見出し画像

【選挙ウォッチャー】 由利本荘市議補選2021・分析レポート。

3月28日告示、4月4日投開票で、秋田県の由利本荘市議補選が行われました。こちらは欠員2に対し、4人が立候補する選挙となりました。由利本荘市は、山形県との県境にある町で、山奥にある森の集落から海沿いの市街地まで非常に広大な面積を誇る自治体となっており、本格的に市内を横断しようと思ったら2時間くらいかかります。そんな場所で行われる市議補選なので、当然、短い取材時間で候補者に会うのは至難の業なのですが、とりあえず選挙事務所だけは回ってきましたので、なんとなく分かることがあると思います。

画像1

小川 幾代  35 新 立憲民主党推薦
大友 孝徳  58 新 無所属(自営業)
泉谷 赳馬  31 新 無所属(会社役員)
堀井 新太郎 47 新 無所属(無職)

実は、今年10月に由利本荘市議選が行われるため、ここで当選しても半年後には本選が行われるスケジュールになっているのですが、そうなってくると、ここで少しでも名前を売っておくということは、戦略として十分に考えられます。もし落選するようなことになっても、けっしてメリットがないわけではないということです。なお、このレポートはマニアックですが、なまはげパックの対象です。1本あたり100円でお楽しみいただけますので、もしよろしければ選挙の一期一会をご体験ください。


■ 小川幾代候補の主張

画像2

このたび、立憲民主党の推薦で候補している小川幾代さんは、公式ホームページなどが確認できず、選挙事務所も自宅らしき場所に看板が立てられているだけだったので、立憲民主党の組織がゴリゴリに入っているというわけではなさそうです。彼女のTwitterは5ツイートしかないので、どんな人なのかを判断するのは難しいのですが、好きな本のジャンルは「自己啓発本」だというので、かなり危険なニオイがプンプンします。信念は「ギバーでありたい」だといい、「ギバー(giver)」とは「与える人」という意味です。いかにも自己啓発本を読んでいそうな信念です。由利本荘市は、秋田県知事選でも民主党系の村岡敏英さんが地元で強い力を発揮していたエリアだということもあって、立憲民主党の推薦ということを好意的に捉えられた可能性があります。半分が落選する激戦を制したのは、やはり若さと立憲民主党の看板だったのではないでしょうか。


ここから先は

4,165字 / 9画像

¥ 150

いつもサポートをいただき、ありがとうございます。サポートいただいたお金は、衆院選の取材の赤字分の補填に使わせていただきます。