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【選挙ウォッチャー】 寒川町議選2021・分析レポート。

少しマニアックではあるのですが、2月2日告示、2月7日投開票の寒川町議選は、知れば知るほど面白い選挙だと思います。寒川町は、衆院選だと神奈川12区にあたり、立憲民主党の阿部知子さんが選出されています。すぐ隣が茅ヶ崎市ということもあり、河野太郎さんの影響も強く、なかなか面白い土地になっています。さらに、ここにも幸福実現党が立候補しており、菊川市に続いて議席を獲得するのかどうかが注目されています。

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定数18に対して22人が立候補している選挙なので、この中から4人が落選する形となります。寒川神社を中心に地主が幅を利かせている環境にあるため、それぞれが地域で手堅い票を持っていることが多く、保守系の議員は安泰傾向にあります。また、世代が入れ替わり、若い人ほど苦戦する傾向にあるということで、30代の若い候補が勝てるのかということも気になるポイントです。


■ 東大特任研究員が素晴らしいとは限らない

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志柿俊朗さんは、東京大学の特任研究員のオッサンです。東京大学で研究するぐらいなので、さぞかし頭の良い人なんだろうということは分かるわけなのですが、「頭が良いこと」「政治家としての能力」は、必ずしも一致するものではありません。ポスターを見ても「家族葬」の広告を見ているのかというデザインの仕上がりになっていて、組織している政治団体名が「おらが国づくり」という時点で、ホゲホゲ感は十分伝わると思います。研究者らしく、いわゆる「変わり者の爺」だということです。

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志柿俊朗さんの陣営は、「選挙カーを使わないこと」を自慢してきたのですが、寒川町のような場所で選挙カーを使わないことは、ほとんどプラスになるとは思えません。コロナ禍であること、季節が冬であること、これだけ家の外に出ない環境が揃っているのに、家の中にいる人に訴えることを放棄したとことで、票を積めるはずがないのです。町役場の前の公園で、訪れる人たちに訴えたところで、一体、どれだけの人に訴えられると思っているのでしょうか。東京大学で研究するような立派な頭脳を持っている人でさえ、こういう単純な計算ができないのだから、選挙に勝つということがどれだけ特殊なスキルなのかということです。ちなみに、志柿俊朗さんは4年前にも町議選に立候補しており、その時には57票しか取れていません。こんなに票を取れなかったのに、今年も何の反省も改善もなく、ショボい選挙を展開しているところが、脳味噌アハアハです。

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志柿俊朗さんの選挙は、インド人の奥さん、やたらフレンドリーに話しかけてくるオジサンとその友達という、世紀末のドラクエみたいなパーティー編成で展開されていました。公園のベンチに乱雑に荷物を置き、インド人の奥さんが志柿俊朗さんの政策チラシを配る光景。僕は、選挙に勝つための戦略も含め、全国各地の選挙を見ては、こんな選挙だったという話を細かくお伝えしています。1本あたりのレポートは数百円です。すべて読んでも1ヶ月で3000円前後です。こんな値段で選挙に勝つための戦略を知ることができるのですから、選挙に立候補しようという人がレポートを読まない理由がわからないほどです。


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