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【選挙ウォッチャー】 匝瑳市長選2022・分析レポート。

1月30日告示、2月6日投開票で、千葉県の匝瑳(そうさ)市長選が行われました。あまりに新型コロナウイルスが猛威を振るっているせいで、もともと取材に出かけるつもりはなかったのですが、「自民vs維新」になるということもあって、今、ノリにノッている維新ですから、うっかり変なことになる可能性もゼロではないかもしれないということで、選挙ポスターだけでも撮りに行くことにしました。というのも、この匝瑳市長選からも「維新の戦略」が垣間見えるからです。

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宮内 康幸 47 新 自民党推薦
苅谷 進一 55 新 千葉維新の会推薦

最近は、あまりにオミクロン株の被害が大きいので、新型コロナウイルスに関する最新情報をお届けし続けてきたのですが、建国記念の日がある3連休は、病院などでの検査が一部お休みになってしまうため、そもそも検査数が少ないという理由で感染者数が少なくなるとみられ、特に大きなトピックスもないと予想されることから、今日が匝瑳市長選、明日が匝瑳市議補選という形でお届けしたいと思います。


■ 片っ端から候補者を出す維新の戦略

これこそ「維新の力」を示すものであると言えますが、それこそ千葉の端っこにある匝瑳市の市長選にも、維新は推薦を出しています。無投票当選を避けるために共産党が候補者を立てることはありますが、立憲民主党や国民民主党などの野党系の政党で、匝瑳市のような田舎の選挙に推薦を出すというのは、それなりに珍しいと思います。もちろん、まったくないとは言いませんが、「維新は匝瑳市にまで届いている」という点で見過ごすことのできない現象だと思います。なお、維新は2月13日告示、2月20日投開票の四街道市長選にも、4期目を目指す現職の佐渡斉さんに推薦を出すことになりました。さて、この千葉維新の会ですが、代表を務めているのは茨城維新の会の代表でもある石井章さんです。どうやら茨城維新の会と千葉維新の会を兼ねているようですが、なんと、千葉維新の会の事務所は千葉県柏市にあることがわかりました。石井章さんが茨城県取手市を地盤としていることもあって、柏が最も便利だということもあろうかと思いますが、皆さんもご存知の通り、柏市というのは桜田義孝先生を選出し、柏市議選では「NHKから国民を守る党」の副党首・大橋昌信を議員にしているようなエリアです。当然、維新とは非常に高い親和性を持っていると思われ、ここから維新の議員が次々に誕生してしまう危険性を秘めています。維新は関西のみならず、関東でも勢力を伸ばそうとしており、その動向については、日々の選挙レポートの中でご紹介してまいりたいと思います。

いまや僕の専門は、反知性主義の「NHKから国民を守る党」になってしまっていますが、音喜多駿をはじめ、維新とN国には非常に多くの共通点が存在します。今のところ、「NHKから国民を守る党」のように、特集記事を連発するかどうかは分かりませんが、「維新が出てくる選挙は基本的に追いかける」というスタンスでありたいと考えています。もちろん、これだけオミクロン株が酷いことになっていますので、あと1ヶ月近くは簡単に取材ができないかもしれないのですが、それでも可能な限り、取材をしていきたいと思っております。


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