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【選挙ウォッチャー】 読谷村議選2018・分析レポート。

9月9日に行われた沖縄統一地方選は、全部で13自治体をウォッチングすることになりました。その中から今回は読谷村議選をお届けしたいと思います。読谷村(よみたんそん)は、人口が3万9568人。ここまで人口が多いのに「村」であることが不思議ですが、日本で最も人口の多い村ということになります。しかも、日本で2番目に人口が増えている自治体ということになり、どこもかしこも人口が減りまくりの日本において、読谷村は大盛況ということになります。無知な少年たちに荒らされてしまったチビチリガマがある場所で、戦時中の悲しい歴史と切っても切れない場所でもありますので、このあたりも解説します。

読谷村議選は定数19に対して21人が立候補しています。落選するのはたったの2人だけ。無投票当選を免れただけでも良かったかもしれませんが、ほとんど選挙になっていないというのが現状です。無知な少年たちがチビチリガマを荒らしてしまった出来事は、沖縄の貧困問題にも関わる話です。さらに、米兵による衝撃の事件が起こっていることもわかりました。読谷村は、今回の沖縄県知事選を語る上で切っても切れない自治体となりました。


■ 米兵不法侵入事件で高2の女子高生と生後5ヶ月の妹が危機に

この沖縄県知事選の真っ最中に、米兵がとんでもない事件を起こしていたことが明らかになりました。米軍嘉手納基地所属の23歳の陸軍上等兵が、高校2年生の少女と生後5ヶ月の姉妹がいる自宅に侵入する事件が起こったのです。少女は赤ちゃんを抱きかかえて窓から飛び出し、近隣の知人宅に逃げ込んだために無事だったのですが、彼女が「逃げる」という判断をしなければ、どんな犯罪に巻き込まれていたか分かりません。緊急逮捕された米兵は、直前まで知人宅で飲酒していたそうですが、1人で外に出て、酒に酔い、上半身裸の状態で家の外壁や車を叩いた後、施錠されていない被害者宅に侵入したといいます。知人宅に逃げ込んだ少女は体の震えが止まらず、しばらく学校の授業に出ることができなくなるなど、動揺が続いたといいます。

読谷村役場には「政府は日米地位協定を抜本的に見直せ!オスプレイ配備反対!」というメッセージが掲げられ、2010年に第1版、2012年に第2版が発行されています。実は、沖縄には日米地位協定を見直しを求めるボードや横断幕を掲げている自治体は複数あり、読谷村はその一つです。つまり、沖縄ではずっと「日米地位協定」について語られ続けているのですが、一向に解決してこなかったのです。今回の沖縄県知事選でも佐喜眞淳さんは「沖縄ボイスアクション」という若者たちが公約にしてほしいものを決めて佐喜眞淳さんに届けようという企画の中に、携帯電話4割引、沖縄にプロ野球チームを作るなどと並べて「日米地位協定の改定」を挙げています。曲がりなりにも「保守派」の議員を名乗るのであれば、これだけ沖縄で事件や事故が多発しているのだから、第一に掲げる公約が「日米地位協定の見直し」でなければおかしいのに、携帯電話4割引、沖縄にプロ野球チームを作るなどの非現実的な夢物語と一緒に並べ、まったく解決する気が見えないというのはインチキにも程があるという話で、一体、何をしたいのか分かりません。オール沖縄は「革新系」と言われますが、このような事件や事故が起こった時に、どちらが真摯に対応してくれるのか、その期待感を見た時に「保守系」を名乗る人よりも「革新系」を名乗る人の方が力になってくれそうな現実がある。いまや「保守系」という言葉は、単なるネトウヨのオジサンを表す言葉になりつつあるのです。LGBTを差別したのも「保守系」を名乗る議員でしたが、彼らは一体、何を守りたいのでしょうか。自分のポジションでしょうか。


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