見出し画像

【選挙ウォッチャー】 参院補選2023・大分県選挙区レポート。

 4月6日告示、4月23日投票で、大分県の参院補選が行われました。
 この選挙は、2019年の参院選で野党統一候補として立候補し、故・安倍晋三とともに放送法の解釈変更に尽力するなど、民主主義を破壊する側に立っていた礒崎陽輔さんを下した安達澄さんが、4月9日投票の大分県知事選に立候補したため、空いた椅子を埋めるために行われた選挙です。
 実に衝撃的な結果となった選挙であり、このレポートこそ、地元を見てきた「選挙ウォッチャー」の分析が役立つのではないかと思います。なにしろ現場を見てきた僕ですら、この勝敗には衝撃を受けているほどです。

吉田 忠智 67 元 立憲公認(共産・社民支持)
白坂 亜紀 56 新 自民公認(公明推薦)

 まず押さえておきたいのは、大分県は日本社会党(現・社民党)から総理大臣になった村山富市さんの地盤であり、そもそも社民党が強いエリアであるということです。同日に行われた「山口4区」のように、自民党だというだけでパッキパキのネトウヨが勝ってしまうようなエリアではなく、安達澄さんが礒崎陽輔さんに勝っているように、野党の候補でも勝つことができるエリアであるということです。
 しかも、序盤の情勢調査では「吉田忠智さんがリードしている」との分析もあったため、白坂亜紀さんが猛追の末に追いついていることになるわけですが、どうしてこんなことになっているのかと言うと、大きく言うと「立憲民主党に期待ができなかったから」です。この「負け」は、立憲民主党の幹部が想像している以上に深刻です。


■ 参院補選・選挙ボード解説動画


ここから先は

5,547字 / 10画像
この記事のみ ¥ 170

いつもサポートをいただき、ありがとうございます。サポートいただいたお金は、衆院選の取材の赤字分の補填に使わせていただきます。