見出し画像

【選挙ウォッチャー】 新型コロナウイルス・最新情報(#75)。

新型コロナウイルスを克服するためには、無症状の人も含め、とにかく新型コロナウイルスに感染している人たちを早期に見つけ出し、隔離して、感染を遮断すること。そのためには問答無用で片っ端からPCR検査をやりまくる以外に道がありません。これは、新型コロナウイルスが中国で問題になっていた頃からWHOが言っている話であり、世界中の感染症の権威たちが言っていることで、中国にしろ、台湾にしろ、ニュージーランドにしろ、新型コロナウイルスを封じ込めることに成功している国々は、すべてこの方法を採用しています。既に「成功例」はたくさん存在するのです。しかし、日本では「手を洗うナンチャラ」みたいなヤブ医者をはじめ、「PCR検査を拡大させると世の中が混乱する」と言ってしまう「日本特有のバカ」が大きな声を出してしまうため、今日までPCR検査が拡充することはありませんでした。そのため、日本は「ワクチン戦略」を取る以外の方法がなくなってしまったのです。今からでもPCR検査をたくさん増やし、いつでも誰でも何度でも無料で検査できる環境を整えれば、半年後には感染者を大幅に減らせるかもしれませんが、今でもヤブ医者どもの声は大きいため、日本にPCR検査が普及する可能性は、限りなく低いと言っていいかもしれません。B29戦闘機を竹槍で落とそうとするニッポンのDNAは、今もしっかり受け継がれているというわけです。


■ 選挙のトレンドは「国と連携してワクチン確保」

画像1

最近の市長選で、候補者たちが口々に言っていること。それは「国や医師会と連携して、一刻も早く市民にワクチンが行き渡るように体制を整える」です。もはや新型コロナウイルス対策を語らない候補者はいませんが、PCR検査を積極的にやるという人より、ワクチンの確保と供給を訴える人の方が多くなってきています。この気持ちは分からないことはありません。アストラゼネカのワクチンが65歳以上には使えないなど、さまざま問題点はありますが、ワクチンを打ちたい人だけでも打てれば、その人たちは普段通りの社会活動ができるかもしれません。そうなれば飲み会をやってもいいし、キャバクラに行ってもいいし、カラオケにだって行けるかもしれません。地域経済を復活させることを市長に期待する人も多いですから、一刻も早くワクチンを手に入れ、市民に打つ。「ワクチン戦略」にすべてを賭ける市長候補はいっぱいいるのです。しかし、この政策にはとっても大きな「穴」があります。それは、国がワクチンを手に入れられなかったら、この公約は実行できないということです。ワクチンを仕入れるのは国の仕事であり、各自治体は餌を待つ雛鳥のごとく、口をパクパクしながら待つしかありません。もちろん、最初から国民全員に行き渡る量のワクチンが手に入るとは思えませんので、少ないワクチンを自治体同士で取り合うことになるでしょう。そんな時に「国とのパイプ」というものが役に立ち、他の自治体よりも優先的にワクチンを手に入れられるのかもしれないですが、例えば、ファイザーのワクチンはマイナス70度で管理しなければならないので、特殊な冷凍庫を用意したり、輸送体制を強化しなければ、いくら国とのパイプがあっても打つことができません。だから、実際のところは「国とのパイプ」ですべてが決まるわけではないということは、有権者の皆さんに知っておいていただきたい話です。


■ 肝心のワクチンがいつ入るのか分からない問題

先日、菅義偉総理大臣が記者会見で記者から「他の国ではどんどんワクチン接種が始まっていて、G7の国々でワクチン接種が始まっていないのは日本だけですが、どうして日本はワクチン接種が遅れているのか」という質問がありました。これに対して菅義偉総理大臣は、まったく答えになっていないのですが、「日本はワクチンの確保は早かった」と答えました。ワクチンの確保が早かったのなら、なおさらワクチンの接種が始まっていない理由が分からなくなってしまうのですが、最近になって、実に衝撃的な事実が判明しました。なんと、厚生労働省がファイザーとワクチンの供給について正式に契約を結んだのは、今年の1月20日だったのです。めちゃくちゃ大事なことなので、もう一度言っておきます。厚生労働省がファイザーと1億4400万回分の新型コロナワクチンを提供してもらえるように正式に契約を結んだのは、今年の1月20日なのです。そういえば、「ワクチン担当大臣」に任命された河野太郎さんがNHKに対して「勝手にスケジュールを作らないでくれ」とツイートして、ネット民たちに称賛されていたのも、まさに1月20日の出来事。日本は昨年7月の時点でファイザーと基本合意ができていて、今年の上半期のうちには1億2000万回の供給を受けるという約束をしていたはずでした。ところがどっこい、どうやらこれは日本法人との間で話し合われていたことで、アメリカ本社と直接的な交渉ができていたわけではないので、今年の1月20日になって初めてアメリカのファイザー社と正式契約を結ぶことになり、ワクチンのスケジュールが大幅に後ろにずれ込むことになり、「年内に供給してもらえればいい」という話になってしまったというわけです。つまり、日本政府は「ワクチンの確保なんて全然できていなかった」という衝撃のクソポンコツぶりなのです。


■ 最近になって河野太郎大臣が言っていること

河野太郎ワクチン担当大臣は、1月27日に高齢者への接種は早くても4月1日以降になると明らかにしました。少なくとも3月中に接種することはなく、ワクチンを接種するための施設をおさえる必要はないとまで言っていますので、3月中に供給される可能性は「ゼロ」だということでしょう。そして、今月に入って、あまりにも皆さんから「ワクチンはいつ入ってくるんですか?」と聞かれるので、「ワクチンが輸送される日時や場所などについてはセキュリティーの関係で非公開だ」と言うようになりました。「テロから妨害行為まで不測の事態を招かないように」ということを強調しているわけですが、僕たちが知りたいことは、具体的な日付や空港の場所ではありません。ざっくりとでいいから、いつ頃にワクチンが入ってくるかを教えてほしいと言っているのです。しかし、河野太郎ワクチン担当大臣は「接種の開始の時期や、どこから、どのような順番で接種するかなど国内での接種に関する動きは、確定次第、逐一お知らせしていきたい」と言っただけで、まったく教えてくれないのです。こうした河野太郎ワクチン担当大臣の発言をめぐって、加藤勝信官房長官は「セキュリティーの観点からそう言っているのだから、取材や報道は控えてほしい」と言っており、「円滑な接種の実施のために、報道関係者にはご配慮とご協力をお願いしたい」とまで言い出しているのです。まるで「いつワクチンが入ってくるんですか?」と質問することが、ワクチン接種を妨害するためであるかのような言い草です。


■ ワクチンのスケジュールが遅れることの意味

当初の予定では2月中旬にもワクチン接種が始まるというスケジュールで動いていましたが、どうも「高齢者に打てるのは早くても4月1日」と言っていることから、経済を回すべく働いている人たちに接種されるのは、遠い未来の話だということになりそうです。おまけに、ファイザーのワクチンは2回打つことで抗体を得られると言うもので、1回目のワクチン接種から3週間ほど開けて2回目のワクチンを接種し、それから3週間後ぐらいに抗体を手に入れられるので、新型コロナウイルスのことをあんまり気にしなくて良くなるまでには、最初にワクチンを接種してから2ヶ月ぐらいかかるということになります。つまり、4月1日に誰より早くワクチンを接種できた人でさえ、抗体を手に入れて普段通りの生活ができるのは6月頃ということになりますので、5月の人が7月、6月の人は8月、10月の人は12月ということになり、気づけば今年1年が終わっているという酷い状態です。要するに、ワクチン戦略は「スピードが命」であり、ワクチンが遅れれば経済の回復はもっともっと遅れてしまう。そこで皆さんにもう一度言います。日本がファイザーと年内にワクチンを供給してもらえるように正式に契約を結んだのは、今年の1月20日だということです。


■ 結論から言うと「ワクチン戦略」は失敗している

日本はワクチンの供給が世界でもズバ抜けて遅い国です。タイでさえ、2月14日から1900万人にワクチンを接種すると言っているし、フィリピンでさえ3月から始まる予定のワクチン接種を2月に前倒しすると発表しています。G7の国々でワクチン接種が始まっていないのは日本だけ。ワクチンがないのにワクチン戦略に情熱を燃やし、マヌケな市長候補が「国とのパイプ」と言って、パイプの先から空気だけが送られている状態です。もうこの段階でワクチンが供給されていない時点で、日本の「ワクチン戦略」というのは失敗していて、日本は今すぐにでも「ワクチンが手に入らないことを前提にどうやって拡大する感染を防ぐか」ということにシフトしなければなりません。もっと言うと、ワクチンを接種できるようになっても、ワクチンを打てば絶対に新型コロナウイルスに罹らないと約束されているわけではありません。罹らない可能性はすごく高くなるけれど、「罹りにくくなる」だけで、罹る可能性をゼロにはできない。そうすると、ワクチンを打っているのに新型コロナウイルスに感染してしまう人というのは出てくるわけで、その人たちを早めに見つけ出して、隔離しなければならないことに変わりはありません。つまり、「ワクチン戦略」に失敗している日本は「PCR検査」を拡充し、無症状の人たちも見つけ、とにかく早期発見・早期隔離をして感染の拡大を防ぎ、ワクチンが来るのを待つ以外に方法がないのです。すべてはワクチン戦略を取るしかない無能ぶりを発揮しておきながら、肝心のワクチンをちっとも確保できていなかった「クソ無能政府」の責任です。今、日本の経済がガタガタになっていて、みんなが苦しんでいるのは、あるいは、これからさらに長い間苦しめられると予想されるのは、「クソ無能政府」のせいなのですが、この「クソ無能政府」を作り出してきたのは、今日の今日まで政治や選挙に関心を持たず、言われるがままに適当に投票してきた有権者たちなのです。僕は「選挙ウォッチャー」になってから、「バカを政治家にしてはいけない」ということを何度も何度も繰り返し申し上げてまいりました。バカは仕事ができません。どんなに高学歴でもバカはバカです。本当によく考えて選挙に行ってほしいと思います。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

画像2

もはや新型コロナウイルスのせいで、日本経済がガタガタになっているという話は、安倍晋三政権から続く「菅義偉政権」のせいです。ワクチン戦略を取らざるを得ない時点で頭が悪いですが、そのワクチン戦略さえ、日本より経済規模の小さい国々よりも劣っている現実。なんと、あの北朝鮮でさえロシアからワクチンを購入し、さらにはアフリカなどの中・低所得国にワクチンを提供する「COVAX」の枠組みに入り、ワクチンの供給を申請しているため、早ければ2月下旬にも供給が始まるのではないかと言われているのです。日本へのワクチン供給がどれだけ遅いのかは一目瞭然です。どうしてこんなことになっているのかと言ったら、単純に日本の菅義偉政権が「無能だから」という一言に尽きるのですが、このまま新型コロナウイルス対策が進まず、いろんなお店が打撃を受け続ける状況が続くとすると、それは「新型コロナウイルスは災害みたいなものだから仕方がない」という話ではありません。政府が下手こいてしまったので、先手だの後手だのというレベルではなく、「無能すぎて何もできていない」という状態です。この状態で国会議員は銀座の高級クラブに遊びに行き、「野党は仕事をしていない」なんてつぶやいているのです。野党は関係ありません。与党が仕事をしないと進まないのに、ろくすっぽ進められていないのだから、自分たちに原因があるのです。ワクチンの遅れは、経済回復の遅れ。ワクチンの供給が遅れた時点で責任を取って政治家を辞職するべきレベルなのです。

いつもサポートをいただき、ありがとうございます。サポートいただいたお金は、衆院選の取材の赤字分の補填に使わせていただきます。