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【選挙ウォッチャー】 新型コロナウイルス・最新情報(#145)。

 これは日本のみならず、世界各国で起こっていることなのかもしれませんが、ネット上の世論が「コロナはただの風邪」と主張する人たちが少しずつシェアを伸ばした結果、「そうなのかもしれない!」と脳味噌をアハつかせる人たちが増え、パッキパキの目をしながらノーマスクで過ごしまくっていることもあり、そこに感染力最強の「BA.5」が来た時に、瞬く間に感染が広がり、かつてないほどの死者を生み出す可能性が出ています。
 こればっかりは、何でも口を酸っぱく言わなければなりませんが、「コロナはただの風邪ではない」です。とにかく、新型コロナウイルスは「空気感染」なので、手洗いよりも「マスク」の方が重要だし、飲食店でメシを食う時には細心の注意が必要になります。幸い、子どもたちが夏休みに入りましたので、多少は感染の連鎖を止められる可能性がありますが、緊急事態宣言が発令されるようなことはなさそうなので、しばらくは地獄が広がり続けることになろうかと思います。


■ 岸田文雄総理は「なんにもせんと君」である

 安倍政権や菅政権時代の新型コロナウイルス対策が、けっしてうまく行っていたわけではありません。しかし、それでも岸田政権よりはマシだった可能性が出てきています。

 このグラフは、100万人あたりの感染者数の推移です。
 当時はデルタ株、今はオミクロン株という違いはあれど、新規感染者数がこれほど違うのは、岸田政権になり、「オミクロン株はただの風邪」という空気が蔓延した結果、人々の警戒心が解け、そこに「PCR検査より抗原検査が重宝される」という非科学的な政策が重なり、余計に感染が広がってしまったのだろうと考えています。
 また、安倍政権・菅政権の頃は「空港検疫をPCR検査に変えてくれ」とお願いしていましたが、岸田政権になってお願いしていることは「空港検疫を復活させてくれ」でした。
 空港検疫がザルであることも問題ですが、ザルもなくしてしまったのが岸田政権であり、このタイミングでやっていることは「社会を回すため」と言いながら、濃厚接触者の追跡をやめ、感染者の隔離機関を短縮する、「余計に感染が広がるがな!」という政策だったのです。「オミクロン株だから大丈夫だ」という非科学的な言説により、事態は最悪の方向に向かっていると記しておかなければなりません。

岸田政権が最も多くの国民を殺すことになる(Our World in DATA COVID-19)

 死者数のピークは、新規感染者のピークから2週間ほど遅れてやってきますので、グラフという形で目に見えるようになるまでには、あと2週間はかかります。その上で、「BA.5」の致死率が、第6波の「BA.1」と同じだと計算しても、新規感染者数は既に第6波の時をさらに超え、救急搬送困難事案は第6波の時よりも深刻になっている可能性を考えるならば、第7波における死者数が第6波より低くなることは考えられません。
 僕たちは既に「ある程度の死(犠牲)を覚悟しなければならない段階」に入っています。今になって「緊急事態宣言」を出すことも検討しているようですが、既に過去最大の死者が出ることは避けられないのではないでしょうか。まずは、僕たちの置かれている立場を知ることから始めましょう。


■ 「BA.5」に対して薬は有効である

 まもなくシェア率が100%になろうとしている「BA.5」ですが、最も気になるのが薬の有効性でした。これまで処方されてきた薬の有効性が落ちていないかどうか。これはかなり重要です。
 東京大学医学研究所などの研究チームがまとめたところによると、アメリカで緊急承認されている抗体薬の「ベブテロビマブ」の有効性を確認。抗ウイルス薬では「レムデシビル」「モルヌピラビル」「ニルマトレルビル」が有効性を損なっていないとされ、今のところ、耐性ウイルスが出ない限りは薬が効くとの見解を示しています。なので、薬をしっかり処方してもらえる環境が整っていれば、致死率が飛躍的に上昇してしまうようなことは避けられる可能性があり、これは朗報だと思います。


■ バイデン大統領がコロナ感染

 かつてはトランプ大統領も感染しましたが、バイデン大統領も新型コロナウイルスに感染したことが明らかになりました。バイデン大統領は79歳なので、ハイリスク群に入ると思いますが、今のところは軽症だといい、隔離された状態で執務を継続しているということです。
 時同じくして、「熊本のジョー・バイデン」こと、熊本県山都町の梅田穣町長も、新型コロナウイルスに感染したそうです。「梅田穣」の読み方を変えると「ジョー・バイデン」になることで話題になりましたが、こちらは現在75歳。偶然にも同じタイミングで新型コロナウイルスに感染してしまったということで、なんだか運命を感じる話になっています。


■ 「BA.5」の症状の特徴について

 フランス公衆衛生局による「BA.5」の感染者288人を対象とした調査では、「BA.5」「BA.1」に比べて、鼻水が出ることが多いという特徴があることがわかりました。症状別に見ると、以下の通りです。

倦怠感:75.7%
 せき:58.3%
 発熱:58.3%
 頭痛:52.1%
 鼻水:50.7%

 その他、筋肉痛が41%、喉の痛みが40%、吐き気が18%、味覚異常や嗅覚以上が17%、息切れが15%、下痢が15%となりました。
 今のところ、デルタ株のように「酸素ステーション」が必要になるような事態にはなっていないようなので、致死率という点ではデルタ株ほど深刻ではないかもしれませんが、それでも感染が爆発すると、たくさんの人が亡くなることには変わりがありません。


■ 「BA.2.75」が確認されるようになっている

 現在、新型コロナウイルスの感染の中心は「BA.5」で、シェア率は96%になったとの報告がありますので、感染した時には、ほぼ「BA.5」だと考えていいのではないかと思います。
 しかし、こうしている間に、日本では「BA.5」の次に流行する可能性のある変異株「BA.2.75」が確認されています。「空港検疫をやめる」という愚策のせいで、日本は最先端の変異株が流行する地になり、どこの国よりも先に感染してみて、どれくらいヤバいのかを世界に報告する「人体実験場」と化しつつあります。
 東京都では、50代と60代の男性が「BA.2.75」に感染していることがわかりましたが、それぞれ海外渡航歴はなく、国内で感染していると考えられます。その他に、大阪や神戸などで確認されており、「BA.2.75」についても注視しなければならない環境になってしまいました。
 なお、「BA.2.75」については、重症化リスクなどを示すデータがないので、「現時点で、どれくらいヤバいのかがわからない」というものになっています。そこまでヤバくないことを願うばかりですが、「BA.5」が鬼流行している時に見つかっていますので、少なくとも感染力が低いということはなさそうです。


■ 全国の感染状況まとめ(7月22日版)

 さて、全国47都道府県の新規感染者数と主なトピックスを1行で紹介します。スマホでご覧いただいている方は2行以上になっているかもしれませんが、なるべく短い文章で簡潔に状況をまとめております。

北海道:4464人。札幌市2077人。日ハム選手16日から計24人。
青森県:1620人。知事「体調が悪かったら夏のイベント参加自粛を」。
岩手県:976人。芝田山、片男波、伊勢ノ海部屋で感染者。出身力士も。
宮城県:2508人。仙台市1242人。知事「死亡者なし、策もなし」。
秋田県:700人。県独自の警戒レベルを1から「2」に引き上げと発表。
山形県:611人。山形市170人、鶴岡市77人、天童市62人が感染。
福島県:1232人。知事は都内のイトーヨーカ堂で県産農林水産物PR。
茨城県:2753人。運動不足の人は重症化リスク、ワクチン接種を促す。
栃木県:2184人。20代男性患者死亡。緊急事態宣言出れば国体中止。
群馬県:1975人。3日連続で過去最多更新。知事は町村長と意見交換。
埼玉県:1万1598人。入院基準を基礎疾患のある患者に配慮で見直し。
千葉県:9463人。感染者の急増を受け、検査キットの配布を一時休止。
東京都:3万4995人。都民100人に1人が療養中という衝撃の数字。
神奈川:1万0747人。自主療養含まないため、本当は1万3684人。
新潟県:1968人。新潟市だけで1012人。「重症者なし」を唱える。
富山県:1442人。知事「数だけにとらわれることはない」と事態軽視。
石川県:1628人。金沢市719人、小松市172人、加賀市112人。
福井県:841人。4日連続で過去最多更新。無料検査場アオッサに開設。
山梨県:1028人。3年ぶり開催予定の笛吹川の花火大会が急遽中止に。
長野県:1545人。3連休最終日の松本城は天守閣40分待ちの大盛況。
岐阜県:1997人。県医師会「飛沫感染なので屋外はマスク外し推奨」。
静岡県:5890人。7月1日に約6%だった病床使用率約50%に上昇。
愛知県:1万2068人。知事が国に「4回目の接種対象を拡大」を要請。
三重県:2132人。県内30件目のコロナ破綻を確認。破綻は増加傾向。
滋賀県:1760人。大津市491人、草津市246人、守山市139人。
京都府:3951人。通常医療困難になる病院あり、検査キット不足懸念。
大阪府:1万9952人。高齢者に限定した行動制限要請の可能性を示唆。
兵庫県:9256人。医療体制を最高レベルに引き上げるも行動制限なし。
奈良県:2067人。飲食店は協力金がなく、融資受けて補填も限界間近。
和歌山:1185人。10代と40代多い。県保健部「宇宙的な数字だ」。
鳥取県:472人。衛生環境研究所の検査数が1万件以上で前月比4倍に。
島根県:943人。突然暴れてアクリル板を壊した53歳無職女性を逮捕。
岡山県:1886人。お盆に合わせ、無料検査&夜間ワクチン接種を拡充。
広島県:2548人。広島版GoToEatの利用期限を8月末まで再延長決定。
山口県:1337人。周南市の産婦人科やイオンでノババックスを打てる。
徳島県:595人。アラートを引き上げで、阿波踊りの規模縮小の可能性。
香川県:1147人。人口あたりの感染者は四国最悪。部活動で集団感染。
愛媛県:1194人。感染に備えて数日分の水や食料の準備を呼びかける。
高知県:600人。病床使用率26%。臨時の無料検査会場には人が殺到。
福岡県:1万2155人。10歳未満男児死亡。特別警戒も行動制限なし。
佐賀県:1469人。佐賀市公式の通販サイトが販売不振で2年で閉鎖へ。
長崎県:1706人。コロナ長期化で業績を圧迫し、ハウステンボス売却。
熊本県:4211人。検査陽性率が90%超えで、データが完全にサチる。
大分県:1602人。大分市870人、別府市154人、中津市111人。
宮崎県:1935人。子どものワクチンを促すために専用のバス走らせる。
鹿児島:2816人。2日連続で最多。無料PCR検査を8月末まで延長。
沖縄県:4654人。医療非常事態宣言を発令し、外出の自粛も要請した。

 本日の日本全国の新規感染者数は19万5160人となり、死者数は52人となりました。過去最多を更新したのは22都道府県です。沖縄県は相変わらず深刻ですが、東京都、大阪府、福岡県、熊本県、沖縄県の感染状況は特に深刻です。

 新型コロナウイルスの感染拡大は、まだまだ続きます。
 現時点でかなり地獄が広がっているという認識ですが、これからますます地獄が広がると思われます。救急車を呼んでも運んでもらえない可能性が高くなりますので、とにかく不要不急の外出は避けるようにするべきだと思います。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

 情報を集めていると、どうやら「BA.5」よりも「BA.2.75」の方が圧倒的にヤバそうで、新型コロナウイルスのレベルがどんどん上がっていることに驚いています。どうやら「BA.5」より、さらに感染力の強いウイルスになっているようで、最新情報を掴み次第、まとめたいと思います。
 当面は、1週間に2回ぐらいは「新型コロナウイルス最新情報」をお届けすることになりそうです。頑張って無料でお届けしてまいります。

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