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【選挙ウォッチャー】 青森市議選2022・分析レポート。

 10月23日告示、10月30日投票で、青森市議選が行われました。
 定数32に対して41人が立候補し、そこそこ競争率の高い選挙となりましたが、無酸素状態のため、0泊4日(車中泊3日)という強行スケジュールを組んでまで青森市まで行ってきたのは、ここでも「参政党」が議席を獲得する可能性があったからです。
 同日に行われた匝瑳市議選で「NHK党」が議席を獲得する中、青森市議選でも「参政党」が議席を獲得するようなことがあれば、いよいよこの国のカルト汚染は深刻だといえ、「コロナはただの風邪」と主張する非科学的なアホが幅を利かせることになります。

 当初は「NHK党」も候補者を擁立する計画を立てていて、青森県の県都を魑魅魍魎たちが狙おうとしていました。しかし、「NHK党」から立候補しようものなら、消えぬことのない一生の黒歴史となることから辞退したようで、見た目で分かるヤバい奴は「参政党」だけになりました。
 今回、立候補してきた木村淳司さんは、元林野庁の官僚で、一見、ちゃんとしていそうに見えますが、わざわざ「参政党」から立候補してくることからもお察しの通り、ゴリゴリに「コロナはただの風邪」という非科学的な思想を持ったオジサンです。詳しく解説しましょう。


■ 参政党が青森市でも議席を獲得した

 とうとう青森県にも「参政党」が進出してきました。
 このたびの青森市議選に立候補してきたのは、平成生まれの31歳、林野庁などで活躍してきた官僚の木村淳司さんです。安定した生活が約束された官僚を辞め、よりによって「参政党」の市議会議員になるのですから、だいぶ悲惨なことになっています。
 今年7月の参院選で国政政党になった後の「参政党」は、9月の沖縄市議選で当選者を出し、川西市議選、燕市議選と連勝し、今回の青森市議選でも当選していますので、着々と地方議会の議席を増やしています。今後、ますます精力的に候補者を擁立することが予想されることから、早くも「れいわ新選組」を超えることは確実な情勢と言えます。

例外なくパッキパキのノーマスクで登場した「参政党」の木村淳司さん

 木村淳司さんの一丁目一番地の政策は、「八甲田山に並べる風力発電の計画を中止する」です。現在は自民党や公明党を中心に進められようとしている風力発電計画ですが、心の風景とも言える八甲田山が大きく変わってしまうこともあり、この計画は賛否が分かれており、「中止してほしい」と願う人たちの票を集める作戦が展開されていました。
 参政党のカルトなところは、「風力発電は環境に悪い」として中止を迫る一方で、もっと環境に悪い原子力発電は推進しているところです。木村淳司さんも多くは語りませんが、「参政党」から立候補しているということは青森県の原子力政策にも推進していると考えられます。
 そんな木村淳司さんですが、選挙では「風力発電の中止」しか言わないので、新型コロナウイルス対策歯についてはどう思っているのかを知りたくなり、本人に直接質問をしてみました。「マスクをしていませんが、マスクについてはどう思っていますか?」と。

マスクについての考え方も、しっかりと「参政党」だった木村淳司さん

 木村淳司さんは、「マスクを着けるか漬けないかは自由だと思うので、マスクを着けたくない人がマスクを着けるように強要されない社会を作る必要がある」と言っていました。カルトです。
 やがて有効なワクチンや治療薬ができて、致死率や後遺症になる確率が大幅に下がれば、「マスクを着けない自由」もあろうかと思いますが、現段階で「マスクを着けない自由」を主張するのは、明らかにイカれています。マスクをしないことで、誰かのじいちゃん、誰かのばあちゃんが死ぬことになるわけですから、やはりマスクを着け、どうしてもマスクを着けたくないのであれば、中国のように高頻回PCR検査をしたり、HEPAフィルターの空気清浄機を各所に導入しまくるしかありません。こうした科学的な話を完全無視で、「参政党」と言いながら青森市議になろうとしているので、雪国で換気が厳しくなる青森市は、これからますますコロナ対策が後手に回っていくことでしょう。
 あと、木村淳司さんをサポートしている参政党員たちは、街頭演説の前後でゴミ拾いをしており、こうした活動でも票を稼いでいます。また、最終日には神谷宗幣さんが青森に入り、街頭演説と講演会を行い、参政党に興味のある人たちを会場に集め、一斉にオルグするという「催眠商法」のような手法が取られています。引き続き監視が必要です。


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