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【選挙ウォッチャー】 新型コロナウイルス・最新情報(#105)。

一昨日は、不正競争防止法違反、威力業務妨害、脅迫罪の3つの罪に問われた尊師・立花孝志の刑事裁判の判決があり、懲役2年6ヶ月・執行猶予4年となりました。夜には、この判決の日に合わせて発売された「『NHKから国民を守る党』とは何だったのか?」の出版記念イベントがあったので、新型コロナウイルスの最新情報をお届けできなかったのですが、たった1日のチェックを怠るだけで、情報収集が一気に遅れてしまうので、やっぱり毎日コツコツと情報を追い続け、皆さんにお伝えする人が必要だと思いました。

ということで、今日から僕は「オミクロン株の第6波」に収束の見通しが立つまでの間、選挙の取材を中止し、毎日しっかりと新型コロナウイルス最新情報をお届けしてまいります。ステイホームのお供に、ぜひ僕の本を読んでいただきつつ、これから3週間ほど社会が混乱することは避けられないと思いますが、なるべく感染しないように、みんなでしっかり乗り切ってまいりましょう。


■ どんどん救急車で運んでもらいにくい状況に

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これは総務省消防庁が発表している「救急搬送困難事案」の発生を表したグラフです。1月18日に新しい統計のリリースがあり、このままだと、東京五輪の前後に経験した「第5波」の時に記録した山を上回るペースになりそうです。つまり、なるべくリモートワークなどに切り替え、とにかく外出を控える必要がありそうです。もし感染しても、病院に行くことができないかもしれない覚悟を持つべきで、こうなってしまったのは「政治家たちが無能だから」の一言です。「オミクロン株は軽症が多いんだから、緊急事態宣言やマンボウは必要ない」とホザいていたバカどもの顔は、きちんと覚えておきましょう。全国で病床が逼迫し、救急車で運べなくなってから「緊急事態宣言」を出すのでは遅いということを理解してもらわないといけないのですが、実際にヤバい状態になって、たくさんの人が死ぬようになってからではないと「ヤバい」と認識できない反知性派の人たちが政治やテレビのコメンテーターの中心にいることが問題だと思っています。


■ 「検査をしない」という究極の愚策

現在、厚生労働省に集まったボンクラ専門家たちが、急拡大するオミクロン株に対応するため、重症化リスクの少ない若年層は「検査なしで症状のみで診断する」という方針を固め、近く提言としてまとめて公表するという報道が流れました。ここで言う「若年層」というのは、「~49歳まで」の人たちを指すようで、基礎疾患を持つオジサンたちがたくさん含まれるような世代まで「検査をしない」ことになりそうです。PCR検査の拡充が必要だという話は、なんなら2年前からずっと口を酸っぱく言い続けてきたことですが、今日の今日まで「医クラ」と呼ばれるアホの医者たちが揃ってPCR検査抑制論を唱えたため、日本は相変わらず、すぐに検査が飽和してしまう国になってしまいました。その結果、「検査が間に合わないんだから、検査をやめちゃおう」という話になり、新型コロナウイルスなのか、インフルエンザなのか、ただの風邪なのかも分からないまま、とにかく症状を見て「コロナっぽいから、コロナ!」みたいな感じで、よくわからない薬を渡されることになりました。

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しかし、「検査をしない」というのは愚策中の愚策で、これをやってしまうと、僕たちは完全に「データを失う」ことになります。要するに、新型コロナウイルスが拡大傾向にあるのか縮小傾向にあるのかを判断することもできなくなってしまい、どれだけ病床が必要なのか、自宅で療養している人がどれだけいるのかを知ることもできず、次にどんな手を打てばいいのかがわからなくなります。もちろん、いつになったら第6波が明けるのかが判断できない事態に陥るので、「見通しが立たない」という点で、経済にも大きく影響してしまいます。もし検査が足らない中でどうにかしなければならないのであれば、「症状のある人だけに限定する」みたいなやり方でも仕方がないから、とにかく限界まで検査は回さなければならないのです。


■ 小中学校の休校を検討する必要がある

この後にご紹介する全国の感染状況を見ても、児童施設、小学校から高校までの学校クラスターが目立つようになっています。特に、幼児はワクチンを打つことができませんし、小中学生のワクチン接種率は低く、重症化リスクの軽減が期待できません。島根県の丸山達也知事は既に休校も検討するべきではないかということで動いているようですが、全国的に休校を検討する必要がありそうです。オミクロン株の発症期間が短いことを考えると、休校期間が限定的であると思われ、3学期がすべて潰れるようなことにはならないと思います。1月末から2月初旬頃までは感染者数が増えていく状態にあると思うので、感染リスクが最も高いピーク時は避けるべきだと思います。来週早々には休校を決める必要があるのではないかと思います。


■ 兵庫県民の4%程度がコロナ感染済

兵庫県と神戸大学の研究で、昨年11月から12月に健康診断で採決した1000人分の血液を調査したところ、4%程度に新型コロナウイルスへの感染歴を示す抗体が見つかったことが明らかになりました。調査当時で判明していた感染者数が県民の1.45%だったため、実際にはその2倍程度が感染していたことが明らかになりました。これは無症状の人もいたかもしれませんし、コロナっぽい症状だったけど病院に行かなかった人などもいたことが推測され、実際の感染者は2~3倍であると考えるのが妥当かもしれません。この「実際の感染者数」という概念は、これまでも識者たちが警鐘を鳴らしてきた話です。


■ 重たい症状はデルタ株以前の8分の1

国立感染症研究所の発表によると、オミクロン株は2020年に流行していたデルタ株以前のウイルスに比べ、重い症状だった人の割合は8分の1であることが明らかになりました。前年代で重い症状の割合は低下傾向にあるということです。「デルタ株よりはマシ」というのは朗報ですが、それでも感染が広がるにつれ、病床使用率は上昇しており、入院を必要とする人の数は増えています。より一層の健康観察が必要で、自宅放置死を防ぐためのケアが不可欠です。


■ 全国の感染状況まとめ(1月21日版)

全国47都道府県の新規感染者数と主なトピックスを1行で紹介します。スマホでご覧いただいている方は2行以上になっているかもしれませんが、なるべく短い文章で完結に状況をまとめております。

北海道:1644人。3日連続で過去最多を更新。札幌市902人。
青森県:183人。病床使用率が50%を上回る地域も。弘前89人。
岩手県:33人。今年最多。医療提供体制「発生拡大期」に変更。
宮城県:217人。仙台市145人。柴田町の小中学校で集団感染。
秋田県:55人。過去最多更新。秋田管内31人、大館管内9人。
山形県:74人。過去最多更新。山形市の小学校でクラスター発生。
福島県:116人。伊達市や会津若松市の学校で集団感染が広がる。
茨城県:595人。3日連続で過去最多。茨城版GoToトラベル停止。
栃木県:350人。宇都宮市117人、足利市38人、佐野市27人。
群馬県:645人。過去最多更新。積極的疫学調査の中止を発表。
埼玉県:2405人。川口市内の保育施設で22人が集団感染。
千葉県:2215人。過去最多更新。千葉市消防局などで集団感染。
東京都:9699人。3日連続で過去最多。10歳未満が880人。
神奈川:3412人。過去最多更新。先週金曜日の3倍の感染者数。
新潟県:469人。エッセンシャルワーカーの濃厚接触者は隔離6日に。
富山県:72人。富山市35人。県西部で学校クラスター児童5人感染。
石川県:229人。2日連続過去最多。半数経路不明。金沢市115人。
福井県:98人。学校・保育園関連が43人。福井市21人。
山梨県:159人。すべての公立小中高校に学校行事の延期を通達。
長野県:435人。長野市81人、松本市68人、上田市29人。
岐阜県:577人。自宅療養ゼロを目指していたが、自宅療養が出る。
静岡県:1156人。富士市では高齢者施設や市立中央病院で集団感染。
愛知県:3187人。静岡県と同じく3日連続で過去最多を更新。
三重県:325人。濃厚接触者の特定範囲を見直し、直近2日にする。
滋賀県:445人。現時点では医療体制の維持可能としてマンボウ見送り。
京都府:1467人。4日連続過去最多。舞鶴の海上保安学校で集団感染。
大阪府:6254人。過去最多。自宅療養者はコロナ対応病院をググれ。
兵庫県:2944人。過去最多。三田市民病院で10人の集団感染。
奈良県:488人。奈良県で抗原検査キットが不足している。
和歌山:275人。過去最多。和歌山市が198人で突出して多い。
鳥取県:85人。米子管内59人、鳥取管内21人、倉吉管内5人。
島根県:190人。過去最多。益田市の事業所で職員14人が感染。
岡山県:549人。3日連続で過去最多。幼児教育施設でクラスター。
広島県:1532人。福山市の事業所などで集団感染、市最多の146人。
山口県:307人。米軍岩国基地では新たに33人の陽性が確認される。
徳島県:57人。屋内の団体スポーツ活動や高校などでクラスター拡大。
香川県:171人。過去最多更新。高松市53人、丸亀市39人。
愛媛県:260人。過去最多タイ。児童・生徒の感染は45人。
高知県:107人。感染者が100人を超えるのは昨年8月26日以来。
福岡県:2668人。4日連続最多更新。北九州市は高齢者施設で感染。
佐賀県:293人。2日連続過去最多。マンボウ申請で27日から時短。
長崎県:485人。4日連続最多。長崎市185人、佐世保市109人。
熊本県:644人。高校や大学などで新たに5件のクラスター発生。
大分県:287人。県の警戒レベル3、県内全域にマンボウ申請。
宮崎県:339人。宮崎市で123人、高校や保育施設、事業者で感染。
鹿児島:288人。鹿児島大学で大学生61人が集団感染。
沖縄県:1236人。PCR陽性率は17.4%で過去最多。

全国の感染者数の合計は4万9856人となっています。全国的にのっぴきならない状況になっており、部分的なマンボウではなく、全国一律の緊急事態宣言を発令する必要があると考えています。大阪府などでは自宅放置が始まっていますが、知事が「オミクロン株はただの風邪」と考えている無能だから地獄が広がっていることには気づいてほしいです。下着メーカーの「アツギ」が、外出の自粛でストッキングが売れず、青森県の国内工場の閉鎖を決定しました。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

昨日は、昔の仕事仲間と久しぶりに話をしたのですが、いまだ電車は満員になっていて、いつ感染してもおかしくない状況なのだそうです。皆さん、オミクロン株に感染するのは避けられないから仕方がないと思っているようですが、これは「確率の問題」です。だいたいのケースでは、ちょっと寝込むぐらいで済むのですが、それでも20代や30代でも重症化してしまう可能性はあります。その時に、最近まではすんなり病院に入れたので、すんなり治療してもらえたのですが、今は救急車で病院に運んでもらえなくなってきているし、もうすぐ病床がいっぱいになって、物理的に運べない状態になってしまう可能性が高いです。そうなった時には死亡するリスクも高くなってしまいますので、あまり確率を軽視しない方がいいと思うのです。工事現場で「今日は命綱が準備できませんでした」と言われた時に、「落ちる確率は低いから命綱なしで行こう」と言うのか、「命綱を用意できたら工事に取りかかろう」と言うのかの違いです。また、オミクロン株は重症化するリスクこそ低いですが、「後遺症のリスク」については、これまでの新型コロナウイルスよりも高いのではないかと疑われています。後遺症が顕著になるのはもう少し先ですが、既にオミクロン株に感染した人たちの中でも後遺症を訴える人はいるので、やっぱり気を付ける必要があります。あまりに「オミクロン株は軽症」という言葉が蔓延し過ぎていて、楽観視している人が多いのだと思いますが、それでも毎日100人を超える死者が出て、それが200人や300人になる可能性は十分にあります。みんながなるべく感染しないことを目指すべきなのです。

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