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【選挙ウォッチャー】 河内長野市議補選2020・分析レポート。

7月5日告示、7月12日投開票で河内長野市議補選が行われました。これは大阪維新の会の浦尾雅文さんが市長選に挑戦するために市議を辞職したことに伴う補欠選挙で、欠員1に対して3人が立候補してきました。抜ける維新の穴を埋めるためなので、大阪維新の会の候補が立たないはずがなく、2人が待ったをかける形で立候補をしてきました。次回は2022年に市議選がありますので、任期は約2年ということになります。

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橋上 和美 58 新 大阪維新の会
早崎 武  75 新 社民党推薦
新西 宏之 56 新 無職

大阪維新の会は、連日、吉村洋文知事がテレビに出演し、まるで新型コロナウイルス対策をしっかり取り組んでいるかのような印象を垂れ流しているので、大阪府内では猛烈な維新旋風が吹き荒れていて、あげく河内長野市は吉村洋文さんの生まれ故郷だということで、大変な盛り上がりを見せていました。幸いにも、市長選は島田智明さんが良い市長だったので、どうにか維新に椅子を譲ることはなかったのですが、市議補選は基本的に「誰を選んだらいいのかわからない」という選挙になるため、よりイメージが先行し、とんでもない結果になりました。


■ 大阪の新型コロナウイルス対策は最悪である

僕はかねてから「政治家がアホだと市民や国民の命が危険に晒される」と言い続けています。そして、大阪はズバ抜けてトップがアホであり、雨合羽やイソジンの政策を見ていただければ一目瞭然だと思っています。吉村洋文知事が連日のようにテレビに出演し、ひたすら「やってる感」だけを演出していますが、実際のところは何もできていないに等しく、大阪の重傷者は過去最多の72人となっていて、このままでは病床の確保が難しくなると考えられています。もっと感染者数の多い東京で大阪ほど酷いことになっていないのは、医師会が激怒して、他の疾患だったとしても入院患者にはPCR検査を義務付ける形にしたことで、院内感染を減らすことにギリギリのところで成功しているからです。東京でも感染者がもっと増えてしまうと、こうした努力も虚しく院内感染が広がってしまう可能性が出るのですが、今のところはギリギリの所でどうにかなっている感じです。病院内で高齢者や複数の疾患を抱えた人に感染してしまうと重症化するリスクは高まり、重症患者が回復するまでには数ヶ月かかる場合もあるため、長期にわたって病床を占領する形になり、新規の重症患者を受け入れられなくなってしまいます。大阪では、こうした対策もうまく行っておらず、医療崩壊待ったなしの状態になっているのです。吉村洋文知事は記者会見で重症例が増えていることを問われた際に「大阪では早めの気管挿管をしている」というデタラメを言い出しました。そもそも気管挿管というのは患者への負担が大きいため、医師としてはなるべくやりたくないものです。「重症化しそうだから、やっとく?」という性質のものではないので、「早めにやる」みたいなことではなく、適切なタイミングでやっているはずです。「大阪では早めに人工呼吸器をつけている」とも言っていましたが、人工呼吸器はあくまで呼吸をサポートするためのものであり、新型コロナウイルスを治すためのものではありません。記者会見で言っていることがメチャクチャなのです。そして、どうしてこんなにメチャクチャなことを記者会見で堂々と言えるかと言ったら、そもそも新型コロナウイルスについて、ろくすっぽ勉強していないどころか、まったく対策らしい対策をしていないからです。吉村洋文知事のことを「弁護士だから頭が良いはずだ」と思ったら大間違いです。東大出身でも堀江貴文さんや大川隆法さんみたいな人はいるのだし、どんなに学校の勉強ができても、新型コロナウイルスの勉強をしてもらわないと解決策は打てません。


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