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【選挙ウォッチャー】 行橋市議選2020・分析レポート。

本当だったら、こんなに面白い選挙は滅多にあるものではありません。なんてったって、行橋市には「もともと残酷で有名だった」のフレーズで一躍有名になった「残酷パイセン」こと小坪慎也センセイが立候補してくるからです。入院が必要なレベルの重度の中二病を患い、一部のネトウヨから絶大な支持を集める「余命三年」みたいなポジションの地方議員。もちろん、僕は「残酷パイセン」の大ファンであり、毎年開催している「ポンコツ候補・オブ・ザ・イヤー」の2020年版では、ぶっちぎりの1位をかましてくれる可能性すらあったので、こんなご時世でなければ絶対に行っていたというのが行橋市議選です。もしかすると、最近になって『チダイズム』の存在を知ったため、「残酷パイセン」の伝説のツイートをご存知ない方もいらっしゃると思うので、もう一度貼っておきましょう。

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「どうやら、私が議員だから、良い子ちゃんだと思っている方々がいる。それは誤解です。経歴を隠しておらず、元走り屋。70台を誇るチームの頭で、基本的に組織戦闘を好む。圧倒的な戦力で、敵対勢力を焼き払う。譲歩はない、躊躇もない、示談も許しもない。もともと「残酷」で有名だった。」

僕はこのツイートを見ただけで震え上がり、失禁しました。ジョッバジョバです。しかし、このツイートの直後、現・Net IB Newsさんがお父さんの幸一さんを直撃。息子さんは昔から残酷で有名だったのかを聞いたところ、「中学生のころはちょっとだけ剣道部に入って、高校では部活にも入らず、進学校で真面目にやっていた。集団での喧嘩なんて、とんでもない」と証言。子供の頃から小坪慎也センセイをよく知るご近所さんも「実家は旅館で裕福だし、小さなころはかわいかった。グレていたという話は聞いたことがない」と言いました。小坪慎也センセイが「残酷なほど重度の中二病」であることが暴露されてしまったのです。僕はまた失禁しました。こんなにヤバい人は滅多に見られたものではありません。選挙を取材できなかったのが無念で無念でなりませんが、この無念を感じ取ってくれたのか、九州地方在住の読者の方が「せめてポスターの写真だけでも撮ってきたんで使ってください」と写真をくれたのです。

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本当は自分の目で見て、自分の耳で聞いて、空気に触れてレポートをお届けするのがルールなのですが、行橋市議選のレポートに限り、読者の方々からいただいた写真をもとにレポートを作らせていただくことにしました。「残酷パイセン」については、杉並区議選と堺市長選で遭遇しているので、その時の写真を使いつつ、聞いた話をもとに構成してまいります。なお、僕のルールでは「自分で撮影した写真以外はお金を取らない」ということにしているのですが、写真を提供してくださった方から「通常通りにお金を取ってほしい」とお申し出をいただきましたので、お言葉に甘え、このレポートに限って通常通りのカウントといたします。多大なるご支援をいただき、ありがとうございます。


■ 残酷パイセン、ついに登場!

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4月5日告示、12日投開票の行橋市議選に、満を持して登場したのは「地方議員で国内一・圧倒的政治力」をキャッチフレーズにしている小坪慎也センセイです。中二病をこじらせたツイートでも「圧倒的な戦力で」とおっしゃっていたので、残酷パイセンは「圧倒的」という言葉がお気に入り。「圧倒的中二病」です。ちなみに、ポスターの右下には「圧倒的政治力」よりも大きな文字で、自民党のロゴが入っていますが、小坪慎也センセイは無所属です。これでは誤解を招きかねないのですが、残酷パイセンは自民党の公認候補ではないので、こんなふうにロゴを使っていいのかどうかは微妙なところだと思います。

自民党公認:完全なる自民党の人。
自民党推薦:自民党の人がオススメしている人。

お金を払えば誰でも自民党員にはなれるので、残酷パイセンも自民党員ではあるのかもしれませんが、正式に「公認」を受けているわけではないところがミソです。残酷パイセンは、気持ちは完全に自民党員であり、基本的にネトウヨなので「安倍ちゃんマンセー」ではあるのですが、大阪維新の会が掲げる大阪都構想については大反対。通常のネトウヨとは少し異なり、少しだけ筋の通ったネトウヨなのです。どれくらいの筋かと言うと、今のご時世で例えるなら、マスク上部の鼻にフィットさせるための針金ぐらいは通っているのです。クネクネですけど。

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日頃、残酷パイセンがリツイートしているのは、和田政宗、青山繁晴、杉田水脈、長尾敬、吉田康一郎など。リツイートを見れば残酷パイセンの立ち位置が見えてくるというものですが、残酷パイセンは痛いレベルのネトウヨです。勘違いされると困るので、念のために書いておきますが、「保守」だったり「愛国」だったりすることを「ネトウヨ」と呼んでいるわけではありません。誰でも保守的な考え方を持つことはあるし、誰でも国を愛する気持ちは持っていることでしょう。では、何を「ネトウヨ」と呼ぶのかと言えば、例えば、韓国や中国に対してファクトに基づかないヘイト精神で、国交を断絶した方がいいと言っているような人たちを指します。どんな国でも、何から何まですべてが素晴らしい国というのは存在しないので、中国や韓国にも悪いところはあるでしょう。しかし、逆に言えば、何から何まですべてが悪い国というのも存在しないので、良いところは良いと認めなければならないのですが、何でもかんでも「悪い、悪い」と大騒ぎをして、韓国の経済が3年後に沈むとか5年後に沈むとか言っているうちに、一人あたりのGDPで韓国に抜かされる日本にはノータッチ。もはや無能以外のナニモノでもないと思っています。韓国より日本の方が優れているというのであれば、本当に日本が圧勝していなければ話になりません。新型コロナウイルスの状況を見ても、日本はまだまだ感染が爆発し、経済の止まる期間が長期化しそうですが、韓国はしっかり検査を実施し、早期に封じ込めに成功したので、経済の復活は早そうです。日本はますます貧乏になり、韓国は早々に貧乏からは脱却しそうなのです。韓国より日本の方が優れている。その小さな優越感を心の支えにしてきたネトウヨの皆さんは、もう韓国のことはバカにできなくなります。これまでは韓国から日本に出稼ぎに来る人たちがいましたが、これからは日本から韓国に出稼ぎに行くのです。アフターコロナの世界は、それこそネトウヨの人たちにとって残酷な現実が待っています。


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