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【選挙ウォッチャー】 沖縄県議選2020・豊見城市選挙区レポート。

豊見城市は、かなり見どころのある選挙区です。定数2に対して3人が立候補しているのですが、県政与党(オール沖縄)が2人、県政野党(自民・公明)が1人となっていて、県政与党が独占するのか、それとも与野党で1議席ずつを分け合うのかが注目されていました。しかも、自民党から立候補しているのは、これまた議会での評判がすこぶる悪い島袋大さん。99.9%の県民が、議会で議員がどんな振る舞いをしているのかをいちいちチェックしていないと思うので、島袋大さんがネトウヨこじらせ気味のヤバい奴だということに、あまり多くの人は気づいていません。なので、とても見どころなのです。

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瀬長 美佐雄 58 オ現 日本共産党
島袋 大   47 へ現 自民党
山川 泰博  49 オ新 無所属

日本共産党から立候補している瀬長美佐雄さんは、沖縄の伝説的な政治家である瀬長亀次郎の孫。山川泰博さんは豊見城市長の山川仁市長の兄で、豊見城市議や那覇市議などを務めた人物。島袋大さんは、典型的な沖縄自民党の議員であり、玉城デニー知事のことを支持していない沖縄のネトウヨたちの間ではヒーローになりつつある存在だと言っていいと思います。


■ 瀬長美佐雄候補の主張

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瀬長亀次郎さんは、沖縄の日本復帰に大きく貢献した伝説の政治家です。歴史を知れば、瀬長亀次郎さんこそ本物の保守であり、本物の愛国者であることは誰にでも分かることですが、ネトウヨは歴史を勉強することもなく、沖縄の歴史さえ知りません。今でこそ「共産党=リベラル」と見られていますが、日本は左右が逆転しており、現在の共産党こそ最も保守的であり、なおかつ沖縄の共産党や「オール沖縄」こそ保守本流です。伝説の政治家・瀬長亀次郎さんは2001年に94歳でお亡くなりになっているので、58歳でも瀬長美佐雄さんは「孫」なのです。ちなみに、今では安倍晋三総理がキャッチコピーとして採用している「美しい国、日本を取り戻す」ですが、もともとは瀬長亀次郎さんの「美しい祖国、日本を取り戻す」が原型ではないかと考えられています。本物の保守である瀬長亀次郎さんのフレーズは、まだ沖縄がアメリカ領だった時に、全国を講演して回っていた時の日記に書いてあったことだとされています。

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瀬長美佐雄さんは、コロナ禍のどさくさにまぎれて新基地建設を強行する安倍自公政権を許さないとしており、2兆5500億円の新基地建設費をコロナ対策に使えば、県民あたり175万円使えるとしています。今こそ新型コロナウイルス対策をするべきだというのが公約で、中学卒業までの通院費無料、中高生のバス代無料、保育士や学童指導員の待遇改善、保育・学童の待機児童解消、地元が潤う経済振興と所得の向上、性の多様性を尊重する沖縄県宣言を訴えています。


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