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【選挙ウォッチャー】 新型コロナウイルス・最新情報(#139)。

 今週は取材三昧の毎日を過ごしておりましたが、こうしている間にも新型コロナウイルスは収まる気配がありません。理由は、新型コロナウイルス対策をしようとすると、ベラボウに手間とお金がかかるので、できることなら何もしたくないからです。「ワクチンを打ってどうにかなったらいいな」と思っているのですが、現実はそう甘くありません。
 政府が怠け者だと、経済はどんどん疲弊をするし、少子高齢化に拍車がかかり、将来的に国家が滅亡の危機に瀕するようになります。行政サービスを維持できなくなる可能性があるので、今こそ手を打たなければならないのですが、今のところ、何もする気がないようです。税金を払っているのに、自分たちでどうにかしなければならない状況に陥っております。


■ オミクロン株にも積極的疫学調査は有効

 会社で濃厚接触者が出ると、会社が回らなくなるし、休んでいる間も給料を払わないといけなくなるということで、日本政府はマンボウの解除とともに、「会社では濃厚接触者の特定はしなくていい。あと、必ずしも休まなくてもいい」というルールに変更しました。より感染力の高い「BA.2」に置き換わろうというタイミングで、「隔離をやめる」という愚策を展開し始めたのです。
 この政府の決定には、島根県の丸山達也さんも批判していましたが、まともな知事たちは「積極的疫学調査」の重要性を認識しています。一部のアホ政治家たちが「オミクロン株は感染のスピードが速いので、濃厚接触者を特定しても意味がない」と言っていますが、和歌山県の仁坂吉伸知事は「最近わかったこと」として、効果的な積極的疫学調査の方法を編み出したことを報告しています。

3月15日の「知事からのメッセージ」より(引用元リンク

 仁坂吉伸知事は、試行錯誤しながらも積極的疫学調査の実施によって、感染の連鎖を封じ込めた事例を紹介。今後も濃厚接触者を早期に特定して検査をすることで、クラスターの規模を最小限に留めるように努力するとしています。
 和歌山県や島根県のように「Aランク」の知事がいる場合には、ある程度は行政に任せておいても大丈夫かもしれませんが、大阪府や神奈川県のような「Fランク」の知事がいる自治体では、税金を払うだけで行政には期待ができません。理由は「政治家がバカだから」です。なので、感染者がいた場合には、自分たちで積極的疫学調査を実施するしかありません。
 危険厨としては、もしまわりに感染者がいた場合には、会話した時間などに関係なく、同じ空間にいた時点で「濃厚接触者」として扱い、自主的にPCR検査を受け、陰性であることを確認することが大事だと思います。


■ 4月1日から木下PCRが値上げされる

 僕の大好きな「木下グループ・PCR検査センター」が、3月30日に2店舗、3月31日に15店舗を閉鎖しました。ここまでずっと拡大路線にあったPCR検査センターですが、これからは縮小傾向に転じる可能性があります。

・池袋東口店
・四日市看護医療大学会場
・伊賀市連携 伊賀市大山田支所前店
・伊勢市連携 伊勢二見会場
・志摩市連携 志摩磯部店
・和歌山県指定有田市検査スタンド
・和歌山県指定田辺市検査スタンド
・和歌山県指定那智勝浦町検査スタンド
・和歌山県指定橋本市検査スタンド
・和歌山県指定日高町検査スタンド
・五條市連携奈良県五條市上野公園会場
・JR大阪駅中央改札口前検査スタンド
・JR新大阪駅検査スタンド
・JR京都駅中央改札前検査スタンド
・JR三ノ宮駅東口改札前検査スタンド
・天神渡辺通り店
・長崎県五島市店

 閉店となっているのは、三重県、和歌山県、奈良県、大阪府などで、今のところ、首都圏の「木下PCR」はほとんど維持されるようです。国や自治体からの助成が打ち切られることが原因とみられますが、京都や大阪の新幹線の利用客向けのPCR検査がなくなってしまうのは痛手だと思います。
 新幹線の車内は、理論上は空気の入れ替わりが起こっていることになっていますが、実際に二酸化炭素の濃度を測ってみると、1000ppmを超えることも珍しくないと聞いており、混雑した新幹線は飛行機以上に危険だと考えられます。しかし、手荷物チェックなどがあり、出発の数時間前に空港で待機する性質の飛行機と異なり、ギリギリの時間に来てギリギリの時間に乗るのが新幹線なので、事前にPCR検査を利用する客というのは、確かに少ないのかもしれません。「移動の前にPCR検査をした方が安心安全」だと周知できなかった国や専門家の責任です。
 さて、オミクロン株にワクチンが効かなかったこともあり、ワクチンを打っていることを証明したところで何の意味もないため、従来の「ワクチン検査パッケージ」が使えなくなりました。これに伴い、PCR検査の需要も少なくなったと考えられます。これまでは「ワクチンを打っていない人はPCR検査で陰性を証明すればよい」ということになっていましたが、ワクチンを打っていても感染するのだから、ワクチンを打っていない人だけ陰性証明があっても意味がないと考えられるようになってしまったからです。
 本当は「ワクチンを打った人もPCR検査をして飲みに行けばいい」のですが、そんな面倒臭いことをするのは危険厨だけ。結局、「オミクロン株はただの風邪」というデマが広く流れたことで、オミクロン株に対する警戒心は薄れ、積極的にPCR検査を受ける人も少なくなってしまいました。今後見込まれるPCR検査の需要が少ないとなれば、PCR検査をしてくれる会社の存続にも影響を及ぼします。
 ここまで木下グループは、なるべく低価格を実現しようと奮闘してくれていて、値段はどんどん下がっていく傾向にありました。しかし、この4月1日からは値上がりに転じています。物価の上昇も少なからず影響していると思いますが、利用客の増加が見込まれないとコストを維持できず、価格は上がってしまいます。状況を考えれば、「値上げも仕方がない」と思われ、これ以上価格が上がらないように危険厨の僕たちが積極的に利用するしかありません。
 ちなみに、柏駅西口店では2300円だったPCR検査が3200円に値上がりしています。一気に900円も値上がっているので、そう簡単にはできなくなってしまいました。それでも、4月24日には石川県で参院補選が行われるため、宿泊を伴う遠征を計画しています。その前にはPCR検査をしてから出発したいと思います。


■ 4月1日からPCR検査無料制度が変更された

千葉県の「ワクチン検査パッケージ」の対象者について(千葉県HPより)

 これは各都道府県によっても異なると思うので、それぞれの自治体ごとに情報をご確認いただきたいのですが、僕が住んでいる千葉県は、PCR検査の無料対象が変更され、無症状者に原則として「抗原定性検査」という非常に頭の悪い仕組みが採用され、PCR検査を受けるには「高齢者や基礎疾患のある人と接する計画があることを申請しなければならない」というルールになりました。
 経済社会活動を行う人が対象となっていますが、移動する時点でガソリン代や高速道路代がかかるので「経済社会活動」です。なので、ほぼ全員が対象になっていると考えていいと思いますが、抗原定性検査なら自由に受けられるけど、PCR検査を受けるには「高齢者と会うことを約束しろ!」というわけです。
 高齢者の定義は65歳以上。選挙ウォッチャーである僕は、65歳以上の候補者に会いに行く計画であれば、申請的には問題がないと思います。ちなみに、参院補選の石川県選挙区は、自民党の宮本周司さんが51歳。立憲民主党の小山田経子さんは43歳。共産党の西村祐士さんが63歳。まさかの共産党がそこまでジジィじゃないということで、これではPCR検査を受けられません。なので、どこか別の65歳以上が立候補する選挙と合わせて申請をするしかありません。


■ 全国の感染状況まとめ(4月2日版)

 さて、全国47都道府県の新規感染者数と主なトピックスを1行で紹介します。スマホでご覧いただいている方は2行以上になっているかもしれませんが、なるべく短い文章で簡潔に状況をまとめております。

北海道:1985人。札幌駅前の地下通路でGoToイート食事券を販売中。
青森県:490人。新規感染者数が1ヶ月以上も高い水準で横ばいである。
岩手県:274人。達増知事「リスク低く、旅行や外食はできる」と発言。
宮城県:652人。プロ野球楽天の選手に感染者が多いことから試合中止。
秋田県:277人。秋田市156人。秋田市の飲食店が市長に支援を要望。
山形県:187人。県立中央病院で職員7人感染も、診察などは通常営業。
福島県:514人。鶴ヶ城公園でお花見解禁と発表も一転して自粛に。
茨城県:1284人。40代男性ら3人死亡。東海村で震度4の地震あり。
栃木県:660人。宇都宮市147人、小山市78人、足利市71人。
群馬県:641人。今年は館林市で「こいのぼりの里まつり」を開催中。
埼玉県:3244人。南越谷ラクーンと熊谷ニットーモールに接種会場。
千葉県:2773人。柏市197人。柏駅前で21時までワクチン接種可。
東京都:7395人。マンボウが発令されても人出は12%しか減らず。
神奈川:4807人。高齢者施設を中心にクラスターが多数発生している。
新潟県:596人。新潟市201人。10日連続で前週同曜日を上回る。
富山県:208人。自民党第三選挙区支部長がコロナのインフル扱い主張。
石川県:277人。金沢市150人。金沢市の商店街が商品券を合同発売。
福井県:193人。春休みになって子供を経由した家庭内感染が増加傾向。
山梨県:274人。県民や事業者のコロナ対策の協力を5月末まで延長。
長野県:584人。諏訪大社の御柱祭の木落しが中止、トラックで運搬へ。
岐阜県:598人。県民の宿泊料金が50%になる「県民割」が5日再開。
静岡県:1094人。5月のホビーショーが3年ぶり公開、子どもを招待。
愛知県:2564人。河村たかし市長の家族感染、濃厚接触者で公務中止。
三重県:544人。20代以下の感染者が51%、春休みで感染が増加に。
滋賀県:474人。ウクライナの避難民が三日月知事を表敬訪問でハグ。
京都府:963人。京都市539人。実効再生産数は1を超えている状態。
大阪府:3666人。BA.2の割合が前週18%から38%に拡大している。
兵庫県:1851人。下げ止まり傾向。姫路城「観桜会」を3年ぶり開催。
奈良県:343人。「高田千本桜」が開催されるも、露店は出ていない。
和歌山:274人。和歌山市内で医師たちが食事会を開き2件の集団感染。
鳥取県:106人。接客を伴う飲食店と県立高校の部活でクラスター発生。
島根県:150人。丸山知事「県外の人を含む歓迎会は1週間控えて」。
岡山県:529人。早島少年少女合唱団の定期演奏会の開催を町長が喜ぶ。
広島県:878人。離島を結ぶフェリーなどがコロナ禍で廃止されて混乱。
山口県:286人。下関市48人。宇部市の学校の部活で7人が集団感染。
徳島県:81人。木下PCR・徳島阿波おどり空港店3月29日オープン。
香川県:305人。木下PCR高松空港店が3月30日にオープン。
愛媛県:284人。4月1日から独自の警戒レベルを1段階引き下げへ。
高知県:138人。木下PCR高知龍馬空港店が3月31日オープン。
福岡県:2327人。新設の城南警察署は非接触型の取調室を完備した。
佐賀県:314人。佐賀少年刑務所で20~70代男性受刑者13人感染。
長崎県:269人。佐世保市67人。市内の中学校で部活の感染者7人。
熊本県:573人。熊本市の職員が会食をしてクラスターが発生。
大分県:416人。ワクチン接種会場のスタッフが会食して集団感染。
宮崎県:448人。1月28日以来64日ぶりに感染者が400人台に。
鹿児島:740人。鹿児島市358人。11日連続で前週を上回る。
沖縄県:1173人。再び感染者が多くなり、早くも保健所がパンクか。

 本日の日本全国の新規感染者数は4万8825人でした。本日の死者数は55人でした。都道府県別の内訳は、大阪府13人、神奈川県6人、東京都4人、千葉県3人、茨城県3人、静岡県3人など。
 野田聖子少子化担当大臣が新型コロナウイルスに感染。現職の閣僚では初めての感染者となりました。古川禎久法務大臣も家族が感染し、濃厚接触者となったために公務を欠席しています。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

 取材をなるべく慎重に進めるため、毎週日曜日は「新型コロナウイルス最新情報」をお届けすることにしていますが、選挙レポートが多くなりそうなので、来週を最後にしばらくお休みしたいと思います。ただ、5月初めには「BA.1」より感染力が3割ほど強いとされる「BA.2」に置き換わるとされていますので、これから再び感染が増えるとみられます。既に感染の下げ止まりも見られておりますので、警戒はまったく緩められないということをお伝えしておきます。
 僕は改めて、選挙の取材をする時に感染しないように、外食を控えたいと考えております。なるべく車の中でテイクアウトメニューを食べたいと思います。


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