてがカウントされているわけではないので、母数の数え方が違う!」と言いたいようなのですが、致死率を少なく見せたいというなら、母数が有利なのはインフルエンザの方です。

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インフルエンザは年間1000万人が感染するとも言われており、いちいち検査の数を数えていたら大変なので、「定点報告の医療機関」を決め、これらの医療機関で陽性率が上がってきたら「流行している」と判断し、注意を呼び掛けるシステムになっています。大病院がかかりつけの人もいるかもしれませんが、多くの人は街のクリニックで診察してもらい、インフルエンザの検査をします。しかし、街のクリニックで検査したものは、いちいちカウントされていません。検査数も陽性者数もノーカウントです。ただし、死者数だけは全員がカウントされています。重症者や死者は全員、大病院に回されるからです。一方、新型コロナウイルスの検査は、街のクリニックで発熱外来を設けているところも含め、すべてを報告する仕組みなので、母数はインフルエンザより大きくなります。「母数が増える」ということは、2分の1より3分の1の方が数としては小さいように、もし死者が同数だった場合には、分母が大きくなればなるほど数は小さくなります。この大前提をもとに、以下の表をご覧ください。

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分母となる定点報告の検査数は国立感染症研究所のデータからの引用。死者数は厚生労働省からの引用です。直近の2017年から2019年にかけては、やや致死率が上がっているものの、死亡者数が全量で、定点報告に街のクリニックや耳鼻科などが入っていないということは、ものすごく甘めに見積もっても、せいぜい致死率は0.03~0.04%前後(※ただし直近に限る)ということになろうかと思います。いくら片っ端からPCR検査をやっていると言ったところで、インフルエンザの検査数には全然勝てないでしょう。

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まず、オミクロン株が流行する前の2021年12月31日までのデータで言うならば、日本国内の累計の感染者数が173万3518人に対し、死者数が1万8392人だったので、その致死率は1.06%。あとはこの感染症がどこまで広がるかによって、死亡する人数が決まります。全世界に比べると致死率が低めですが、それは「医療従事者のおかげ100%」です。ただし、オミクロン株が流行して以降は、その致死率が著しく下がる傾向にあります。これはデルタ株以前と比べて、オミクロン株の致死率がもともと低いと言いながらも、何より大きな要因は「死ぬ人が増えるのはこれからだから」というところが大きいです。

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そして、最も危惧されるべきは「医療崩壊が起こること」です。大阪府では既に医療崩壊が起こっているとみられ、「入院は中等症2以上」「介護福祉施設に入所している高齢者は119番通報するな!」など、入院にかなりのハードルを設けています。入院を必要とする人が入院できなくなってしまうと、そこに待ち受けるのは「死」です。医療崩壊が起こると、本来は助かるはずだった命まで失われることになります。なので、どれだけ現場の医療従事者の方々が頑張ったとしても、精神論では乗り切れず、致死率は高まってしまうのです。まずは医療崩壊を防ぐというのが大原則なのです。


■ 全国の感染状況まとめ(2月12日版)

全国47都道府県の新規感染者数と主なトピックスを1行で紹介します。スマホでご覧いただいている方は2行以上になっているかもしれませんが、なるべく短い文章で簡潔に状況をまとめております。

北海道:3280人。川湯温泉の再生へ、環境省が廃業ホテルを解体。
青森県:370人。青森市134人、弘前管内72人、八戸市68人。
岩手県:184人。盛岡市は過去最多の88人。自宅療養者は1330人。
宮城県:592人。仙台市328人。女川原発で住民不参加の避難訓練。
秋田県:130人。秋田市61人。お祭りで700人のナマハゲが行列。
山形県:115人。山形市34人、酒田市20人、鶴岡市11人。
福島県:307人。保育士や小学校の教員などの3回目の接種を優先に。
茨城県:1681人。神真都Qが13日13時研究学園駅前公園でデモ。
栃木県:570人。小学校の修学旅行が日光から高尾山に変更されている。
群馬県:403人。葬儀崩壊を防ぐシンプルな火葬プランの販売対象地域。
埼玉県:4936人。自宅療養者は3万人超え、病床使用率は56.2%。
千葉県:4080人。柏市の小学校3校で各5人ずつのクラスターが発生。
東京都:1万1765人。13日13時半に神真都Qが渋谷と新宿でデモ。
神奈川:8040人。13日13時に神真都Qが藤沢市奥田公園からデモ。
新潟県:373人。新潟市178人、長岡市48人、新発田市33人。
富山県:362人。富山市173人、射水市55人、高岡市46人。
石川県:432人。桜が丘病院6人と福祉施設5人のクラスター2件発生。
福井県:229人。感染者が出た飲食店や会社に対する誹謗中傷が激しい。
山梨県:133人。病床使用率が53.8%となり、急増すると対応不可。
長野県:421人。13日に神真都Qが13時頃から長野と松本でデモ。
岐阜県:693人。岐阜市123人、可児市55人、美濃加茂市51人。
静岡県:1050人。浜松市193人。伊東市民病院で6人の感染。
愛知県:5100人。病院だと立ち会えないので、助産師への依頼が増加。
三重県:603人。知事と北勢地域の首長が「withコロナ」のCMを放送。
滋賀県:858人。長浜市の藤井勇治市長の転院問題、正式手続きと反論。
京都府:1814人。京都市1310人。高齢者施設で24人の集団感染。
大阪府:6746人。神真都Qが13日に扇町公園、西梅田公園前で活動。
兵庫県:3259人。西宮市役所で先週の感染者が80人程との情報あり。
奈良県:959人。神真都Qのデモが13日13時半に奈良県庁前、注意。
和歌山:421人。和歌山市の高校で20人、介護施設10人の集団感染。
鳥取県:67人。7日連続2ケタ。米子管内26人、倉吉管内22人。
島根県:62人。17日連続2ケタ。松江管内38人、出雲管内15人。
岡山県:648人。岡山市274人、倉敷市225人、総社市26人。
広島県:820人。13日14時から原爆ドーム前集合で神真都Qがデモ。
山口県:217人。下関市73人、宇部市37人、山口市18人。
徳島県:124人。感染者が立ち寄りを公表されたラーメン店が県を提訴。
香川県:226人。高松市117人、丸亀市23人、さぬき市18人。
愛媛県:116人。入院中171人、重症3人、自宅療養者1973人。
高知県:204人。3人死亡。今年に入って死亡13人で全体の約3割。
福岡県:3456人。神真都Qが13日に天神中央公園と警固公園でデモ。
佐賀県:426人。10代90人、10歳未満73人、30代71人。
長崎県:248人。コロナ禍で献血バスが稼働せず、県内の血液が不足。
熊本県:594人。10歳未満112人、10代84人、30代78人。
大分県:336人。感染対策短期集中期間が始まり、街中の人出まばら。
宮崎県:196人。宮崎北警察署に留置中の50代男性の感染が判明。
鹿児島:444人。霧島市に3連休の期間限定の無料PCR検査場設置。
沖縄県:334人。神真都Qが越来城水辺公園で13日14時からデモ。

本日の新規感染者数は6万8470人となりました。本日の死亡者数は145人となっております。13日は全国で「神真都Q」によるデモが行われる予定ですので、くれぐれも近づかないように気を付けてください。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

今日も、有料部分には非常にどうでもいい話をお届けしております。たいして面白くないかもしれませんが、そんな日もあるということで、よろしくお願いします。あと2日ぐらいは感染者数が微妙に減っているかもしれませんので、「新型コロナウイルス最新情報」をお休みする可能性もあります。


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