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【選挙ウォッチャー】 昭島市議補選2020・分析レポート。

10月4日告示、10月11日投開票の昭島市長選に合わせ、昭島市議補選が行われました。こちらは地元商工会出身で自民党推薦の女性と、いかにも芸術が爆発していそうな雰囲気の漂う現代アーティストの女性による一騎打ち。これは実際の政策がどうかということより、ビジュアルがどうかということで判断されてしまいそうで、イメージでの決着になりかねないと懸念しています。

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金井 悦子 46 新 自民党公認
山花 典子 62 新 立憲・共産・社民・生活者ネット支援

昭島市議選は2019年4月の統一地方選のスケジュールで行われたのですが、副議長まで務めた小山満さんが、まだ50歳という若さで病に倒れ、お亡くなりになったことで補選が行われることになりました。小山満さんは自民党の市議団に所属していたので、弔い選挙のような形で、自民党から金井悦子さんが立候補してきました。対する山花典子さんは、現代アーティストということなのですが、見た目から現代アーティスト感たっぷりです。


■ 新型コロナウイルス感染させたら罰金条例

日頃から「バカを議員にしてはいけない」と口を酸っぱく言っている僕ですが、既になっている人間に関してはどうすることもできません。次の選挙まで名前を覚えておくしかないのです。ニュースがあるたび、誰がやったのかをしっかりチェックしておきましょう。

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都民ファーストの会の東京都議・伊藤悠さんが、就業制限や外出しないことに従わないで、一定人数以上の他人に感染させた場合、行政罰(5万円以下の過料=罰金のようなもの)を科すという「罰則付きの条例案」を提出したことが明らかになりました。この条例は、感染がわかった後に出歩き、一定人数を感染させたら罰金となるほか、休業要請や時短要請に応じず、ガイドラインを守らなかった事業者のところでクラスターが発生したら罰金といった内容となっており、「罰金」という厳しい罰則の割に、基準がユルユルです。まず、休業要請や時短要請に応じるだけの十分な補償があるわけではないので、倒産を免れたい事業者は応じるわけにはいかないという苦しい現状があります。また、何人に感染するかが「わからない」という側面もあります。「一定人数の感染で罰金」とありますが、感染者が1人になるか、はたまた10人以上になるかは「お店の努力」とはほとんど関係ないという性質を持っているからです。もし、とてつもなく感染力の強い「スーパー・スプレッダー」がいた場合には罰金を払わなければならないし、感染力の弱い一だったら感染者が1人だけで済むかもしれません。また、そもそもの問題として、時短要請が感染拡大防止に効果を発揮しているのかという話もあります。24時で終わる店の営業を22時に短縮したとしても、この2時間の感染リスクというのは、どれくらいのものでしょうか。それより食事以外の際にはマスクを着用してもらったり、テラス席を設けたり、換気をした方がよっぽど感染リスクを下げられるのではないかとも考えられます。都民ファーストの会が独自に行ったアンケートによれば、54.6%が罰則を科すことに賛成していると言いますが、パブリックコメントには2700件ほどの意見が寄せられ、反対が賛成を上回ったとしています。今後、この罰則付きの条例案がどのような決着を見せるのかは分かりませんが、ものすごく曖昧な基準で罰金を取られてしまう可能性が出てきてしまいました。

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