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【選挙ウォッチャー】 参院選2022・東京都選挙区(生稲晃子編)。

 今年7月の参院選、定数6の東京都選挙区では、自民党公認で立候補した元おニャン子クラブの生稲晃子さんが約62万票を獲得し、見事、当選を果たしました。この選挙期間中にも、政策を尋ねるマスコミのアンケートにちゃんと答えていなかったことが発覚して炎上し、その言い訳が「本当はちゃんと答えていたんだけど、スタッフがミスりました」という、どこからどう見ても保身のためについている嘘にしか見えないものだったため、「その状態で当選しちゃって、本当に大丈夫?」と言われていました。
 それでも、自民党から立候補していることや、元おニャン子クラブという知名度の高さなどもあって、日本維新の会の海老沢由紀さん、タレントの乙武洋匡さん、都民ファーストの会代表の荒木千陽さんなどを破って当選。
 しかし、この国の人たちは、だいたい当選させてから「おい、どうしてこんなポンコツが当選しているんだ!」となります。「ガーシー」こと東谷義和が当選した時も、「おい、どうしてこんな海外逃亡中の詐欺師が当選しているんだ!」となりましたが、なっちゃった後になって覆すのは容易なことではありません。できれば、当選する前に気づいてほしかったですが、東谷義和は今、23歳の女性YouTuberがキスをしたという4年前の動画を流出させ、N国信者に犬笛を吹いたことで、彼女のもとに大量の誹謗中傷が寄せられた結果、彼女は精神的に追い詰められ、突発性難聴を患い、活動を休止しました。よりによって参議院議員が、YouTuberやモデルをしているとはいえ普通に生きている民間の女性の「暴露」をして、健康と生活を奪い取ってしまう。こんなことをして日本の何が変わるんだと思いますが、きょうび、投票用紙に「ガーシー」とか「ガーツー」と書いてしまう約28万人のアホの多くは、それでも「ガーシーこそ日本の闇を切り裂くダークヒーローだ」と思い込んでいるため、NHK受信料の3倍以上もする月額3980円の有料サロンに申し込んで、真偽不明の芸能ゴシップを聞いて、しばらく脳味噌をアハつかせた後になって気づくのです。「あれ? そういえば日本、変わってなくね?」と。

 さて、NHK党のことについては本を読んでいただくとして、僕は「選挙ウォッチャー」という仕事をしていて、北は北海道から南は沖縄まで、日本全国のさまざまな選挙を取材しており、「どんな選挙だったのか」をお伝えしています。当然、参院選を取材していないはずがないので、東京都選挙区については、この後、レポートをリリースしますが、生稲晃子さんのパートについては、これだけ話題になっているので、宣伝をかねて無料でお届けしようと思っています。


■ 生稲晃子さんの選挙は可哀想だった

 いまや、立派な参議院議員先生という立場になった生稲晃子さん。7月の参院選では、ズブズブの壺議員でお馴染みの萩生田光一先生のご紹介で、統一教会の関連施設を訪問。統一教会の皆様からの熱いご支援・ご声援を賜っていたことが発覚。世間から「どうして元タレントであること以外に取り柄がなさそうな人が当選したのか怪しいと思ってたけど、そういうことだったのか!」と言われるようになってしまいました。
 実際、政策や公約を聞かれても何も答えられないし、こうした不祥事にどう対応するのかと思ったら、「とはいえ、生稲本人が統一教会と直接的にズブズブなわけではないので、以後、気を付けま~す!」というクソ対応。もちろん、「テメエ、ナメてんのかよ!」となりました。
 しかし、こうした炎上騒動の中でも冷静な人たちはいて、「もはや生稲晃子さんに自分の意思なんてものはなく、臭いオジサンたちの隣でニコニコと笑顔の花を咲かせることが求められている、元タレントがウリの可愛いオバサンなのでは?」と見ている人たちもいました。ごく普通の女性が突然、コッテコテの男性中心社会であるニッポンの政治に巻き込まれてしまっただけなのではないかという話です。

頑張っている感を出すために、ほぼスッピンで演説をしていた生稲晃子さん

 実はこれ、選挙を見ていても、時々、垣間見えることです。
 生稲晃子さんは参院選の期間中、ノーメイク、もしくは、ほぼノーメイクに近い状態で戦っていました。さすがは元おニャン子クラブのトップアイドルだけあって、スッピンでも超かわいいので、それはそれでスゴいことではあるのですが、化粧をすれば、もっと輝きが増し、握手をした時に「こ、この気持ち! うぉーーーっ! これだ! この胸の奥の方から込み上げてくる熱い何か! これを感じるのは、さ、36年ぶりだ!」と、押し入れから当時着ていた『生稲晃子命』の刺繍が施された特攻服を引っ張り出し、久しぶりに袖を通すオジサンたちが続出したのではないでしょうか。どうしてわざわざノーメイクにして、「選挙に疲れて、くたびれた普通のオバサン」に近づこうとしてしまったのかは、まったくもって謎です。

パッキパキにメイクがキマっている三原じゅん子先生

 三原じゅん子先生なんて、パッキパキです。しっかりと隙のないメイクをキメることで、圧倒的な美しさを見せつけておられます。ある世代の皆さんが大好きな「女優・三原じゅん子」は健在なのです。
 普通の仕事をしてきた女性が立候補する時には、バッチリとメイクをキメていようが、ノーメイクだろうが、そんなものはあまり問われないのだと思います。ただ、三原じゅん子さんや生稲晃子さんは「元芸能人」なので、当時の活躍をよく知る人は多く、ミーハー気分で街頭演説を見た人たちは、三原じゅん子さんの姿を見て「やっぱり三原じゅん子さんは綺麗かった!」と感動して帰っていくわけです。
 僕が思うに、わざわざノーメイクに近い状態で戦っていたのは、うだつの上がらない自民党のオジサン選挙コンサルタントの指示ではないかと推測しています。「ノーメイクの方が頑張って見える」みたいな、実にクソみたいな理由だったのではないかと思わずにはいられません。

 これと似たようなことは、昨年の衆院選で、元グラビアアイドルの森下千里さんが宮城5区から立候補した時にも思いました。森下千里さんもノーメイクでメチャクチャ可愛いことは可愛いのですが、それでもバッチリとメイクをキメられていたら、オーラが全然違うので、握手をした瞬間にハートまで掴まれ、「森下千里先生のために石巻に引っ越して1票入れたるど!」という気持ちにさせられたことでしょう。ちなみに、森下千里さんの方が生稲晃子さんより政治信条がしっかりしています。
 生稲晃子さんの選対本部長は、統一教会が「世界平和統一家庭連合」に名称を変更した際の文部科学大臣だった下村博文さん。三多摩地域の本部長は、安倍晋三・麻生太郎・前原誠司らとともに、統一教会の機関紙である「ワシントン・タイムズ」に意見広告を出したことがある長島昭久さんでした。壺です。

生稲晃子さんのボランティアに統一教会の信者は混ざっていなかったのだろうか

 生稲晃子さんの選対は、あまり充実しているように見えませんでした。それもそのはずで、生稲晃子さんはどこかで政治家をしていたわけではありませんので、「日頃から生稲晃子さんの活動を支援していた」という人がいるわけでもありません。往年のファンは全国にたくさんいるかもしれませんけど、その人たちが選挙を手伝ってくれるわけでもなく、ファンの多くは「政治の世界なんかに行かず、民間人のまま、平和で幸せに生きていてほしかった」と願っていたのではないでしょうか。政治家になってしまえば、批判の嵐に晒されることは避けられませんし、「実は、統一教会から支援されていました」なんていうニュースは聞きたくもないことでしょう。「統一教会に応援されるぐらいなら、ちゃんと俺たちが応援したよ!」という気持ちでもあるでしょうし。
 明らかに、どこかの自民党の関係者なんだろうなという人がスーツを着て応援している感じで、選挙の現場では、一般人から応援されている雰囲気はありませんでした。永田町関係者の話では、「自民党はガッツリと生稲晃子推しで行くことが決まっている」という話で、選挙が始まる前は「朝日健太郎の落選もあり得るのでは?」と囁かれたほどです。

当時も「BA.5」が来ていたが、有権者とフェイスシールドで触れ合う生稲晃子さん

 このようなことから考察するに、生稲晃子さんは「自民党の臭いオジサンたちのパペットみたいなもの」であり、その臭いオジサンたちは、統一教会と関係の深いズブズブの壺議員たちです。生稲晃子さんは統一教会が乗っかっている「極右思想を推し進めるための駒」として生きる運命を背負っていて、あと6年間、臭いオジサンたちの隣でひっそりと笑顔の花を咲かせながら、ただただ言われた通りに票を入れ、ただただ言われた通りに応援演説にお出かけするのだと思います。生稲晃子さん自身が統一教会と関係なかったとしても、統一教会とズブズブの壺議員たちに言われるがままの行動をしているならば、それはもう壺議員と何も変わらなくなってしまいます。あんまり期待できなそうではありますが、生稲晃子さんには、ぜひ自分の気持ちに正直に、自分の頭で考えた政治をしていただきたいと思います。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

今回の参院選で、海外逃亡中の詐欺師を当選させたNHK党

 さて、今回の記事で僕のことを初めて知った方もいると思います。
 改めまして、僕は「選挙ウォッチャーちだい」という名前で、日本全国の選挙を現地で見て、その様子を一切の忖度をせずにレポートにまとめることを仕事にしています。本業は、いろいろな選挙を見ることですが、一部、カルト問題にも取り組んでおり、専門は「NHK党」です。
 残念ながら、今をときめく「統一教会」は専門外のため、あまり言及することはできないのですが、藤倉善郎総裁、鈴木エイト主筆の「やや日刊カルト新聞」もカルトと認める国政政党「NHK党(旧・NHKから国民を守る党)」については、かれこれ4年くらいは最前線で追いかけ続け、一緒にイベントもやらせてもらいました。一方で、9件に及ぶスラップ裁判を仕掛けられ、総額1000万円近い弁護士費用などを支払うことになり、経済的にも困窮しましたが、皆様からのご支援により、どうにか生き延びることができております。

 今年7月の参院選で、ガーシー参議院議員が誕生してからは、NHK党をめぐる公選法違反疑惑や名誉毀損疑惑について、証拠となり得る資料をまとめる作業をしており、N国信者が買わないように、毎月のNHKの受信料より10円高い値段設定で、一部の方々と共有しております。
 かねてから指摘をしているように、NHK党に支払われている政党助成金は、尊師・立花孝志に貸し付けるという形を取られ、私的に利用されている可能性が高いです。今回、東谷義和に対しても3億円支払うことを約束しており、既に1億3000万円が振り込まれているということです。
 問題は、その1億3000万円がどうやって調達されたのかという話ですが、これはNHK党に支払われた政党助成金を立花孝志に貸し付け、そのお金をさらに東谷義和に貸し付けるという手法が取られています。これによって、東谷義和がそのままお金を返さなくても、責任を取るのは立花孝志となり、いざとなった時は立花孝志が破産をすれば、すべてがチャラになるという計算です。立花孝志にも東谷義和にも1億円以上の借金を返せるだけの収入はなく、僕たちの血税が好き放題に使われていることを多くの方に知っていただきたいと思っています。今のところ、これを問題視して追及するメディアはないし、僕がメディアに呼ばれることもありません。

 僕の本業に触れたい方は、参院選の福島県、宮城県、茨城県、新潟県、長野県、山梨県、千葉県、神奈川県のレポートをまとめてお得に読めるマガジンが一番のオススメです。気になるレポートを単品購入で読むこともできますので、地元の話だけを読みたいという方は、ぜひ単品でもどうぞ。
 今後も、埼玉県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、岡山県、静岡県、奈良県、東京都などのレポートをリリースする予定となっており、こちらもこちらで面白いと思いますので、ぜひご期待ください。noteでは、毎日午前0時に新しい記事が公開されています。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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