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【選挙ウォッチャー】 新型コロナウイルス・最新情報(#123)。

先日、「緊急事態宣言を出すべきか」を問う世論調査が行われ、出すべきだと答えた人が50%しかおらず、40%の人が「出すべき地域はない」と答えていたことが明らかになりました。「緊急事態宣言を出す=経済が止まって大変なことになる」というイメージが定着していることに加え、日頃からワイドショーで「オミクロン株はただの風邪」という「おまじない」をしていることが大きいと考えられます。何度も書いていますが、緊急事態宣言を出して計画的に経済を止めるより、感染者を最大まで広げてしまう方が経済的なダメージは大きいです。緊急事態宣言を出さなくても、既にホテルや飲食店には閑古鳥が鳴いているし、物流が止まり始めた頃に慌てて緊急事態宣言を出したところで、物流はすぐに回復しません。検査数が圧倒的に足りませんので、どこかでピークアウトしているように見えても、それは幻です。


■ コロナ鎖国をやめる方法は「PCR検査」

もともとは「オミクロン株」が日本に入ってくるのを止めるために、岸田文雄総理は「外国人の入国を止める」ということをしたのですが、今はどうなっているのかと言うと、「外国人の入国は止めているが、オミクロン株はガンガン入っている」という状況です。なんなら「BA.2」も入っていることに加え、米軍様がノーチェックで入国しまくり、外出制限も解除されていますので、もはや「鎖国に意味なし」という状態に仕上がっています。長らく外国人の入国を禁止しているせいで、ビジネスパーソンたちが日本を離れるようになってしまったという弊害も出ているようで、日本でこれだけオミクロン株が流行してしまうのだとすると、新たな変異株が問題になるまで、鎖国を取りやめてもいいのではないかという環境になっています。ただし、鎖国をやめるからには、空港検疫は「抗原定量検査」ではなく「PCR検査」に変更するべきです。PCR検査の1000分の1ほどの感度しかなく、10人に2~3人は見逃してしまうザル・オブ・ザルの「抗原定量検査」には何の意味もありません。もはや、あの手この手で「抗原定量検査」にこだわる理由は何なのか。官僚の癒着があるとしか思えなくなってきます。


■ 本当に沖縄県で1月の死者がいないのか

先日、沖縄県専門家会議の座長で、琉球大学大学院感染症・呼吸器・消化器内科の藤田次郎教授が、沖縄における第6波の感染者数は、現在までに3万人ほどであるが、死者数はわずか2人、重症者はわずか5人だったと公表して、世間が「やっぱりオミクロン株はただの風邪なんだ!」ということになりました。オミクロン株の致死率は、わずか0.006%。もはやインフルエンザ並みの危険性しかないというのが、沖縄の専門医が大きな声で言ったことです。実際、NHKの集計によると、1月22日に1人の死者がカウントされただけで、沖縄の新型コロナウイルス対策は大成功だったことになっているのです。今、全国的には致死率が0.4%以上で推移している状態なので、理論上は128人前後が亡くなる計算です。20日の遅れがあることを考えても、少なくとも現在までに89人前後がグラフに刻まれていなければ辻褄が合いませんが、世間の常識を超越して、1月は1人、2月に入ってからは6日までの段階で8人が亡くなっています。沖縄県は他の自治体と比べても感染者の増加が早かったので、かなり不自然だという印象しかありません。

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これまでの沖縄の実績から察するに、完璧な医療体制を敷いて死者を抑止できたとは思えません。実際、1月11日には医療従事者の感染や濃厚接触が深刻になり、県立北部病院と中部病院に10人の自衛隊看護官などを派遣してもらいました。1月11日の時点で県内21の重点医療機関のうち、実に15機関で救急の受け入れを一部制限していたほどです。また、県立中部病院で院内感染も起こっていて、整形外科病棟ではありますが、入院患者4人と職員3人の計7人のクラスターが発生。病院が守られ、重症化を防ぐことができていたとは思えません。なお、当時の新聞を読むと、重症用の病床で治療を受けていたのは27人となっていて、「重症患者が5人しか出なかった」という話も怪しいです。あまり考えにくいですが、オミクロン株の前からずっと重症病床を占めている、あるいは、本当は軽症だけど重症病床で治療を受けているということであれば、「5人」というカウントもあることでしょう。しかし、1月25日の琉球新報では、那覇市内の医療機関で23人の院内感染が起こり、県立南部医療センター・こども医療センターでも患者10人と職員3人が感染。県内の福祉施設でも「酸素投与が必要となった施設内療養者がすぐに病院へ移動することが困難な状況にある」と書かれています。それでも死者が2人しか出なかったというのが、沖縄県専門家会議の座長・藤田次郎教授の話です。実際にはそれなりに死者が出ていたはずなのに、死者のデータがどこかに行っているのではないでしょうか。もはやオミクロン株がただの風邪ではないことは、全国のデータを見れば明らか。沖縄だけ特別に人が死なないなんていうことは、かなり考えにくいです。これは今年9月に選挙を控える玉城デニー知事にとっても、まったく良い環境ではありません。早く出さないと「データを隠蔽していた」と言われてしまう可能性があります。

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このグラフは、20日後の致死率が0.4%だと想定した場合の値と、2月に発表された死者数のグラフです。2月に入ってからは8人の方がお亡くなりになったと報告されています。1月は1人しか計上されていないのに、2月に入って6日分のデータだけで8人。ちなみに、藤田治郎教授は沖縄県の致死率が0.006%だったと豪語していますが、1月と2月6日分までを計算すると、その致死率が0.024%に上昇することになります。玉城デニー知事にとって致命的なのは、沖縄県専門家会議の座長である藤田治郎教授が「沖縄は2人しか死んでいない」ことを前提に、致死率が0.006%だったと豪語し、大々的に「オミクロン株はただの風邪」だという論陣を張ってしまったことです。もし、これで本当の死者数が2人ではなかった時には、もう言い逃れができません。今さら沖縄県専門家会議の座長という立場にある人間が「本当はもっと亡くなっていたなんて思いませんでした」は通用しませんので、最悪のシナリオは、沖縄県知事選の直前に1月の死者数のデータが炸裂することだと思います。そうなったら、玉城デニーさんはおしまいです。本当に沖縄県では2人しか亡くなっていないのでしょうか。


■ 命の電話に「時間をずらして」と言える無能

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政治家でありながら、こんなに「無能」な人間も珍しいのではないかと思います。そもそも「命の電話」にナビダイヤルを採用している時点で頭がイカれているのですが、「無能」というのはだいたい仕事が甘いので、あまりに電話をかけてくる人が多くて、回線が全然足りなかったそうなのです。こんな時にナビダイヤルを採用しているせいで、プルプルと呼び出し音が鳴っている間も料金を取られてしまい、あとで電話料金を見てビックリする人が続出すると思いますが、急いで回線を増やすことにして、今の200回線を300回線にするそうなのです。本人が言っているように、この電話は「SOS」を伝えるための電話なのです。本来、回線が足らなくてつながらないなんていうことがあってはならないのですが、テメエが無能だから余裕を持って用意することができず、一刻を争うSOSがつながらない。普通の感性を持っていれば、「大変申し訳ございません。今すぐ増強していますので、こちらのLINE相談もご活用ください」と言うべきところを、「嘘みたいな本当の話」と言いながらイソジンを持ってくるレベルの「無能」は何を言ったのか。「繋がりにくい場合は少し時間をずらしてお願いします」です。さっきも言いました。これは「SOSを伝える命の電話」です。本来は1分でも1秒でも早く対応しなければならない「緊急性」のあるものです。それをイソジンのバカは「少し時間をずらして」と言っているのです。時間をずらしている間に死ぬぞ、バカタレ! どんだけ能力がゴミなんでしょうか。


■ 全国の感染状況まとめ(2月7日版)

全国47都道府県の新規感染者数と主なトピックスを1行で紹介します。スマホでご覧いただいている方は2行以上になっているかもしれませんが、なるべく短い文章で簡潔に状況をまとめております。

北海道:2687人。ほんべつ循環器内科クリニックでノーマスク診療。
青森県:260人。青森県警で集団感染。青森市の中学校が分散登校に。
岩手県:98人。岩手医科大学附属病院で手術や入院の制限を開始。
宮城県:423人。仙台市の幼稚園や栗原市の小学校でクラスター。
秋田県:97人。横手病院で検査キット不足で発熱外来を休止していた。
山形県:221人。酒田市の感染が拡大し、休日診療所の体制を強化。
福島県:338人。郡山市56人、福島市55人、いわき市51人。
茨城県:1487人。東海第二原発の協力会社社員2人が感染。
栃木県:466人。日光東照宮では感染対策のために御朱印を紙で配布。
群馬県:494人。今年の死者数28人で、既に第5波を上回るペース。
埼玉県:5722人。川越市のインバウンドはほぼゼロ。2年連続半減。
千葉県:4695人。柏市は186人感染、院内感染の老人など2人死亡。
東京都:1万2211人。三浦瑠麗が2万4千人を大きく下回ると予言。
神奈川:6558人。藤沢駅北口の東横インを9日から宿泊療養施設に。
新潟県:333人。新潟市126人、長岡市77人、三条市28人。
富山県:271人。10歳未満が70人だが、60代以上46人に増加。
石川県:386人。検査陽性率53%。こども園で6人の集団感染確認。
福井県:223人。福井市43人、敦賀市33人、学校や幼稚園72人。
山梨県:185人。富士河口湖の町立観光施設は2月末まで休館延長。
長野県:372人。臨時休校している学校は先月21日に比べて半減。
岐阜県:561人。今日になって初めて部活を休止、全国大会なら例外。
静岡県:1023人。維新に移籍の青山雅幸氏、反コロナ政党を立ち上げ。
愛知県:4109人。れいわ新選組の菅谷竜さんがコロナに感染していた。
三重県:446人。2月13日までのマンボウの期間を延長する方針。
滋賀県:1019人。マンボウの要請を検討してみたが、やっぱりやめる。
京都府:2259人。京都市1401人。90代女性にブースターを2発。
大阪府:8308人。入院する患者を「中等症2」に絞るように通知。
兵庫県:3459人。西宮市732人。西宮市の陽性率が86.5%に。
奈良県:929人。天理市長、県に医師と保健所のホットラインを提言。
和歌山:400人。和歌山市239人。小学校や老人ホームで集団感染。
鳥取県:62人。「オミクロン予防大作戦」と題して注意喚起を図る。
島根県:64人。松江市の小中学校、出雲市の小学校と保育所で感染。
岡山県:613人。7日ぶりに千人を下回って大喜び。岡山市303人。
広島県:748人。20日ぶりに千人以下。だるま市中止、道の駅で販売。
山口県:150人。昨日の山口県知事選は自民・公明の現職が共産を下す。
徳島県:146人。小学校17校、中学校6校、高校5校が休校している。
香川県:206人。高松市96人、丸亀市31人、マンボウの延長を要請。
愛媛県:159人。松山、新居浜、西条の3市で高齢者施設含む集団感染。
高知県:136人。協力医療機関でクラスターが続出し、医療体制が逼迫。
福岡県:3191人。2人死亡。福岡市825人、北九州市397人。
佐賀県:420人。唐津市の学校給食センターでクラスターを確認。
長崎県:297人。先週より3割減ってピークアウトしたと大喜び中。
熊本県:494人。感染者が500人以下になるのは先月17日以来。
大分県:322人。日田市の幼児施設、佐伯市の高齢者施設で集団感染。
宮崎県:170人。5日連続で死者が出ている。第6波で計11人に。
鹿児島:450人。過去最多9人死亡。鹿児島市286人、霧島市40人。
沖縄県:316人。3人死亡。美ら海水族館の維持費に13億円を投入。

本日の新規感染者数は6万8039人になりました。ここから推計される20日後の死亡者数は272人となります。本日は大阪で16人、静岡や鹿児島で9人、東京や兵庫で8人となり、合計の死者数が113人でした。岩手医科大学附属病院では、学級閉鎖などの影響で医師や看護師が病院に出勤できなくなり、手術や入院に制限がかかることになりました。三浦瑠麗がお届けしている予測によれば、東京都の緊急事態宣言要請基準である2万4000人を大きく下回る状態でピークアウトする可能性が高いと予言。ということは、2万4000人を上回ると思います。立憲民主党をセクハラ問題で離党し、日本維新の会に移籍していた青山雅幸さんが、「過剰なコロナ対策と緊急事態条項に反対し、選択の自由を保障する共和党」を結党し、夏の参院選で比例区を含めて10人の擁立を目指すということです。さっそくマークされることになりました。滋賀県は連日の新規感染者1000人超えに加えて病床使用率70%前後ですが、やっぱりマンボウは出しません。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

おかげさまで、2月6日に行われた川口市長選は、ステルスN国党員が落選したため、N国党関係者が「88連敗」となりました。N国党員であることを知らない人もたくさんいましたし、とにかく現職の評判が悪かったこともあり、供託金没収とはなりませんでしたが、無事にほとんど票を取れずに沈んだことはめでたいです。次回は2月20日の町田市議選にN国党関係者が3人も立候補してきますので、町田市民の皆さんは今こそ、この本を手にしていただければと思います。

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