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【選挙ウォッチャー】 船橋市長選2021・分析レポート。

6月13日告示、6月20日投開票で、船橋市長選が行われました。立候補したのは、自民・公明・立憲が推薦する現職と、共産が推薦する新人と、元サラリーマン新党で、2019年には「安楽死を考える会」から立候補している泡沫候補のジジィの3人です。悲しいことに、選挙をやる前から結果が決まっている選挙とみなされ、あんまり選挙が盛り上がっている雰囲気もありませんでした。本当は船橋市長選がメインなのですが、いかんせん市議補選がオモチャにされてしまったせいで、市議補選ばかりが注目される始末です。

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松戸 徹  66 現 自民・公明・立憲推薦
丸山 慎一 65 新 共産推薦
門田 正則 74 新 無所属

今回の船橋市長選と船橋市議補選は、市民がいかに「雰囲気」で投票しているのかということが、よくわかる結果になったと思います。僕は松戸徹さんのことを、そんなに悪い市長だと思っていませんので、松戸徹さんが市長になること自体に悲しい気持ちは一切ありません。一方で、丸山慎一さんも素晴らしい人柄&良い政策を掲げていた候補だと思うので、甲乙つけがたい中にあって、良い意味でどちらに投票するべきかを悩むという「貴重な」理想的な選挙だったと思います。良い候補の中から、より良い候補を選ぶなんていうことは滅多にできるものではなく、どれだけ恵まれた選挙だったのかを船橋市民の皆さんには小1時間語りたいほどです。しかし、船橋市民の皆さんはこの貴重な選挙をまったく楽しんでいないと思います。


■ 門田正則候補の主張

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門田正則さんは、前回の参院選で「安楽死を考える会」の公認で立候補するも落選した人物です。大学卒業後に日本航空の関連会社の社員として働いていたのですが、1986年にサラリーマン新党公認で参院選に挑戦。2001年には千葉県知事選にも挑戦し、船橋市長選にも3回挑戦。その後、船橋市議として3期活躍し、自民党の船橋支部の副幹事長までやりました。波乱万丈の人生を生き、このたび、74歳にして4度目の船橋市長選に立候補してまいりました。今回の公約は、「市民税千億円の公共事業から暴力団を排除すること」。とんでもなくハードボイルドです。公共事業に暴力団が入り込んでいるようなことがあるのかどうかは知りませんが、何より先に掲げている公約がコレなので、とてつもない男気を感じます。ちなみに、その他の公約もなかなかパチキレていて、東葉高速鉄道の料金は一律130円、保育園・幼稚園・学童保育の義務教育化、京葉高速道路の通行料無料化、県道成田街道などのトンネル化、新京成線や東武線の高架化推進など。もしこれが実現したら、本当にスゴいと思いますが、だいぶ非現実的です。


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