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【選挙ウォッチャー】 NHKから国民を守る党・動向チェック(#232)。

 選挙で勝てなくなった立花孝志は、今、支持率回復と貴重な収入源を確保するため、裁判に夢中だ。先日もわざわざ裁判所の前で動画を撮影し、「NHKと誹謗中傷している人をぶっ壊す!」と言っていた。ネット上で熱心に動き回っているだけあって、世の中のニーズを嗅ぎ取ることに関してだけは長けていると言ってもいいのかもしれない。
 立花孝志は弁護士ではないので、お金をもらうと犯罪になるが、党のサービスとして無料で提供できれば、大きな武器になる。そこで2回目の裁判は早くも弁護士に頼らず、自分で裁判所に赴き、開示請求をしている。普通に考えれば、国政政党の代表たる政治家が、たかが一般人から「ゴキブリ」と書かれたぐらいで開示されると思えないのだが、どうやらIPアドレスの開示までは、あまり深く考えずに開示されるらしい。今のところ、司法は立花孝志の思惑通りに運んでいると言ってもいいだろう。


■ 「犯罪者」という表現はダメだという男

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 立花孝志という男は、常にダブルスタンダードである。
 現在、立花孝志は不正競争防止法違反、威力業務妨害、脅迫罪という3つの容疑で起訴され、刑事裁判を待つ身であるが、まだ刑が確定しているわけではないため、「犯罪者のように扱うことは名誉毀損にあたる」と主張している。

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 しかし、それがアウトなら、立花孝志やNHKから国民を守る党がやっていることは、もれなくアウトだ。立花孝志は私に対し、懸命に「詐欺罪」だと主張したが、柏警察署に刑事告発状を持参した時には門前払いを喰らっている。起訴はおろか、刑事事件にもなっていない人を「詐欺罪」だと連呼している立花孝志が名誉毀損にならない理屈は何なのか。ぜひともご説明いただきたいところである。
 立花孝志は11月12日にアップした「誹謗中傷書き込み裁判第2弾の結果報告とアカウント公開」という動画で、またしても住所と名前を教えた人には10万円で和解、住所と名前を教えたくない人は30万円で和解すると言っている。ここまでのやり方は福永活也弁護士に教えてもらったので、あとは自分で次から次へと裁判を起こし、そのたびにアカウントを公開し、示談を求めていくことになるだろう。
 ただ、動画を上げれば動画を上げるほど重要な証言をしてしまう立花孝志なので、この動画でも気になる発言をしている。

(05:56~)
僕は素直に謝罪された方をイジメるっていうか、攻撃することはありませんので、ここは繰り返し伝えておきます」

 これまで立花孝志は「攻撃」という言葉をたびたび使っていたが、とうとう「イジメ」という言葉も使っている。国政政党の代表者たる大人の政治家が「謝罪をすればイジメない」と発言しているのだから、これほど悪質なことはない。立花孝志には「イジメている」という自覚があるのだろう。
 さらに、動画の最後には裁判の目的を語っているのだが、これもまた大義名分を作るための言い訳にしか聞こえない。

(06:04~)
「で、この誹謗中傷をやっている、この裁判をしているっていうのは2つ目的があって、当然ね、このネット上で誹謗中傷する人がやっぱり減ること。ということと、もう一つは自分自身が、えー、法律の専門家としてですね、裁判をすることによって、今、このインターネットでの、匿名のインターネットの誹謗中傷をですね、どのような法律に変えていけば、こういったものがですね、もっともっと減っていくんだということをですね、えー、調べていくために自分でこのように裁判所に足を出向いて、運んでですね、インターネットでの誹謗中傷についての勉強をしてるということでもあります

 またしても、立花孝志は自分の勉強のために裁判をしていると発言している。勉強するのは結構だが、己の勉強のために裁判を起こされている一般人の身になっていただきたい。裁判を仕掛けられたことで、巨額の裁判費用がかかることになり、人生が大きく変わってしまうかもしれない。そんなに勉強したいのであれば、大学の法学部でもロースクールでも通えばいいのであって、他人を巻き添えにするのはやめていただきたい。
 ここでも自分を「法律の専門家」だと自称しているが、小金井市長選で678票しか取れなかった不人気政党の党首が、再び議会の椅子に戻ることはないだろう。はっきり言って迷惑だ。


■ 選挙ウォッチャーちだいを訴えましょう(前編)

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 立花孝志は10月12日に「選挙ウォッチャーちだいを訴えましょう」という動画をアップしている。ここでも立花孝志は私のことを「詐欺罪」だと言い放ち、名誉毀損を繰り返すばかりか、裁判しようと呼びかけている。ここでの立花孝志の発言は、今後の裁判資料にもなる可能性があるので、今のうちにまとめておきたい。

(00:00~)
「はい、元NHK職員で、元国会議員YouTuberがNHKをぶっ壊す。ということで、令和2年、2020年10月12日22時15分であります。ちょっとまあ、最近増えてるんですが、選挙ウォッチャーちだい君。チダイズムというですね、えー、note、株式会社noteの、まあ、有料記事をですね、1320円でやっています。で、1320円課金して見れるのは、まあ、この4文字だけで、ち、こ、マルらしいんですよ。もうね、これは、あの、まさにこれ、裁判のレベルだと思う。これ、1320円返してもらうレベルですよ。なん、どういうことかって言うと、これ、詐欺にもあたると思うんですよね。これね、こういうことを書いています。あの、最後の方。先日のツイキャスは、やけに視聴者数が多いと思ったら立花孝志までチェックしてたという壮大なギャグです。どうせそんなことだろうと思い、えー、ん、何度も何度も今から重要なことを言いますよ、ち、こと言ったんですが、まあまあ男性器のことですね、いわゆる。ち、こというのは。その放送をいちいち立花孝志が聞きに来ていたのです。どれだけ僕のことが気になってるんでしょうかと。そして、この放送を聞いて、よくちだい君は焦ってると言ってたもんです。焦ってたらいちいち、ち、こと言うわけがないでしょ。そもそも焦れば焦るほど口からち、こが出てしまう人間だと思っているのでしょうか。立花孝志やN国信者は何もわかっていません。僕が本当に重要なことを言うのは、有料のメールマガジンだけです。重要なことは1320円を払ってくれる人にしか言わないのです。裁判にも影響する重要なことをわざわざ誰でも聞ける無料のツイキャスなんかで言うわけがありません。当たり前ですよね。N国信者が証拠を持っているんだったら、とっとと出せみたいなことを言っていて、ガタガタうるせぇですけど、だったら毎月1320円を払って読みに来ればいいのです。裁判の行方が気になる人はN国マガジンを読むのが常識中の常識です。ということで、今回は出血大サービスです。このマガジンを読んでくださっている方だけに、特別な情報をお伝えすることにしましょう。何だって重要な情報を無料だと思ってたら大間違いです。さあ、全国のN国信者の皆さん、勇気を出してクリックするのです。真実の扉を開けましょうぞ。という謳い文句で、そこから1310円の課金をやってるわけですね。で、中に書いてあるものっていうのは、たった4文字で、ち、ん、マルなんですよ。で、これは、あの、いくら何でも『騙し』でしょう。僕はこれね、1320円払って、この人、裁判するべきだと思いますよ

 世の中には、のっぴきならない問題が腐るほどあり、国会議員や国政政党はこの問題を解決するためにやらなければならないことが無限にあるはずであるが、立花孝志がやっていることは、一市民が書いているnoteの内容が詐欺的であるので裁判するべきだという呼びかけである。
 立花孝志はよく知りもしないのに、すぐホワイドボードの前でデタラメな解説をしてしまうので、この問題もまた、ほとんど理解しないまま詐欺だと大騒ぎしているのだが、このマガジンが10本保証で1320円であり、裁判の行方を左右する重要な情報は、確かにマガジンに書いてある。その回に書かれていたことが、たまたま「ちんこ。」だっただけで、返金を求めるでもなく、いきなり「裁判」と言っている時点で、だいぶ頭がおかしい。ましてや、わざわざ1320円払ってまで裁判するべきだと言っているので、これを機に買うことまで推奨している。

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(03:26~)
「で、あの、あの、今ね、僕さすがに、僕、公党の代表ですから嘘をつくわけにいかないんですよね。で、あの、確かにちだい君に裁判2回負けてることについては何も僕は包み隠していません。当時は僕はある意味、未熟だったということがすべての原因です。ただ、それを理由にちだい君が真実でないことを言い続けるとか、このように重大な証拠を、証拠をお金を払った人には出しますよって言っておきながら、こんな、ち、こだけを1320円で売りつける行為っていうのは、さすがに詐欺罪までは言えないかもしれないけども、消費者契約法であるとか、どうなんでしょうかね、このnoteさんの信用問題にもなりかねないですよね。で、ま、いずれにしても、ちだい君が今週金曜日に東京地方裁判所に仮処分の申し立てをされていて、そこに出頭しなければいけない、あるいは、弁護士、代理人が出頭しなければいけないっていうことは間違いなくて、申し立てをしているのは加陽麻里布司法書士です。で、私もこのnoteというものによって、いろいろな感情侵害をされています。立花孝志の名誉感情の侵害をされているので、これからも少なくとも、僕は少なくとも1回はやります。ちだい君に対してね。で、これ、皆さんは1320円買わされた人はどうしたらいいかっつったら、これは訴えるしかないです。もちろん、私が無料で弁護士さんを紹介しますから、これもう彼に対しては、あの本当に、まったく反省もしてないし、自分が正しいと思い込んでるんですよね」

 ここでのポイントは、立花孝志が「私が無料で弁護士を紹介する」と宣伝していて、みんなで訴えることを呼び掛けていることにある。つまり、この裁判を仕掛けているのは立花孝志であり、本来であればかかるはずの弁護士費用を立花孝志が負担するとしているのだ。
 今のところ、まだ私のもとに訴状らしきものは届いていないが、山本麻白という弁護士が提出したことを報告しているので、まもなく訴状が届くのではないかと推測される。

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(05:16~)
「で、昨日、荻津組、の荻津さんって、荻津組の荻津さんでいいのかな、ちょっと名前が、あの、彼の名前、あ、そう、めい、名刺もらってたよな。名刺、あら、ごめんなさい、もう1個の方、失敗か。まあ、でも、荻津組っていう人と話したんですけど、ちだい君と全然連絡取ってない。まあ、あの、いずれにしても、これ、ちだい君は強がっていますけども、麹町警察は間違いなく動いてます、刑事課の方が動いてます。もう被害届じゃなくて刑事告訴状が受理されてます。1300通のチラシを送ったのがっていうことで受理されていて、これはもう間違いなく、ちだい君は今、被疑者です。これは何度も言ってます、被疑者です。で、私が今、ちだい君を訴えている民事裁判が、えー、来週の月曜日かな。に行われます。これはもう既に民事裁判でお金を、来週月曜日、19日2時30分から、えー、松戸の千葉地方裁判所松戸支部で行われます。これ、おそらく次で結審かなと思うんですけど、年内あるいは年明けには、もうこの判決が出ます、民事のね」

 立花孝志は「荻津さん」という元ボランティアの男性に、私とどのようなやり取りをしたのかを確かめている。実際のところ、私は荻津氏に選挙の取材を数回している程度で、あまりやり取りらしいやり取りはしていない。それでも、荻津氏がキーパーソンだと考えている立花孝志は、荻津氏に確かめずにはいられなかったのだ。
 いつもの印象操作で、何度も私が「被疑者」であることを連呼し、民事裁判で追い詰めているように主張しているのだが、この裁判の結審はおそらく来年の春頃になる見込みで、下手をすれば夏までずれ込む可能性すらある。年内や年明けに決着がつくと思っているのは立花孝志だけである。
 相変わらず、立花孝志から重要な証言が次々と飛び出しているので、一つずつ検証していきたい。この続きは、また今度としよう。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

 これから新型コロナウイルスの第3波が本格的になり、今年から来年にかけ、ほとんど取材に出られなくなってしまうかもしれないが、そうなってしまっても「N国マガジン」は終わらない。こんな時こそ彼らは精力的に活動するだろうし、新しい裁判も仕掛けてくるだろう。
 新型コロナウイルスが蔓延しても、選挙ウォッチャーに休みはない。

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