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【選挙ウォッチャー】 NHKから国民を守る党・動向チェック(#399)。

 先日、参議院予算委員会で、NHK党の浜田聡が「共産党の非合法化を検討するべきではないか」と発言し、全国のネトウヨをフル勃起させ、「浜田聡は有能だ!」なんて言われていたのですが、これが使い古しのネトウヨデマをベースにしたものだったので、検証することになりました。
 本当は、当事者である「日本共産党」の皆さんがやるべき仕事であり、こういうデマにいちいち反論しなければ、どんどん党勢が衰えるというものですが、共産党の皆さんが「私たちは、こうしたパフォーマンスに乗らないので!」とホゲホゲした姿勢をかましているので、僕は心の底から「戦わない共産党は滅びればいい」と思っています。どうして共産党支持者でもない僕がこんなことをしなければならないのかと思いますが、「ネトウヨのデマを信じて、正しい判断ができず、結果として投票用紙に『ガーツー』と書いて帰ってきてしまう知性の限界を迎えたN国信者のバカをこれ以上増やしてはいけない」の精神で、浜田聡のデマを検証します。


■ 浜田聡のデマを検証する

予算委員会で共産党デマをかまし、ネトウヨから称賛される浜田聡

 ガーシーこと東谷義和が、相変わらず、海外に逃亡している中、3月6日の参議院予算委員会で、浜田聡がテレビの入った国会中継で「共産党を非合法化するべきだ」と言い出し、大量のネトウヨが大絶賛するに至っていることから、2025年に浜田聡が再び当選する可能性が浮上しています。
 立花孝志が元オウム真理教の上祐史浩とイベントをした後にNHK党の関連施設が家宅捜索されたことがあり、最近もまた東谷義和の関係先が家宅捜索されていて、共産党より警察や公安からのマークが厳しそうなのは「NHK党」の方だと思いますが、どんなことを言っていたのかを一つ一つ検証しましょう。

「G7各国は、自由・民主主義・人権・法の支配といった基本的価値観、共通しています。そういう価値観であるからこそ、そういった国においては暴力革命によって自由と民主主義を破壊する勢力である共産党が、共産党から国会を守るというのが自由主義陣営の基本的な考え方とされておりまして、共産党が非合法化されているという認識でございます」

 これを検証するためには、まず「暴力革命とは何か?」を知るところから始めなければなりません。ネトウヨは「暴力革命」「暴力(暗殺など)によって国家転覆を諮るもの」とシンプルに考えていますが、実際には、そう単純な話ではありません。
 あまり知られていませんが、「クーデターなどを起こして国家の転覆を諮る」という行為は、刑法77条の「内乱罪」で規制されており、未遂や計画倒れに終わったとしても、刑法78条の「内乱予備罪」「内乱陰謀罪」で逮捕されます。なお、この「内乱罪」の首謀者は、死刑になる可能性があります。日本でも「暴力革命」が合法化されているわけではありません。
 実際、故・安倍晋三が殺害された時に、日本共産党は「いかなる暴力も許されない」と強い言葉で非難しており、もし日本共産党が「暴力革命」を積極的に推奨している政党ならば、「いいぞ、もっとやれ!」と言っているはずです。
 また、もし日本共産党が「暴力革命」を信奉しているとして、それが問題だと言うなら、今の日本に、日本共産党よりもっと「暴力革命」に近い発想をしている政党があることを、皆さんはご存知でしょうか。
 「NHKをぶっ壊す!」
 皆さんも、このフレーズを聞いたことがあると思います。NHKの改革をする、あるいは、NHKを解体をするというのであれば、政治的なプロセスをきちんと踏んで、きちんと「政治の力」でNHKを解体しなければなりません。それが民主主義であり、それこそ西洋諸国に共通する考え方です。イギリスではBBCの受信料廃止が決まりつつありますが、まさに民主的なプロセスで「受信料廃止」が実現しようとしています。
 一方、NHK党がこれまでやってきたことは、「ナビタン」と呼ばれるNHKが所持している機械を使って個人情報を抜き取り、「NHKの会長が面会してくれなければ、この個人情報をネットに流出させるぞ!」と言い、実際にちょっとネットに流出させてしまったため、NHK党の尊師・立花孝志は、不正競争防止法違反、威力業務妨害などで懲役2年6ヶ月・執行猶予4年の判決を受けました。
 さらに、近くにNHKの関連施設があるという理由で、受験を目前に控えた川越の予備校の前でマイクを使った迷惑な街宣活動をしたり、受信料の不払い(不法行為)を推奨したり、はたまた、芸能界や経済界で活動する人たちに名誉毀損・脅迫・威力業務妨害を繰り返しています。
 本当は「政治の力」で解決しなければならないのに、「暴力」の力で解決しようとしている政党。これこそまさに「NHK党」であるということに気づかなければなりません。

「実際にG7各国など、多くの西洋諸国の共産党の扱いを見ていきますと、例えばですね、ドイツやフランスでは事実上、憲法で非合法化されており、アメリカやイギリスは運用によって活動させないようにするなど、多くの西洋諸国では事実上、共産党が非合法化されております」

 G7各国で、共産党は非合法化されているのか。
 それを知るためには、まず「G7って、どこの国?」というところから始めなければなりません。「G7」とは、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、カナダ、日本です。
 まず、「G7では共産党が非合法化している」という話は、完全なるデマです。というのも、すべての国に共産党が存在し、合法的に活動ができているからです。
 では、浜田聡が言っている「ドイツやフランスでは事実上、憲法で非合法化されている」とは何でしょうか。
 確かに、ドイツ共産党は、1956年に連邦憲法裁判所によって活動禁止の判決を受けたことがあります。皆さんもご存知の通り、ドイツは「ベルリンの壁」によって、西ドイツと東ドイツに分かれており、特に東ドイツでは社会主義が採用されていたこともあり、「共産党は活動禁止」となってしまいました。しかし、現在は合法化されており、1968年にドイツ共産党が結党され、東西ドイツが統一された後、9割が「民主社会党」に移籍してしまったことから絶滅寸前となり、超弱小政党になりすぎて、今は見る影もない状態です。
 一方、フランスが憲法で非合法されているという話は聞いたことがありません。齋藤健法務大臣が「フランスの共産党は存在する」と即答しているように、1981年から1995年まで大統領を務めたミッテランの時代には連立与党だったこともあるほどで、現在も活動中です。
 アメリカ、イギリス、カナダにも、細々とした弱小政党ながら存在していますし、イタリアでは2006年から2015年まで共産党出身の大統領が存在していたほどです。つまり、「まったく非合法化されていない」という話です。浜田聡は「クソデマ野郎」です。

「G7各国においては、自由・民主主義・人権・法の支配といった基本的価値観が共通しているがゆえに、暴力革命によって自由と民主主義を破壊する勢力である共産党が非合法化されているのは合理的だと思いますが、一方、日本はそうではありません。はい。今回、参考資料として、先進国の中で共産党が合法化されているとのことの特殊な事情について書かれたデータを、デイリー新潮の2029年2月19日の記事を用意させていただきました」

 浜田聡は「2029年」と述べており、完全に時空が歪んでいるとしか思えませんが、これが「2019年」の言い間違いだとして、浜田聡が添付したと思われる「デイリー新潮」の記事は、今でも読めます。リンクを貼っておきましたので、暇な時に見てください。
 この記事は、福冨健一という「チャンネル桜」に出演していたネトウヨのオッサンが書いた「日本共産党の正体」というアホの子向けの本の宣伝のために書かれたもので、「1954年8月22日付の『ニューヨーク・タイムズ』で、共産党を非合法化している国を調査したところ」と書かれ、その当時、「非合法の程度はさまざま」というエクスキューズをつけ、当時の西ドイツの例をもって「憲法違反だ!」とあります。つまり、浜田聡が根拠としているのは、今から69年前の話です。これで「日本は共産党天国だ!」とホザいているのですから、大人の社会では「脳味噌沸いてるのかよ!」としかならないはずですが、全国のN国信者になってしまうぐらいに頭の悪い人たちが「そうだったのか、浜田聡は天才だし有能!」となっています。
 実際は、時空の歪みが、えげつないことになっているデマゴークの無能です。ちなみに、NHKの本放送がは始まったのは1953年で、当時はまだほとんどの人がテレビを持っておりませんでした。1954年は日本で初めて「地下鉄丸の内線」が走り始め、この時に日本中央競馬会が発足し、9月25日に第1回の競馬が開催されました。

「LGBTの方々の法整備に関して、G7各国を引き合いに出すのであれば共産党の非合法化も選択肢の一つとして検討に値すると考えます。そこで法務大臣にお聞きします。世界各国において共産党が非合法化されることに関して、そして、我が国政府の共産党へのこれまでから今後の対応に関してご見解を伺います」

 そんな69年前の価値観を国会で開陳してしまうタイムリープ浜田聡が言ったことは、「LGBTの問題でG7を引き合いに出すなら、共産党の非合法化も検討されるべきでは?」です。共産党がLGBTやジェンダー問題に精力的に取り組んでいるとはいえ、「LGBT」「共産党」に関連性が全然ないんですけど! 桐谷美玲ちゃんと三浦翔平くんが結婚したのなら、僕と長澤まさみちゃんの結婚も検討した方がいいレベルで、まったく関連性がないんですけど!
 こういうデマに踊らされて、「やっぱり浜田聡は最高だ!」と言ってしまう奴から順番に、投票用紙に『ガーツー』と書いて帰ってくるのです。ええ加減にせぇよ!
 皆さんが共産党を嫌いでもいいし、今後の人生で一度たりとも共産党なんぞに投票することはないと宣言していてもいいのですが、せめて「正しい知識をもとに投票する」ということを心がけてもらわないと、マジでイカれた海外逃亡中の詐欺師が当選して、あちこちで日本の恥を晒した末に、いろんな有名人が名誉毀損やら脅迫やらで被害を受けることになり、NHK党の迷惑行為を助長させることになってしまいます。
 今日は「浜田聡は、タイムリープデマ野郎!」ということだけでも覚えて帰っていただければ幸いです。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

 そもそも「日本共産党」は、共産主義をベースとした考え方をしていますが、実際には、あんまり共産主義ではありません。また、ネトウヨは「共産党が勢力を拡大させると街が滅びる」と考えている人がいますが、実際には滅びるどころか発展しているケースがあります。

 京都府の大山崎町は、共産党が支持する町長が誕生し、さらには、最大会派も共産党という、全国でも非常に珍しい街です。ネトウヨの言説が真実ならば、この大山崎町は「北斗の拳」のように荒廃し、暴力で溢れた「独裁シティ」でなければなりませんが、なんと、この町では、子どもたちの給食費が自校式で作りたてで美味しく、かつ、全国に先駆けて無料化が実現してしまいました。コロナ禍では水道の基本料金が無料になったり、うっかり住みやすい町になってしまった結果、人口が増え、町が発展してしまう、非常にけしからん状態になっています。無駄なハコモノにお金を使わないため、子育て・教育・福祉にお金を回しても、財政が健全。
 このような好循環の町が出来上がってしまったら、あちこちで日本の町が発展してしまい、生き生きと暮らしてしまう日本人が増えて困るので、NHK党の浜田聡が主張するように、共産党を非合法化して、今よりもっと少子高齢化を進め、どこぞの企業の誹謗中傷や威力業務妨害を繰り返し、デマと迷惑行為でバカの脳味噌をアハつかせ、NHKのみならず、ニッポン全体をぶっ壊してまいりましょう。
 なお、もし東谷義和がその仲間たちが警視庁に逮捕されるようなことでもあった日には、NHK党は東谷義和に我々の税金から「3億円」をプレゼントする約束をしており、既に億単位のお金が流れています。僕たちの税金が東谷義和を経由して、どこに流れたのかという点については、ぜひ皆さんも注目していただきたいと思います。

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