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【選挙ウォッチャー】 政治家女子48党・動向チェック(#53)。

 昨日は、スクープ記事の第1弾を出したところ、おかげさまで大変多くの反響をいただき、たくさんの方に関心を持っていただけたことを、とても嬉しく思っています。
 取材にお金がかかること、オープンになっている情報とはいえ、一応は個人情報を含むことから、まずは限られた人たちだけに公開したいという意図で有料マガジンにしましたが、「NHKの受信料より10円高い」という価格設定により、N国信者たちが読まずに発狂しております。
 N国信者たちには断片的に情報が伝わっているため、「家賃5万円のアパートに住んでいるからって、お金を持っていないとは限らない!」「ちだいの書くコラムに信憑性はない!」という完全に予想通りのリアクションをいただいております。
 しかし、この話はかねてから予告している通り、昨日お届けした1件だけではありません。むしろ、第1話は「前フリ」のような話で、ここからが本番です。N国信者たちが必死の抵抗を見せておりますが、確固たる自信を持ってスクープ記事をお届けいたします。ぜひご期待ください。


■ 大口貸付の債権者とは誰なのか?(#2)

さっそく疑惑の地に飛び立つことになった選挙ウォッチャーちだい

 令和4年度公表(令和3年提出分)の政治資金収支報告書によると、旧NHK党(現・政治家女子48党)に1000万円以上の大口貸付をしている人物は、立花孝志と「立花孝志ひとり放送局株式会社」を除き、全部で25人もいる。
 しかも、当時の募集では100万円~1000万円までとされていたはずだが、その上限を超えて貸し付けている人は、全部で10人いる。なぜ上限の例外が認められたのかは不明だが、最大で4000万円を貸し付けている人までいる。
 いくら立花孝志のことを崇拝してやまない熱烈なN国信者だとしても、この投資話に軽々と数千万円単位のお金をポンと貸せる人間は、そう滅多にいるものではない。ましてや、2度目のおかわり借金となった2021年11月は党勢が衰えており、そんな中で8億円も集まったことは、我々にとっても予想外であった。
 いくら年利5%とはいえ、とっくの昔に「ポンジ・スキーム」に陥っていることが指摘されていたし、結果として、ガーシーこと東谷義和を擁立して1議席を獲得したが、これも下馬評を覆してのものだ。貸し付けたお金が返ってくる保証はどこにもない。100万円や200万円でも十分狂っているが、1000万円や2000万円といった金額を投資できる人間が、果たして存在するのだろうか。
 第1回で、党に1000万円を貸し付けているTさんを検証した。彼は中山競馬場のすぐ近くにある月5万円台の賃貸マンションで暮らしていることになっている男性だった。ポストに表札はなく、人が住んでいる気配もなかったが、住所の場所は確かに存在していた。
 第2回となる今回検証するのは、広島県福山市のKさんだ。

Kさんは党に1200万円を貸し付けていることになっている(引用元リンク
Kさんは1%にあたる12万円の金利を受け取っている(引用元リンク

 Kさんは、尊師・立花孝志の話に乗り、1200万円を貸し付ける男。
 1000万円でも十分に大きいが、さらに200万円を乗せているのだから、よほどのお金持ちに違いない。しかし、実際にこの男性が暮らす住所を訪れると、そこは拍子抜けするほど庶民的なアパートだった。

立花孝志に1200万円を貸し付けたKさんが暮らす賃貸アパート

 ここは広島県福山市の外れにある築38年のアパートである。
 新幹線が止まる福山駅からローカル線に乗り換え、2駅離れた大門駅から徒歩12分ほどの物件。相場は2DKで月4万8000円で、かなりリーズナブルだ。東京ではワンルームさえ借りられないような家賃だが、福山市の外れともなると、築年数こそ古いが、2DKが実現する。これが田舎の醍醐味だ。
 しかし、この外観のアパートで暮らす住民が年利5%だという立花孝志の話に乗り、1200万円もの大金を出したとは、にわかに信じがたい。とてつもないドケチ生活を突き詰め、コツコツと貯金をした結果、潤沢な貯蓄があって、さらにお金を増やそうと「年利5%」の話に乗っかったという可能性もゼロではない。しかし、あれだけお金を持っていそうな堀江貴文が貸さないぐらいである。ドケチ生活を極めている人であれば、もっとお金にシビアではないだろうか。さすがに立花孝志の話に乗るのはハイリスクすぎるはずだ。

玄関の隣の窓は、換気のためなのか開けられていた

 政治資金収支報告書に書かれている203号室には、誰かが住んでいる。偶然にも隣人に出くわしたため、203号室に人が住んでいるかを確認したが、「住んでいる」と答えた。ただし、私が訪問した際には不在、もしくは居留守だった。
 あとはKさんが実際に住んでいるのかを確認するだけだが、このアパートには生活感がない。ベランダにも物がないし、通路にも荷物はない。普通は傘や自転車など、何かしらの生活用品があるはずだが、そういったものは一切ないし、ベランダにも生活を示すものは何もなかった。

築38年ということもあり、だいぶ古びた様子が窺えるアパートである

 生活感はないが、雨戸が開いていることをもって、どうやら人が生活していることは間違いないようだ。非常に高い確率で、ここにはKさんが住んでいると考えているが、このアパートの外観から1200万円という高額の貸付をしているようには思えない。一体、どんなカラクリがあるのか。

ポストには表札のようなものはなく、どこに誰が住んでいるのかは不明である

 第1話でご紹介した中山競馬場の物件と同様、家賃4万円台の物件に住んでいる人が、およそ1200万円の貸付をしているようには思えない。いずれにしても、近日、本当にKさんが住んでいるのかどうかを確かめるつもりである。

Uさんは、巨額の貸付をした人物の中で2番目に多い2200万円を貸した(引用元リンク
Uさんは、年末に1%にあたる利子22万円を得ていることになっている(引用元リンク

 続いて検証するのは、2200万円という巨額の貸付をしているUさんである。1000万円単位の貸付をしている人物は複数いるが、2200万円という金額は、立花孝志を除けば2番目に多い金額となる。
 200万円だとしても気が狂っていると思うが、2200万円だ。
 ここまでの金額になってくると、家を買える金額になってくる。これだけの金額をポンと貸せるというのだから、よっぽどのお金持ちに違いない。なにしろ、日本人の平均年収が443万円と言われているので、実に5年分の年収を立花孝志に貸し付けていることになる。
 そんなUさんが住んでいるとされる住所は、福岡県水巻町。北九州市に隣接している人口約2万7千人ほどの小さな町だ。北九州市で働く人たちのベッドタウンとも言えるが、小倉駅から数えて10駅ぐらい離れていることから、家賃はそれなりに抑えられ、夢のマイホームが現実的に思えるような町である。
 しかし、年利5%のために2200万円を軽々と投じられる人である。きっと地元の名家で、さぞかし立派な「お屋敷のような豪邸」で暮らしているはずだ。さっそく住所のある所を訪ねると・・・。

右の建物が末尾「8」で、左の建物は末尾が「10」である

 なんと、該当する住所は存在しなかった。
 Uさんが住んでいるとされる「水巻町二東3丁目19-9」は、最初から住所として存在していない。「3丁目19-8」は存在し、「3丁目19-10」も存在するが、「9」「11」は欠番になっている。 
 しかも、この住所のエリアは、どこにでもある何のヘンテツもない住宅街であり、けっして高級住宅街というわけでもなければ、豪邸のような建物は存在しない。
 ただ、現地で周辺の聞き込み調査をしていると、「3丁目19-19」という住所にUさんと同じ苗字の家を発見した。特別にセレブな感じこそしないものの、車を3台所有しており、それなりにお金があっても不思議ではない。つまり、この2200万円の高額貸付をしたUさんの場合は、粟飯原美佳のようなN国党の事務員が無能だったばっかりに、住所の書き写しが不正確だった可能性が高いと考えられる。

N国党の事務員が無能なばっかりに、九州まで来たのに無駄足になってしまった

 もし2番目に多い2200万円の貸付をしている人物が、このまま存在しなければ、非常に大きなスキャンダルになるところだった。しかし、どうやら住所が間違えているだけで、その名前の人物は末尾が「9」ではなく「19」だったようで、結果としては、ここまで来ておいてスカになってしまった。
 しかし、ここまで3件をハシゴしてきて、改めて気になる点がある。それは、1000万円単位の貸付をするほどの熱心なN国信者であるはずだというのに、門や玄関に「NHK撃退シール」が貼られていないのである。1000万円以上の高額貸付をするぐらいのN国信者が、信者の証である「NHK撃退シール」を貼らないということがあるのだろうか。

Uさんに関しては、実在する可能性が高いため、家についてはモザイクをかけた

 スカだったとはいえ、「3-19-19」の間違いだったとすれば、これは大津綾香側にとって絶好のチャンスになるかもしれない。というのも、現在の「政治家女子48党」の会計責任者は大津綾香であるため、速やかに会計帳簿と照らし合わせて確認し、「訂正に係る政治資金監査報告書」を作成し、総務省に提出する必要がある。
 しかし、現状として、会計帳簿と照らし合わせることはできないため、やむを得ず、このUさんに直接確認を取り、本当に1200万円を貸し付けているのか、住所は本当に「3ー19ー19」で正しいのかを確認することになる。つまり、合法的に債権者とコンタクトを取ることになり、2番目に貸付額の多い債権者との会話が生まれる。ここから得られる新情報があるのではないだろうか。スカではあったが、大津綾香側に会計責任者として必要な事務手続きが生まれたことも、総務省の対応を確認する機会になることからチャンスと言えるかもしれない。
 スカだけど、スカじゃなかったということで、1日で総額6万円ほどの新幹線代やホテル代をかけて取材をした甲斐はあっただろうか。なお、今回は粘り強く取材した成果として、Uさんが近くに存在したことを突き止めることに成功したが、この他に「住所の場所に建物がない」などの問題が発生しているため、今後もコストと労力をかけて取材を積み上げていく。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

旧NHK党の疑惑を追及するために、わざわざ東水巻駅まで来てしまった

 昨日からワクワクしながら、このマガジンを読んでくださっている方がいると思いますが、この疑惑の追及はまだ始まったばかりです。疑惑が生じている場所はまだまだたくさんあり、これですべてではありません。
 既にTwitterで情報が出ていますが、4000万円を貸付している人はバーチャルオフィスが登録されているようで、建物が実在しないことがわかっています。しかし、バーチャルオフィスで良いということになると、もはや住所を公開する意味はなくなってしまいます。名前すら正しいのかどうかがわからず、住所も適当で良くなってしまうと、政治資金収支報告書の意味すらなくなってしまう可能性があるからです。
 本日は、柏→広島県福山市→福岡県水巻町→大阪市と移動し、大阪のホテルで宿泊し、朝からバーチャルオフィスとなっているアパートを検証してまいります。既に登記簿を取っており、登記簿のデータとバーチャルオフィスを運営する会社が一致しているため、住所としてバーチャルオフィスが利用されていることは間違いないと思います。政治資金収支報告書にバーチャルオフィスが認められるのかという点については、今まで考えたこともなかったため、総務省などに確認します。
 実は、こうした8億円の債権者の検証のほかに、2つの爆弾がありますので、これからもスクープ路線で「政治家女子48党」を追及してまいりたいと考えております。もともと用意してきた大きなスクープは、立花孝志に直接確認しなければならないため、時間がかかっていますが、いずれにしても追及の手は緩めません。

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