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【選挙ウォッチャー】 NHKから国民を守る党・動向チェック(#224)。

 私の自宅に届く大量のパンフレット。
 ここ最近、「NHKから国民を守る党」の立花孝志は、「恒心教が犯人である」とする動画をアップし、記者会見の場でも「犯人は恒心教だ」と何度も繰り返し述べている。
 今さらであるが、犯人が誰でも立花孝志や加陽麻里布にはほとんど関係がない。この事件は、NHKから国民を守る党が犯行に関係しておらず、彼らが主張するように、すべてが私の妄想と捏造であれば解決する話である。
 もっと言えば、もし彼らが犯行に関与していたとしても、そもそも裁判なんていう面倒臭いことをせず、「我々は関与していません」と声明を出しておけば、この問題は有耶無耶になっていたはずである。
 ところが、裁判なんかを起こしてしまったばっかりに、私がどんな証拠を持っているのかが気になって気になってしょうがなくなり、簡単な答弁書を提出して裁判を欠席したぐらいで、わざわざ10万円の懸賞金をかけて一般人を自宅で待ち伏せさせ、取材に出かけようとする私を襲撃。副党首の大橋昌信や党首の立花孝志が取材と称して次々に迷惑な訪問をしてきた。
 その訪問で私の家から刑事が出てくるというサプライズを喰らってから、立花孝志はその日のうちに「真犯人が見つかった」という動画をアップしているのである。今回は恒心教が犯人だとする動画を検証する。


■ 真犯人は恒心教だとする動画(#1)

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(00:29~)
「選挙ウォッチャーちだい君に対しての、まあ、1300件を超える、1300件を超えているのか、ちょっとわかりません、約1300件のですね、まあ、パンフレット事件。まあ、学校の案内であったりとか、メロンですね、の代引、いわゆるメロンをお届けしました、お金くださいって、こういう事件が起こっていると。で、その、まず、その1300件のパンフレットの送付の事件に関して、犯人が『わかりました』と言うのはちょっと言い過ぎなんですが、もうほぼほぼ間違いなく犯人だというのが特定できました。えー、『恒心教』と呼ばれる、いわゆるハッカー集団ですね。トーアという、まあ、トーアだけ、そんなレベル、簡単なレベルじゃないものですけども、もうこの事件が起こってかれこれ10ヶ月は少なくとも経ってます。で、1300件ものですね、まあ、イタズラの代引商品とか送ってて、いまだに犯人が特定されていないっていうのは、あの、まあ、もうハッカー集団である『恒心教』ということで、ほぼ間違いないというように結論づいていま、結論づけました。で、もちろん私は警察でも裁判所でも捜査機関ではありませんから、僕の結論付けというのは、皆さんがどう思うのかは自由です」

 立花孝志は、10月27日にアップした選挙ウォッチャーちだい君にパンフレットを送った犯人を特定しましたという動画の中で、冒頭からパンフレットの真犯人が「恒心教」だと言い出している。しかも、「ほぼほぼ間違いない」と繰り返しており、匿名の内部告発の手紙を元にしている私より根拠が曖昧で、「恒心教」が確固たる法人ではないことをいいことに、名誉毀損になりかねないような発言を平気で繰り返している。

(01:57~)
「で、そんな中ですね、今、元ボランティアと、N国元ボランティアという方がTwitter上で私が犯人にされているということをご主張されていますが、まあ、ここについては、あの、私のちょっと軽率な発言であって、いずれにしても間違いです。ここは本当にごめんなさい。えー、この元ボランティアの方ですね、えー、そこは本当にごめんなさい。あなたが手紙を送ったり、こういったパンフレットを送った犯人ではないので、もちろん、警察もそんなこと思っていませんので、そこはごめんなさいということで、まず謝罪をさせていただきます」

 立花孝志が言っているTwitterのアカウントは「元N国コルセンボラ」というアカウントのことであり、立花孝志は以前、参議院会館の前で、このボランティアが犯人であるかのように匂わせる発言をしていた。しかし、この濡れ衣に反発するかのごとく、次々とヤバい情報がリークされるようになり、立花孝志はこのボランティアに謝罪するほど気遣っている。

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(02:37~)
「でですね、あの、どうして恒心教が犯人であるというように言っているのかっていうのは、あの、実はこの選挙ウォッチャーちだいこと石渡智大君の所だけじゃなくて、実は他にも、これ被害者がいるんですね。で、まあ、ちだい君はそれ誰かっていうのはわかっていると思いますが、あえてその方にご迷惑がかかってしまうので、ここでは言いません。っていうのは、まあ、この恒心教というものを出すとですね、いろいろな形でこういうメロンの代引であったり、ピザの宅配であったりという被害が出るということで、現にですね、この恒心教、複数のメンバーがいます。まあ、海外ネットで、海外って言ってるんですけど、アノニマスというですね、えー、ハッカー集団がいるんですけども、このアノニマスとほぼ同じ、まあ、日本だけに所属しているのか分からないんですが、少なくとも、この恒心教の一人の21歳の大阪のフリーターは特定をして、これ、刑事事件にまでなってます。で、あの、この人たち(恒心教)のやり口っていうのは、やっぱりすごく上手。もう足がつかないようにやる。ということだけは、あの、お伝えしておきます。で、もう恒心教と言えば、唐澤貴洋弁護士。唐澤弁護士は100万回殺害予告をされたということで出てくる有名な弁護士さんですけども、まあ、昨年、えー、週刊文春の提訴をして、今、僕の所の代理人をしていただいているんですが、あと、森友学園事件の籠池さんの代理人もしていただいている非常に、まあ、日本で一番有名な弁護士さんだと思います。えー、有名で僕は有能な素晴らしい弁護士さんだと思ってます。この方(唐澤貴洋)によって、森友事件の真相がどんどん解明されていってると思っておりますが、この唐澤貴洋弁護士がですね、この恒心教のターゲットになっていて、すごい嫌がらせをされているということ、これはもうネットで調べていただければわかる、わかります。だから、まあ、昨年の10月ぐらいに唐澤先生、僕の代理人になっていただいているってことがあって、その関係で僕と対立している、まあ、選挙ウォッチャーちだい君に嫌がらせのパンフレットの送付が行われたというふうに見て、ほぼ間違いないと思っています

 この立花孝志の結論は、さっそく間違いだとわかる。
 そもそも「恒心教」が唐澤貴洋弁護士と何の接点もない私をターゲットにするのかという話もあるが、それ以前に、パンフレットの送り付けが激しさを増すようになったのは昨年8月頃のことであり、立花孝志が唐澤貴洋弁護士と代理人契約を結んだのが昨年10月頃だとすると、唐澤貴洋弁護士が登場する前からパンフレットが届いていることになり、唐澤貴洋弁護士との接点はますますゼロであると言ってもいい。
 一部のN国信者が、私が唐澤貴洋弁護士に相談をしていたとする動画をアップしているが、私が今日まで唐澤貴洋弁護士にコンタクトを取ったことは一度もない。ましてや、昨年10月に立花孝志の代理人になっているのであれば、ますます相談することはない。
 昨年10月以降に届いたパンフレットの中に、恒心教の人たちが送ったパンフレットが混ざっている可能性は完全に否定することができないが、それでも昨年8月から届いているパンフレットに関して、犯人を恒心教にできる根拠はどこにもない。

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(05:22~)
「この、ちだい君は、この子はね、今、裁判をやってるって、何が裁判になっているか、ちだい君は今、民事でも刑事でも被疑者になってるんですが、この恒心教が送りつけたパンフレットであったりとか、この手紙。手紙1っていうのは去年の12月ぐらいに送られた手紙です。まあ、ここには、ちだい君の記事に出ているので、実際、ちだい君はもう手紙の内容そのままオープンにしてます。こういうものです。ネットでちだい君の、あの、記事を見てもらえばいいんですが、昨年12月20、12月の23日に公開されている手紙。これをちだい君がそのまま鵜呑みにしちゃったんですね。この本来、本当は恒心教が送っているパンフレット、このハッカー集団がちだい君に送っているのに、なんと、ちだい君はこのハッカー集団からの手紙をそのまま信じてしまって、この嫌がらせ方法を発案したのは加陽麻里布司法書士だ。そして、それを部下に指示したのは立花孝志だ。で、それを具体的に実行したのが松田亘であり、大橋であり、牧原というですね、うちの党から立候補した人物、うちの党の議員2人、市議会議員と。で、メロンに関しては立花自身も実行犯だと。こういうことを、まあ、ブログに書いたと。これはまったくもって事実ではありません。このちだい君のこの書き込みは、ちだい君の所に1300件のものが送られてきたっていうことについては、事実です。今日、ちだい君のお父さんとも直接お話をさせていただきました。ちだい君は興奮して何を言ってるのかわからなかったですけども、これが送られてきて迷惑が起きている、被害を受けているということは間違いないです。で、ちだい君は今日、警察に相談をされていました。だから、この一番良いのは、この1300件を送った犯人が見つかることが一番良いんですが、相手は恒心教ですので、何とか一人特定された、過去に特定された人がいるんですけども、あの、こんなことを言うとですね、ハッカー集団というのは挑戦、あの、いわゆる挑発的っていうか、これ挑発してるっていうことで、これ、僕の所にもこれから恒心教からの嫌がらせの届け物が来たり、殺害予告がされる可能性っていうのは、あの、出てきています。ただそれはもう仕方がないです。僕はもう政治家である以上、ジャーナリストであり、政治家である以上、仕方がない」

 さて、太字にした部分は、立花孝志による新たな名誉毀損部分だ。
 前述した通り、犯人を「恒心教」とするには、あまりに無理がある。にもかかわらず、犯人を「恒心教」と断定した上で、あたかも私が「恒心教」の手口に釣られるがまま、手紙の内容を信じてしまったということを堂々と言ってのけているのである。
 ちなみに、これほど根拠のない状態で「恒心教が犯人だ」と言っているのだから、それで立花孝志の身に何らかの嫌がらせや殺害予告が起こったとしても、それは自業自得である。被害者面で語るのはやめていただきたい。
 それともう一つ。嫌がらせのパンフレット攻撃や殺害予告といった不法行為を「ジャーナリストであり、政治家だから仕方がない」と腹を括れるのであれば、たかだか「ゴキブリ」と呼ばれたぐらいで裁判を起こすのは明らかにおかしい。とんでもないダブルスタンダード野郎である。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

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 立花孝志がアップしている被害者女性とのダイレクトメッセージのやり取りは、けっして全文ではない。立花孝志にとって都合の悪い部分はすべて隠されていて、まるで被害者女性の自分勝手な言い分であるかのような印象操作が行われている。
 まるで11月12日に被害者女性との双方審尋期日があるかのような印象操作をしているが、こちらもおそらくTwitter社との双方審尋期日であり、被害者女性を呼びつけるものではないと見ている。そして、こうした無許可でダイレクトメッセージを晒す行為は、精神的に追い込められた女性に対する追加攻撃であると考えている。被害者女性が入院していることは私の記事でも明らかであり、こうした状況を立花孝志が理解していないはずがない。つまり、攻撃の意志をもって攻撃しているものである。
 残念ながら、私信を晒すこと自体を刑法的に問うことはできない。私信を晒す攻撃をしたことで、被害者女性の精神的苦痛がさらに深まり、請求するべき損害賠償額は増えたと考えているが、立花孝志が山ほど裁判を仕掛けても、立花孝志が裁判を仕掛けられることはないと高を括っているのである。
 こうした卑劣極まりない行為を繰り返す国政政党の追及は、そう簡単に終えられるものではない。立花孝志が支払うべき賠償金の総額は、着実に数千万円単位になっていて、下手をすれば億単位になることだろう。

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