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【選挙ウォッチャー】 新型コロナウイルス・最新情報(#117)。

最近は、ワイドショーに出演しているコメンテーターのレベルがあまりに低すぎるため、「オミクロン株は軽症で済む」とか「5類感染症にしたら解決するんだ」みたいなデタラメな言説が横行しています。相変わらず、テレビの影響力は非常に大きいので、僕がインターネットの片隅で、誰も見ていないnoteの記事で最新情報をまとめたところで、何の影響もないのかもしれませんが、それでもデタラメとは戦わなければならないと思っています。とにかく1人でもいいから、なるべく新型コロナウイルスに感染しないように気を付けてもらって、ともに健康で生き延びることができたらと思います。


■ 既に第1波や第2波より人が死んでいる

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これは100万人あたりで、どれくらいの人が亡くなっているのかを示しているグラフです。第1波から第6波までが示されていますが、大阪で医療崩壊が起こり、たくさんの方が亡くなった第4波が最も激しいことがわかります。しかし、これだけ「オミクロン株は軽症」と言われているにもかかわらず、既に第1波や第2波の死者を超えていることをご存知でしょうか。まるで「おまじない」のように「オミクロン株は軽症」を唱え、これだけ保育園や学校で子供たちが感染しているのに、たった10日間であっても、オンライン授業に切り替えるわけでもなければ、休園や休校にするわけでもありません。感染から発症までの期間が短いということは、短期間で緊急事態宣言の効果を得られるにもかかわらず、感染する人をすべて感染させて収束を目指すノーガード戦法に挑んでいます。はっきり言って、税金を払う意味がありません。


■ 三浦瑠麗先生の分析から分かること

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テレビや講演会などで大変ご活躍中の三浦瑠麗先生が、大変貴重なデータを公開してくださいまして(引用元リンク)、以下のようにツイートをされておられます。

「オミクロン感染のピークアウトを観測している国は、感染対策の差を問わず、世界各国とも流行開始から収束までほぼ3か月を要しているようです。
感染のピークを合わせ、正則化したもの。デルタ株の流行から切れ目なくオミクロン流行を経験している国を別にすればパターンが見えてきますね。
CATs-QUICK」

しかし、このデータを見ると、だいたい20日ぐらいでピークを迎えていることになり、そこから先の収束には差があるように思えます。アイルランドはわずか15日程度で収束に成功していますが、一方でアルゼンチンやスペイン、アメリカなどのグループは、収束までにまだまだ時間がかかりそうです。ギリシャやイギリスを見ても収束するまでには1ヶ月以上の時間がかかりそうです。なので、大切なことは「3ヶ月で収束する」みたいなことではなく、早く収束する国と早く収束しない国では「何が違うのか」を探ることだと思います。「どうせ何もしなくても3ヶ月後には収束する」というのは完全なるノーガード戦法です。それでは感染者数も、重症者数も、後遺症で悩まされる人も、死者数も、経済へのダメージも最大にしてしまうだけなので、無策を貫くというのは「無能」のやることです。その先にデータの解析からわかった何かしらの提案があるならともかく、「3ヶ月で収束する」というのは「明けないコロナはない」と言っているに等しいので、そのレベルでテレビで情報公害を撒き散らすのは、マジで勘弁してもらいたいです。


■ もっと入院させないと命が守れない状態

千葉県では、1月31日に2人の死亡が公表されました。70代と90代の男性ですが、いずれも前日までは軽症だったのに、突然、自宅で亡くなっていたというのです。特に、90代の男性は1月下旬にブースター接種まで済ませていました。驚くべきは、90代の男性は心臓と循環器系に基礎疾患があり、37度台の熱が出て県内の医療機関を受診したところ、「軽症だから入院の必要なし」ということで家に帰され、自宅療養中に容体が急変してしまいました。70代の男性も生活習慣病などの基礎疾患があり、ワクチンを2回接種済でしたが、1月下旬に喉の痛みで医療機関を受診。抗原検査で陽性が判明しましたが、軽症として自宅療養になっていました。高齢者は念のために入院しておかないと命を守れませんが、「軽症だから」ということで自宅に帰されてしまうので、これでは命が守れません。それならせめて宿泊療養施設を用意するべきだと思いますが、それも用意できていないのですから、この調子だとますます死者の山が高くなります。


■ 死者数を意図的に減らす議論が起こる

とっても頭の悪い「5類感染症」の議論と同じく、新たな世論の波が起こりそうなのが、三浦瑠麗先生が提唱し始めている「コロナに感染して亡くなれば、コロナの死者としてカウントするのはやめるべき」という議論です。要するに、死亡の原因は寿命かもしれず、コロナが直接的な原因とは限らないのだから、コロナに感染しているだけで、コロナが原因の死者としてカウントするのは間違っているという論です。これは重症者がいないのに死者だけ増えている現象を受け、「コロナが原因ではないのではないか」と見ているから、そのような議論が出てきてしまいます。しかし、これはニュースを観察していれば解決します。自宅療養中に亡くなる方は、その前日までは軽症であるにもかかわらず、ある時突然に容体が急変し、翌日にはお亡くなりになってしまっています。今回のオミクロン株の特徴として、重症化して長期間戦った末に亡くなるケースだけでなく、いきなり容体が急変してお亡くなりになる方がよく見られるのです。先程ご紹介した千葉県の例が当てはまりますし、先日、神戸市でお亡くなりになった女性も同様です。そして、世の中には基礎疾患を持つ方はたくさんいます。高齢になればなるほど、ほとんどの人が何かしらの基礎疾患を抱えています。しかし、基礎疾患があるからといって、すぐにお亡くなりになるようなことはありません。だいたいの人は基礎疾患とうまく付き合い、薬を服用しながら長生きします。それがコロナに感染した瞬間にお亡くなりになっているのですから、それを「コロナが原因ではない」と決めてしまうのは頭がイカれています。そもそも数字がどうであれ、亡くなっていることには変わりがありません。条件をつけて見た目の数字を小さく見せたところで、「実際の数」は変わりません。見た目の数を小さくして安心したところで、現実は何一つ変わらないのだから、一生懸命数字を小さくするのは「データが取れなくなるだけ」で、世の中にとっては何一つメリットがありません。そういうアホはテレビに出てはいけないのです。


■ 全国の感染状況まとめ(2月1日版)

全国47都道府県の新規感染者数と主なトピックスを1行で紹介します。スマホでご覧いただいている方は2行以上になっているかもしれませんが、なるべく短い文章で簡潔に状況をまとめております。

北海道:2660人。札幌市1467人、旭川市で過去最多の118人
青森県:368人。過去最多12件のクラスター確認。青森市127人。
岩手県:119人。先週は学校の感染が31%、保育施設の感染が25%。
宮城県:496人。仙台市314人。各地の幼稚園や小学校で感染相次ぐ。
秋田県:257人。秋田市124人、横手58人、由利本荘20人。
山形県:284人。鶴岡市95人、酒田市52人、山形市47人。
福島県:404人。いわき市95人。福島市の高齢者施設で17人。
茨城県:726人。偕楽園の「水戸の梅まつり」の開幕が11日から延期。
栃木県:810人。倉持仁先生のクリニックで350人を診察していた。
群馬県:1172人。伊勢崎市263人、高崎市245人。伊勢崎は注意。
埼玉県:4565人。越谷市の全小学校で3時間授業の分散登校を始める。
千葉県:3489人。四街道の老人ホーム52人、柏の豊四季中で7人。
東京都:1万4445人。病床使用率50%超えも緊急事態宣言は出さず。
神奈川:7459人。抗原検査がなくても体調不良なら自主療養登録検討。
新潟県:351人。柏崎刈羽原発で協力企業社員らが続々と感染している。
富山県:181人。富山市99人。濃厚接触者が連絡しても、たらい回し。
石川県:255人。金沢市97人、白山市34人。7割が感染経路不明。
福井県:180人。福井市26人。学校や保育園など76人が感染。
山梨県:339人。公立高校の前期試験が始まる。倍率は初めて1下回る。
長野県:539人。長野市159人。児童福祉施設4件で集団感染を確認。
岐阜県:1049人。高山市では1月だけで小中学生101人が感染。
静岡県:1515人。病院や高齢者施設など危険な所での集団感染目立つ。
愛知県:5751人名古屋市2787人岡崎市386人で過去最多。
三重県:607人。桑名市112人、四日市市101人、津市79人。
滋賀県:783人。病床使用率70%超え。基準を満たすもマンボウせず。
京都府:1951人。うち京都市1253人。一般向け3回目接種始まる。
大阪府:1万1881人。18人死亡。イソジン吉村、石原慎太郎を追悼。
兵庫県:4944人。西宮市の精神病院で患者106人、職員28人感染。
奈良県:789人。荒井知事「飲食店を支援したいなら市町村でやれ!」。
和歌山:480人。基礎疾患有&高齢者は原則入院。拒否して救急搬送も。
鳥取県:139人。米子市が今さら分散登校を始めるも、知事の影響否定。
島根県:88人。部分休校だった学校が10日ぶりに再開、再び増加懸念。
岡山県:1055人。初の千人超え。岡山市480人、倉敷市393人。
広島県:1056人。福山市でコロナが拡大し、搬送や診療がパンク寸前。
山口県:323人。米軍岩国基地では新たに関係者17人の感染を発表。
徳島県:154人。徳島市77人。医療機関、高齢者、児童施設で感染。
香川県:324人。直島町もマンボウの対象となり、これで県内全域対象。
愛媛県:344人。70歳以上の入院患者の割合が70%を超えている。
高知県:264人。学校や乳幼児施設の濃厚接触者には今後はPCRせず。
福岡県:4509人。福岡市2070人。病床使用率は50%を突破した。
佐賀県:532人。無料検査の実施期間を2月20日まで延長することに。
長崎県:584人。長崎市の精神病院で72人感染。高齢者施設45人も。
熊本県:1092人。熊本市632人。熊本市で入院中の30代男性死亡。
大分県:459人。大分市231人。高齢者への虐待も過去最多となる。
宮崎県:331人。マンボウ適用されているが、プロ野球がキャンプイン。
鹿児島:744人。重症病床が0%なので警戒レベルを引き上げない発言。
沖縄県:715人。那覇市、糸満市、うるま市の90代女性3人が死亡。

本日の日本全国の感染者数は、空港検疫95人も合わせ、合計8万1657人となりました。日本全国の死亡者数は70人となっております。特に、大阪府で18人が死亡しているというのは衝撃の数字です。しかし、吉村洋文知事は、府民が18人もお亡くなりになっているにもかかわらず、マスコミ向けに石原慎太郎が亡くなったことについて追悼のコメントを出していました。石原慎太郎の前に18人が亡くなったことを痛恨に思っていただきたいものです。また、奈良県では「マンボウを出さない」と宣言。各地の市長から「開店休業状態で苦しいから出してほしいという声もある」と伝えられても、「はっきり出さない」と明言し、「そんなに協力金を出したいなら市町村でやればいい」とコメントしています。クソ・オブ・クソです。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

今日はオミクロン株が猛威を振るう中、今年初の選挙の取材に行ってまいりました。と言っても、人と触れ合う取材は自粛しているため、選挙ボードの写真を撮影してきたに過ぎないのですが、それでも「ステルスN国党員」が立候補していますので、最低限の取材はしなければなりませんでした。神奈川県や宮城県では「下水PCR」の数字が減少しており、感染のピークを迎える兆しが見えておりますので、来週には感染が落ち着いてくる可能性があると思っています。全国的にピークを迎えた時には、新型コロナウイルス最新情報は1週間に数回程度のお届けにして、選挙レポートを中心に切り替えます。

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