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【選挙ウォッチャー】 NHKから国民を守る党・動向チェック(#355)。

 芸能人と仲良しであることをチラつかせ、「BTSに会わせてあげる」と女性ファンに声をかけ、巨額のお金を騙し取っていたことが問題になり、現在進行形でドバイに逃亡中の「ガーシー」こと東谷義和。今年7月にアホの力を結集させて参議院議員になった後も「日本に帰ったら逮捕されるかもしれない」と帰国をせず、8月の臨時国会はお休み、10月の臨時国会もお休み。当選直後は「国会で寝ているジジィたちを全員叩き起こしたる!」と息巻いていましたが、国会で寝ているジジィの方が「国会に行っている分だけマシ」という税金泥棒ぶり。とうとう最近は何を暴露しても話題にもならなくなり、世間からすっかりオワコン扱いされています。こんなに早く消えるのは「clubhouse」以来です。


■ 「ガーシー」ではなく「ガーセー」

 9月30日、ギャンブルで巨額の借金を作り、「リアル闇金ウシジマくん状態」の東谷義和が、女優・浜辺美波さんに関する暴露をしました。みんなが大好きな浜辺美波さんの話を、みんなが大嫌いな東谷義和がする。強烈なコントラストで目がチカチカしますが、50歳の参議院議員のオッサンが金儲けのために、21歳で頑張っている若手女優さんの秘密を暴露しているわけですから、人間のクズを極めています。何度も言いますが、こいつは「参議院議員」です。
 さて、気になる暴露の内容ですが、「ガーシー」こと東谷義和の話は、基本的に中二病をこじらせたロリコンおじさんの妄想なので、「ガーシー」というより「ガーセー」です。くれぐれも脳味噌をアハつかせて「本当かもしれない」なんて思わないでほしいですが、東谷義和による示された根拠ゼロの話によれば、どこぞの社長のオッサンが「浜辺美波ちゃんに会いたい」と言い出し、当時17歳だった浜辺美波ちゃんが紹介され、めっちゃお金を渡してパパ活のようなことをしたので、肉体関係があった・・・という話をしています。
 もし、この話を中学2年生の僕が聞いていたら、「こんなけしからんことがあってたまるかよ! 美波ちゃん、美波ちゃん、美波ちゃーん!」と叫んだかと思えば、わずかな沈黙の後、1枚、2枚、3枚とティッシュの抜き取られる音が4畳半の子ども部屋に響くところですが、こちとら、大人になってしまい、何が現実に起こり、何がFANZAの中でしか起こらないのかを知ってしまったので、50歳にもなって恥ずかしい「ガーセー」をカマしている重度の中二病のオッサンが痛くてしょうがありませんし、それを毎月3980円も払って聞いているアホの子たちが痛くてしょうがありません。


■ ネットリンチで「ちむどんどん」のN国信者

 この本の中でも指摘していますが、「ガーシーの暴露」とやらに喜んでいるN国信者たちが望んでいることは、「ネットリンチ」です。好感度の高いタレントの「秘密」が暴かれ、人気者から転落する様を見て喜びたい。一緒になって石を投げ、「ねぇねぇ、今、どんな気持ち?」とやりたいのです。

物の善悪の判断がつかず、「国会議員を侮辱するな!」と書いてしまうN国信者(引用元リンク

 東谷義和が「海外逃亡中の詐欺師」であることは、東谷義和自身が自伝の中で書いているし、尊師・立花孝志でさえ認め、「国会議員には不逮捕特権があるので、国会に出席できる」と言っていたはずです。結局、それさえもデタラメで、一度も国会に出席することがないまま、ただ満額の議員報酬だけを受け取り、ドバイから政治家ではなく、今をときめく芸能人の真偽不明の暴露話をかまし、それで月額3980円です。
 もはや「BTS会わせる詐欺」にとどまらず、参議院議員という観点からしても「詐欺師」としか呼びようがない現実に、堂々と「海外逃亡中の詐欺師」と書いている僕ですが、こちらには「誹謗中傷だ!」と言うくせに、さまざまなタレントさんにやっている真偽不明の暴露話は、誹謗中傷だと思わないようです。これこそが「N国信者」の真髄です。
 ちなみに、僕は尊師・立花孝志から「ちだい君を破産させる」と宣言された末に9件の裁判を起こされましたが、そのうちの一部は反訴した後、世にも珍しい「スラップ裁判」と認定されたため、法曹界の専門誌で大々的に特集を組まれ、今では大学の法学部に通う学生たちが教科書的に学ぶ事件になってしまいました。

アホの子たちが信じる理由は、東谷義和は芸能界に詳しいという勘違い(引用元リンク

 投票用紙に「ガーツー」と書いてしまうアホの子たちは、かつて「BTSに会わせる詐欺」に騙された人たちと同じメンタルで、東谷義和の話を真に受けています。
 気を付けなければならないことは、今回の浜辺美波さんの暴露は「飲み屋で聞いた芸能ゴシップである」ということです。港区界隈の飲み屋でまことしやかに囁かれている「電通が作ったエッチできる女性芸能人リスト」みたいな芸能ゴシップを、飲み屋で女衒もしていたオジサンが本気になって話しているだけで、「その話、もうちょっと聞きたいから、マスター、ハイボールおかわり!」でしかありません。
 言ってしまえば、「痴漢モノのAV」みたいなもので、確かに、世の中にはリアルに「痴漢」という犯罪が存在するし、その被害に遭う女性がいるのも事実ですが、「痴漢モノのAV」『フィクション』です。ただ、最初からフィクションだと分かってしまうと没入感がないので、なるべくリアルっぽい演出をします。売れない芸人のショートコントじゃあるまいし、「電車というテイでご覧ください」というわけにもいかないですから、少なくとも電車が再現されたスタジオで、時にはガタンガタンという電車が走る音なんかも入れられて、盗撮っぽいカメラアングルで撮影してみたり、実際の電車の映像とつなげて編集してみたり、ありとあらゆる巧みな演出で「こ、これは本物なんじゃないか!?(ゴクリッ」となってしまうわけですが、すべては『フィクション』です。
 しかし、こんなことは「常識・オブ・常識」であって、誰かに教えられたわけでもなく、当たり前のように線引きされていて、まさか「痴漢モノのAV」が本物だと疑う奴はいないわけです。それで言うと、今、東谷義和の芸能ゴシップを信じている人たちは、脳味噌をアハつかせて、「だけど、このAVだけは本物だと思うんですよ!」と言っている奴と同じ。さしずめ、東谷義和は「数々の女性のお尻を触ってきた伝説の痴漢」というポジションの50歳のオジサンであり、今日も「触ったことのない浜辺美波さんのお尻の感触の話」をしているのです。きぃ~もちわる~いっ!

リテラシーのない人間たちが「中二病の名誉毀損オジサン」を盛り立てる(引用元リンク

 見逃せないのは、こうした「まことしやかに囁かれる芸能ゴシップ」を本当だと思い込み、東谷義和を盛り立てるアホの子たちが存在することで、それを受けた東谷義和が期待に応えるために、さらなる「暴露」をする「負のスパイラル」が起こっていることです。
 もちろん、N国信者たちにその自覚はありませんが、「落ち込むなよ」と声をかけることも、彼らなりのマウンティングであり、ネットリンチの一部分です。もはや東谷義和の芸能ゴシップが「嘘か本当か」というレベルではなく、「参議院議員」という身分の人間が、21歳の民間の女性のシモの話を『暴露』と称して月額3980円で聞かせ、その支持者が「事実を認めたくないんだね」とか「落ち込むなよ」とメンションをかます、クソを煮詰めて熟成発酵させたような人間たちの所業が「ニッポンの普通」になってきていることに絶望を感じるのです。なにしろ「良識の府」と言われる参議院議員にNHK党は2議席を持っています。


■ 真実はネットにあると考える人々

最近、多くなっているのが「ネットde真実」になっている人たち(引用元リンク

 参政党を支持する人もそうですが、最近、ネトウヨも含め、アホの子たちの間で大流行中の言説が、「テレビばかりを見ていると洗脳される」「テレビや新聞ばかりを見ているから真実に気づかない」といったものです。
 しかし、彼らがネットで拾い上げた「真実」が何かと言えば、「コロナはただの風邪」「ガーシーが真実を語り過ぎてヤバい!」なのです。もはやテレビだけを見ていた方がマシだというレベルで、彼らが真実だと思い込んでいるものこそ「フェイクニュース」です。
 どうしてフェイクニュースが流され、どうして人は簡単にフェイクニュースに踊らされるのかという話は、いまや「学術的な研究の対象」となっていて、専門家たちがあんなことがある、こんなことがあるとおっしゃっています。いろんな本が出ているので、興味のある方はお近くの書店で探してみるといいと思います。
 ここで大変興味深いのは、なぜ「ガーシーは嘘をつかない」と思っているのかという点です。ここにも書いてあるとおり、彼らの根拠は「(立派な肩書き&お金持ちの人がたくさん住んでいるであろう)港区民がガーシーに投票していたから」です。
 実は、お金を持っている人たちの思想が必ずしもちゃんとしているかと言ったら、そんなことはありません。お金持ちがインフルエンサーの力を結集して国政政党を目指したのが「ごぼうの党」です。

こんなにつまらなそうに話を聞いているボブ・サップを見たことがない

 先日、朝倉未来とメイウェザーの試合で、メイウェザーに花束を渡す係になったものの、メイウェザーに花束を渡すと見せかけて、リングの上に花束を落とし、試合以上の話題をかっさらってしまった「鬼スベり天狗」こと奥野卓志代表。彼もまた「陰謀論者」です。
 いまや伝説となってしまった「メイウェザー花束事件」を機に、「ごぼうの党って何?」という人が現れるようになったので、後日、このあたりを丁寧に解説しようと思いますが、今年の参院選では、両脇にボブ・サップとピーター・アーツを従え、当時は顔を公開していなかったので、演説中もずっと「鬼のお面」を被っていました。ホストクラブで5000万円をポンとお支払いした伝説や、供託金だけで6000万円をかけて参院選に立候補するなど、かなり破天荒なお金の使い方をできるぐらいの大金持ちですが、その政治思想は「立花孝志と対談動画を作るレベル」です。
 インターネットにも有益な情報はたくさん転がっていますが、アホが拡散している動画を信じてしまうと、どんどん陰謀論者になり、NHK党や参政党といった人たちの勢力が拡大します。しょせん、陰謀論は陰謀論に過ぎないので、目先の課題を解決することはできません。マルチ商法に引っかかってしまう人に政治ができないように、やはり陰謀論に引っかかってしまう人たちもまた「大切な判断を間違える人たち」であると言えます。情報リテラシーのない人を政治家に選んではいけません。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

アホの解説動画を見てしまうと、どんどん洗脳されていってアホになってしまう

 10月3日から始まった秋の臨時国会は、安倍晋三の国葬が終わるのを待ってしまったため、臨時予算と補正予算を同時に話し合わなければならなくなり、連日、岸田文雄総理が国会で追及されまくるという、支持率の低下が避けられない地獄のスケジュールになっています。
 そんな中、参議院で東谷義和が国会に出席しないことが問題視されるのは明らかで、この臨時国会で「最終通告」が出されることになり、来年1月の通常国会に出席しなかった時点で、正式に「除名」となるのではないかと考えています。NHK党としては、どうせ東谷義和が落選しても、次の「大麻が好きな方の山本太郎」が繰り上がるだけで、議席が減ることも、受け取れる政党交付金が減らされることもないので、お得意の「国を相手に裁判をする」といったパフォーマンスをしながら、結局は、「タイマの山本太郎」が参議院議員になると思います。
 そうなった時には、いよいよオワコンになり、何を暴露してもマスコミが取り上げてくれないことになるので、東谷義和のビジネスが終わります。これを防ぐためには日本に帰ってこなければなりませんが、通常国会の会期終了とともにお手手が後ろに回ることになる可能性が高く、どのみち詰んでいる運命です。東谷義和については、マカロンをつまみながら、美味しいアフタヌーンティーを楽しんでいる間に、気が付いたら終わっていたということになりそうなので、黙って見ているだけで十分です。

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