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【選挙ウォッチャー】 新型コロナウイルス・最新情報(#28)。

いよいよ日本の感染者が、大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」の感染者を除いても100人を超え、感染ルートを辿れない人が続々と表れているわけですが、このまま感染が拡大してしまうと、高齢者を中心に死者が増える恐れがあるばかりか、日本の経済にも大きな打撃を与えることになります。どうすれば被害を最小限に抑え込むことができるのか。これはまさに地震や洪水と同じように、不眠不休で取り組まなければならないほどのニッポンの危機です。しかし、これまでデータをごまかすだけで、ろくすっぽ仕事をしてきたことがない安倍政権は、未曾有の大災害が起ころうとしているにもかかわらず、ガチで仕事をしていません。ただでも封じ込めが後手に回って失敗しているのに、まだ仕事をしないつもりなのです。


■ 首相動静(2月22日)

この2月後半の3連休、安倍晋三総理がどのような仕事ぶりを見せていたのかをチェックしてみましょう。初日は、朝から私邸で過ごし、夕方になって首相官邸に向かい、加藤勝信厚生労働大臣をはじめ、おそらく新型コロナウイルスについての報告などを受けたのでしょう。約36分間のミーティングをして、首相官邸にいたのはトータルで50分。あとは家でまったりです。

 午前8時現在、東京・富ケ谷の私邸。朝の来客なし。
 午前中は来客なく、私邸で過ごす。
 午後3時41分、私邸発。
 午後3時53分、官邸着。同58分から同4時34分まで、加藤勝信厚生労働相、西村明宏、岡田直樹、杉田和博各官房副長官、沖田芳樹内閣危機管理監、北村滋国家安全保障局長、古谷一之、前田哲両官房副長官補、長谷川栄一、今井尚哉両首相補佐官、外務省の秋葉剛男事務次官、山田重夫総合外交政策局長、鈴木康裕厚労省医務技監、大坪新一郎国土交通省海事局長、高橋憲一防衛事務次官。同35分から同37分まで、北村国家安全保障局長。
 午後4時43分、官邸発。
 午後5時1分、私邸着。
 午後10時現在、私邸。来客なし。[引用:共同通信]

これからの死者数を考えれば、福島第一原発や西日本豪雨災害の比ではないくらいに人が死ぬかもしれないし、会社が倒産して首を吊る経営者が現れても不思議ではない時に、国民に「不要不急の外出は控えるように」と言っている建前、この危機的な状況にあっても、自ら率先して不要不急の外出を控える。これぞ総理大臣の鑑です。くたばれ!


■ 首相動静(2月23日)

3連休の中日である2月23日は、令和初の天皇誕生日でした。一般参賀は自粛されましたが、安倍晋三総理は昭恵夫人とともに祝賀の儀や宴会の儀に参加し、その足で首相公邸に立ち寄り、そのまま首相官邸に。いよいよ3時40分から新型コロナウイルス対策感染症対策本部の会議が始まったのですが、安倍晋三総理が出席したのは、わずか17分。「やってる感」を演出するためにマスコミの皆さんにバシャバシャ写真を撮ってもらい、大規模な感染拡大を見据え、総合的な基本方針を早急にまとめるように指示を出しました。一部の人からは「今さら基本方針をまとめるのかよ!」とツッコまれていましたが、一部の人がガタガタ言っているぐらいでは動じません。

 午前10時現在、東京・富ケ谷の私邸。朝の来客なし。
 午前中は来客なく、私邸で過ごす。
 午後0時24分、私邸発。
 午後0時38分、皇居着。天皇誕生日祝賀の儀、昭恵夫人とともに宴会の儀に出席。
 午後1時49分、皇居発。
 午後1時54分、公邸着。
 午後2時40分、公邸発。同41分、官邸着。同49分から同3時24分まで、加藤勝信厚生労働相、菅義偉官房長官、西村明宏、岡田直樹、杉田和博各官房副長官、沖田芳樹内閣危機管理監、北村滋国家安全保障局長、古谷一之、前田哲両官房副長官補、長谷川栄一、今井尚哉両首相補佐官、山田重夫外務省総合外交政策局長、鈴木康裕厚労省医務技監、高橋憲一防衛事務次官。
 午後3時40分から同57分まで、新型コロナウイルス感染症対策本部。同4時18分、官邸発。
 午後4時30分、私邸着。
 午後10時現在、私邸。来客なし。[引用:共同通信]

わずか17分の会議が終わってしまったのは、総理大臣という仕事も忙しいからだと思うかもしれませんが、実情はまったく違います。この後に何かスケジュールが詰まっていたわけではなく、早くおうちでまったりしたかったのです。みんなに「頑張ってー!」と声をかけるのが総理大臣の仕事だというのなら、安倍晋三総理のようなオッサンではなく、かわいいチアガールに応援してもらった方が、「検査して陽性になったら業務に支障が出るので自分たちの検査をしません」と言っているアホの厚生労働省の官僚のモチベーションも上がると思うので、いっそのこと、チアガールが総理大臣をやればいいと思います。検査もせず、厚生労働省の中で新型コロナウイルスが蔓延する方がよっぽど国家の危機であることに気づかないぐらい、日本の官僚がエリートではなくなっている現実。「政治家がアホでも頭の良いエリート官僚が何とかしてくれる」という時代はもう終わりです。鯛は頭から腐るとは言ったもので、総理大臣が腐ると官僚も腐っていくようです。


■ 首相動静(2月24日)

北海道では20代の女子学生が意識不明の重体となり、スクールバスの運転手、中学校の先生、給食配膳係の女性、さらには小学生にまで感染が広がっていて、ますます国民に不安が広がっていた三連休の最終日。世界的にも株価が急落しており、翌朝には日本の株が下がるのではないかと予想されている中で、安倍晋三総理はしっかり3連休を自宅でまったり過ごしました。

 午前10時現在、東京・富ケ谷の私邸。朝の来客なし。
 午前中は来客なく、私邸で過ごす。
 午後3時42分、私邸発。
 午後3時54分、官邸着。同55分から同5時3分まで、加藤勝信厚生労働相、菅義偉官房長官、西村明宏、岡田直樹、杉田和博各官房副長官、沖田芳樹内閣危機管理監、北村滋国家安全保障局長、古谷一之、前田哲両官房副長官補、長谷川栄一、今井尚哉両首相補佐官、黒田武一郎総務事務次官、外務省の秋葉剛男事務次官、山田重夫総合外交政策局長、厚労省の鈴木俊彦事務次官、鈴木康裕医務技監、高橋憲一防衛事務次官。
 午後5時18分、官邸発。
 午後5時30分、私邸着。
 午後10時現在、私邸。来客なし。[引用:共同通信]

まさに今、世界中がその対応に追われ、さまざまなアイディアで封じ込めようとしている中で、この日の安倍晋三総理の労働時間は、わずか68分でした。たったの1時間で、新型コロナウイルス対策は終わりです。68分だと映画も最後まで見ることのできない短さですが、これで日本の対応は完璧なのでしょうか。この3連休、安倍晋三総理は家でまったりするばかりで、ろくすっぽ働いていなかったというのが、このたびの結論です。さて、こう書いてしまうと、もしかして「いくら総理大臣だからって、休みの日まで働けという方が無茶なんじゃないか」と思う人がいるかもしれません。だとすれば、平日はどうなのかということで、ちょっと確認してみました。


■ 首相動静(2月21日)

どこぞの自己啓発本によれば、できる男というのは「オン」と「オフ」の切り替えをしっかりして、働く時に働き、休む時には休むものだといいます。安倍晋三総理は、まさに「総理大臣」まで出世する人ですから、平日はさぞかし働いているのでしょう。3連休はオフになってしまうわけですから、連休前の金曜日は、めちゃくちゃ忙しいに違いありません。何をしていたのでしょうか。こちらです。

 午前8時現在、東京・富ケ谷の私邸。朝の来客なし。
 午前8時10分、私邸発。
 午前8時21分、官邸着。
 午前8時33分から同40分まで、閣議。
 午前8時42分から同49分まで、茂木敏充外相。午後2時17分、北村滋国家安全保障局長、林肇官房副長官補、今井尚哉首相補佐官、外務省の秋葉剛男事務次官、滝崎成樹アジア大洋州局長が入った。同38分、林、滝崎両氏が出た。同58分、全員出た。同3時3分、菅義偉、西村明宏、岡田直樹、杉田和博正副官房長官、沖田芳樹内閣危機管理監、北村国家安全保障局長、古谷一之、前田哲両官房副長官補、長谷川栄一、今井両首相補佐官、外務省の秋葉事務次官、山田重夫総合外交政策局長、鈴木康裕厚生労働省医務技監、高橋憲一防衛事務次官が入った。同4分、加藤勝信厚労相、鈴木俊彦厚労事務次官が加わった。同33分、全員出た。
 午後4時17分から同43分まで、滝沢裕昭内閣情報官。
 午後5時2分、官邸発。同4分、東京・永田町のザ・キャピトルホテル東急着。同ホテル内の宴会場「桐」で自民党と各種団体の懇談会に出席し、あいさつ。同11分、同ホテル発。同13分、官邸着。
 午後6時47分、官邸発。
 午後6時57分、東京・芝公園のホテル「ザ・プリンスパークタワー東京」着。同ホテル内の「中国料理 陽明殿」で自民党の山口泰明組織運動本部長、稲田朋美幹事長代行、三ツ林裕巳、神山佐市両衆院議員と会食。西村官房副長官同席。
 午後9時5分、同ホテル発。
 午後9時18分、私邸着。
 午後10時現在、私邸。来客なし。[引用:共同通信]

なんと、安倍晋三総理は連休前の金曜日であっても「5時から男」でした。新型コロナウイルス対策の会議を30分で終え、夕方5時にはホテルで懇談会に参加し、その懇談会で挨拶もそこそこに、今度はどこに出かけたのかと言うと、稲田朋美幹事長代行の61歳のお誕生日パーティーでした。こちらは各種団体が集まる懇談会より時間をかけ、「ともちん、お誕生日おめでとう!」でした。新型コロナウイルスより宴会、新型コロナウイルスより稲田朋美さんのお誕生日の方が優先順位が高い。地獄です。


■ 首相動静(2月20日)

ここまでアホだと、だんだん首相動静をチェックするのが楽しくなってきてしまいました。マスクは足らないし、アルコール消毒液は足らないし、現場では防護服も足らないし、検査体制は整っていないし、中国人観光客が来ないのでホテルやバス会社は潰れそうだし、韓国とはケンカをしてしまったので韓国人観光客は来ないし、消費税を10%にして庶民に金がないので買い物もしてもらえない。株価が下がって年金が溶けるかもしれないので、現場での物理的な対応のみならず、経済的にも何らかの政策を出さなければならないタイミングなのですが、金曜日に稲田朋美さんのお誕生日会があるということで、だったら木曜日までにはいろいろと終わらせておかなければならないはずの安倍晋三総理のスケジュールがこちらです。

 午前8時現在、東京・富ケ谷の私邸。朝の来客なし。
 午前9時41分、私邸発。
 午前9時56分、官邸着。
 午後2時12分から同34分まで、ポーランドのグロツキ上院議長の表敬。
 午後4時から同23分まで、西村明宏、岡田直樹、杉田和博各官房副長官、沖田芳樹内閣危機管理監、北村滋国家安全保障局長、古谷一之、前田哲両官房副長官補、長谷川栄一、今井尚哉両首相補佐官、外務省の秋葉剛男事務次官、山田重夫総合外交政策局長、鈴木康裕厚生労働省医務技監、高橋憲一防衛事務次官。
 午後4時30分から同50分まで、北村国家安全保障局長、林肇官房副長官補、滝沢裕昭内閣情報官、山田外務省総合外交政策局長、防衛省の槌道明宏防衛政策局長、山崎幸二統合幕僚長。同51分から同55分まで、北村国家安全保障局長。
 午後5時17分から同32分まで、月例経済報告関係閣僚会議。
 午後6時50分から同52分まで、報道各社のインタビュー。同53分、官邸発。
 午後7時1分、東京・六本木の京料理、鉄板焼き店「花郷 六本木店」着。評論家の金美齢氏、自民党の城内実、池田佳隆、石川昭政、長尾敬、簗和生、山田賢司各衆院議員、小野田紀美参院議員らと会食。
 午後9時7分、同所発。
 午後9時27分、私邸着。
 午後10時現在、私邸。来客なし。

この日、新型コロナウイルス対策らしい仕事をしたのは23分だけ。夕食はみんなで六本木の鉄板焼き屋さんに行き、みんなで酒を飲んでワァーです。新型コロナウイルスもアツアツの鉄板の上では勝てないとでも言うつもりでしょうか。ちなみに、19日には安倍晋三総理のお膝元である山口県下関市から、安倍晋三総理に「ふぐ」を食べてPRしてほしいということで、プリップリのふぐを食べて「ぷりぷりだ」と言っていました。ふぐを食うよりやることがあるんじゃないかと思えてなりません。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

とにかく今は、感染拡大を防がなければならないフェーズです。先手を打つのであれば、夕方のニュースをハシゴして、安倍晋三総理が「不要不急の外出を少しだけ控えてほしい」と訴えるべきでしょう。もしかしたら、そう訴えるだけで、ネットショップやサブスクリプションの売上が上がるかもしれないし、おまけに感染の連鎖を止められるかもしれません。たった2週間我慢するのと、これからも長期的に見えざる敵と戦い続けるのと、どっちが良いのかと言われたら自動的に答えが出てくるはずです。各自治体の方がよっぽど早く決断しているし、なんなら一番遅いのが国の対応です。しかし、この首相動静を見たら、国の対応が遅いのは当然だと思うことでしょう。これからも引き続き、安倍晋三総理の仕事ぶりをチェックしますが、はっきり言って、安倍晋三総理は新型コロナウイルス対策をろくすっぽ何もしていないと言っても間違いにはならないと思います。

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