【選挙ウォッチャー】 杉並区議補選2022・分析レポート。
6月12日告示、6月19日投票で、杉並区議補選が行われました。欠員は1ですが、たった1つの椅子をめぐって、なんと、9人が立候補する大激戦となりました。自民党、立憲民主党、都民ファーストの会、共産党、日本維新の会などが入り乱れ、自由を守る会なども参戦しています。
杉並区議選は、統一地方選のスケジュールで行われるため、今回の補欠選挙で当選しても、任期は1年に満たないのですが、本選で当選するためにも知名度アップは不可欠。ここで本選に向けた意欲を示しておくことも大事だというわけです。
本選はともかく、補欠選挙で勝つためには組織や団体の力が不可欠。個人の奮闘で議席を獲得することは至難の業です。なので、9人も立候補する大激戦ではありますが、「当選者のサムネイルを撮りたい」ということであれば、当選できる可能性のある人物というのは、ある程度、絞られてきます。
ただ、統一地方選の杉並区議選は、再び相当なカオス状態になることは避けられないと思いますので、間違いなく取材することになるでしょう。そういう点では、今のうちに力を入れて取材をしておきたいという気持ちではあります。
■ 佐々木浩候補の主張
佐々木浩さんは、先代の山田宏区長時代に5期にわたって区議を務めた人物です。実は、杉並区はゴリゴリのネトウヨがたくさんいるので、ネトウヨ同士の競争が非常に激しく、3年前の杉並区議選では、まさかの落選。来年の統一地方選では絶対に当選したいので、その意欲を区民の皆様に知っていただくためにも、今回の杉並区議補選には立候補しておかなければならなかったというわけです。
実際のところ、「保守系無所属」をアピールしていますが、ただの「ネトウヨのオジサン」です。なにしろ山田宏さんが日本を代表するネトウヨであり、その弟子筋をアピールしている時点で、だいぶネトウヨです。
佐々木浩さんの選挙事務所は、地元の小さな不動産屋の跡地だったのですが、そこには松浦威明さんの立て看板が置かれていました。松浦威明さんがどんな人物なのかは、前回の杉並区議選のレポートを読んでいただければわかります。杉田水脈が応援にやってきて、高円寺駅前がカオスになったのですが、あの騒動を起こした「日本会議」の創設メンバーである松浦芳子の息子である松浦威明の看板があるということは、つながりがあるということでしょう。
先代の山田宏さんの名前も出てきましたが、実は、山田宏さんは今度の参院選に自民党の比例区から立候補してきます。元杉並区長ということもあって、山田宏さんは杉並区役所の目の前に事務所を構えており、ガッツリと安倍晋三先生との2連になっていました。
選挙が始まったらデザインが変わるのかは知りませんが、今のところ、山田宏さんの選挙事務所は、このようになっていました。安倍晋三先生をゴリゴリに押してくるところが、いかにもネトウヨです。
安倍晋三に関しては、やがて日本の滅ぼす原因を作った最低の総理大臣として語り継がれることになると思いますが、今はまだヒーローのように扱われています。これはN国党の尊師・立花孝志が、どれだけ最低最悪の人間だと言っても信じてもらえず、今も「天才」だと思っている国民がたくさんいるのと同じです。そんな安倍晋三を招いて語られる山田宏さんとの「自民党演説会」の演題のタイトル・・・。
これはネトウヨのオジサン同士で語り合うことなのでしょうか。どこかの歯科衛生士のお姉さんを招いて語られるようなタイトル「口の健康は全身の健康」です。今年で90歳になる大村崑さんが、今でも自分の歯で健康に暮らしている様子がテレビ番組で紹介されて話題になっていましたが、そういう話は政治家が語らなくてもいいのではないでしょうか。
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