見出し画像

【選挙ウォッチャー】 練馬区長選2022・分析レポート。

 4月10日告示、4月17日投票で、練馬区長選が行われました。
 れいわ新選組を熱心に取材しているジャーナリストのオッサンが「練馬区長選は面白くない」と言っていたので、どれくらい面白くないのかと思っていましたが、おっしゃる通り、めちゃくちゃ面白くありませんでした。どうしてこんなにセンスがないのか知りませんが、ぶっちゃけた話、これでは選挙をやる前から結果が決まっているようなものです。

前川 耀男 76 現 自民・公明・国民・都民F推薦
吉田 健一 55 新 立憲・共産・社民・生活ネ推薦

 76歳と高齢の現職を支えているスタッフの中心は、都民ファーストの会や国民民主党だと思います。特に、都民ファーストの会は地元選出の都議が2人も応援に駆け付ける力の入れようで、自民党や公明党がゴリゴリに動員をかけるような選挙ではありませんが、現職には底堅い支持があるように感じました。
 一方の吉田健一さんは、コンセプトデザインを立憲民主党が担当し、実際に現地で運動しているのは共産党という感じではないかと思います。コンセプトデザインが最弱の立憲民主党と、選挙運動のやり方が最弱の共産党という「最もやってはならない負のハイブリッド」をかましていたため、本気で選挙に勝つ気があるとは思えない、悲惨な選挙になっていたのです。


■ 前川耀男候補の主張

 前川耀男さんは、今年76歳の「おじいちゃん区長」です。どれだけ高齢でも、頭脳明晰で有能ならば、年齢なんてちっとも関係ありませんが、それでも、もしも若くて魅力的な候補がいるのなら「そろそろ世代交代があっても良いのでは?」と考える有権者はいることでしょう。
 一応、前川耀男さんの経歴をおさらいすると、もともとは東京都の職員でしたが、当時の石原慎太郎知事の右腕として活躍し、築地市場の豊洲移転に向けて東京ガスの執行役員として送り込まれ、大赤字ぶっこきまくりの豊洲移転の実現に貢献した人物です。なので、この経歴をもって「政治家にしてはならない人間だ!」と言う人もいますが、区長になってからの新型コロナウイルス対策は、「練馬モデル」なるものを作り、大規模な集団接種ではなく、かかりつけ医にワクチン接種をしてもらえる仕組みを作ったことが高く評価されています。

周囲の議員にタスキをつけてもらう前川耀男さん

 前川耀男さんを見た感想は、やっぱり「おじいちゃん」です。
 きょうび76歳でもシャキシャキしているジジィはたくさんいますけれども、前川耀男さんは「かわいいおじいちゃん」です。あまりにホゲホゲしていて、思わず和んでしまうレベルなので、ゆるキャラ的な感じで、JKにも人気になるかもしれません。
 なので、これから街頭演説をしようという時には、周囲の議員が区長のためにタスキをつけてあげる感じでした。完全に「介護」です。しかし、周囲の区議や都議たちは、前川耀男さんを笑顔で積極的にサポートしており、すごく慕われている感じは出ていました。

「おじい」はマスクが苦しいので、つい鼻を出しがち

 ただ、歳を取るとマスクが苦しく感じるそうなので、「おじい」はマスクから鼻を出しがちです。しかし、そうやって鼻を出すのが一番のリスクなので、有権者と触れ合う可能性がある時ぐらいは、なるべく鼻をしまってもらいたいものです。そうじゃないと、今は白いマスクを口につけていますけれども、白い三角形の布をおでこにつけなければならなくなるので。

前川耀男さんのマスクは「偽物」のKF94型マスク

 できることなら、おじいちゃんのことをもっと労わってほしいですが、前川耀男さんが着用しているマスクは「KF94型」ではありますが、紐が内側から伸びていますので、機能性の担保はできていません。危険厨のマスク警察に言わせれば、これは「偽物」です。鼻マスク状態になっているのもダメなのですが、このマスクにどれだけのウイルス防護能力があるのかは不明としか言いようがありません。
 これだけホゲホゲしていると、さては前川耀男さんが自分でマスクをチョイスしたのではなく、スタッフがおじいちゃんのために買ってきたマスクを着けているだけではないかと思います。しかし、本物の「KF94」でなければ、おじいちゃんはリスクに晒されます。

ウレタンマスクの「おばあ」に至近距離で話しかけられる前川耀男さん

 地元の「おばあ」に話しかけられた時には鼻をしまっていましたが、恐ろしいことに、「おばあ」はウレタンマスクです。洋服の派手さから察す瑠に若い子たちが着けているウレタンマスクをオシャレだと思っている節がありますが、「おばあ」の健康のためにも不織布マスク以上を推奨したいと思います。お金があるなら、もはや「N95」がオススメですが。
 よりによって、すぐ隣でマイクを使って応援演説をしているので、ウレタンマスクを着けながら、至近距離で大声を出す展開。こちとら40代前半で医療用のN95マスクを着用しているわけですが、ハイリスクのジジィとババァが新型コロナウイルスを甘く見る始末です。前川耀男さん、ワクチンの対応は良かったかもしれませんが、それ以外は微妙かもしれません。

都民ファーストの会のコロナ担当・尾島紘平先生が応援演説をしていた

 この選挙には、新型コロナウイルスについての情報をツイートしているでお馴染みの尾島紘平先生も応援に来ていたのですが、日頃から新型コロナウイルスに関する情報を集めているのですから、隣の「おじい」に高機能マスクを着けてあげるぐらいのことはしてほしいです。なにしろ、師匠の小池百合子知事が「感染症の指定を2類を5類に」と政府に働きかける無能ぶりを発揮しているのですから、本来であれば、都民ファーストの会のコロナ担当として、ババァの横っ面をひっぱたいて、両鼻の穴にワサビチューブを詰めて止めるぐらいのことをしなければなりませんが、ただTwitterでつぶやくだけになっているのです。目の前にいるホゲホゲとした爺さんのマスクを替えるぐらいのことができなければ、小池百合子に助言らしい助言なんぞできないのではないかと思うのです。Twitterでガタガタ言うのは僕たちの仕事なので、オマエは百合子に直接言ってくれよ、紘平ヘイ!

次々に声をかけられるが、ウレタンマスクのおばあ率の高さが気になる光が丘駅周辺

 前川耀男さんは、長年にわたり、この光ヶ丘で暮らしているそうで、地元ということもあって、意外と声をかけてくる区民は多いです。それだけ地元民から慕われているということでもあるかもしれませんが、こちらのマダムももれなくウレタンマスクです。一方、前川耀男さんのマスクは、これまたおかしなことになっています。

ここまで来てしまうと、マスクの着け方として斬新すぎる

 えぇ、前川耀男さんが「ホゲホゲしている」とは言いました。が、どれくらいホゲホゲしているかと言うと、マスクがこういう状態になっていても気にならないぐらいにホゲホゲしています。「嘘だろ!?」と思うかもしれませんが、マジなんです。
 これで街頭演説は普通に喋れるんですから、日常生活の細かいことがまったく気にならない人なのでしょうか。ここまで来ると、ゴムパッチンみたいに、目いっぱいマスクを引っ張った後に「パチンッ!」とやった時の状態です。
 選挙ウォッチャーをやっていると、どの選挙でも「嘘だろ!?」と思うことが1つや2つではないのですが、「どれぐらいホゲホゲしているのか」は新聞では伝えてくれません。ですから、こうして僕が全国の選挙を見てはレポートを書いているのです。
 初めてレポートを見た方は、区長を貶めるためにマスクを合成しているんじゃないかと思うかもしれませんが、あまりにマスクの着け方が斬新すぎるもので、パシャパシャと写真を撮りまくっていたら、とても気の利くウグイスさんが激写しまくっている僕を見て異変に気付き、区長にマスクを直すようにアドバイスしました。

ウグイスさんに助言され、マスクを直すのに手間取る前川耀男さん

 ここまで来ると、もはや「かわいい」です。
 ちなみに、練馬区の人口は2020年に74万人を超え、徳島県の71万人、高知県の69万人、島根県の67万人、鳥取県の55万人を上回っております。新型コロナウイルス対策においては、鳥取県と島根県の知事が有能であることは皆さんもご存知だと思いますが、人口で両県を上回る練馬区の区長は、こんな感じです。
 今日は出血大サービスで、ここまで無料でお届けしましたが、現職がこんなにホゲホゲしている「おじい」なのですから、心配になっちゃう方は多いと思うのです。しかし、本当の地獄はここから始まるのです・・・。


ここから先は

4,184字 / 12画像

¥ 280

いつもサポートをいただき、ありがとうございます。サポートいただいたお金は、衆院選の取材の赤字分の補填に使わせていただきます。