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【選挙ウォッチャー】 政治家女子48党がジェンダーを後退させる深刻な話。

 深刻な話を、なるべく明るくポップなエンタメ調でお届けし、皆さんにわかりやすく解説することを重視している『チダイズム』ですが、今日は少しだけ真剣な話をしなければならないと思い、いつになく落ち着いたトーンで書かせてもらうことにしました。
 というのも、この「政治家女子48党」という政党が、これまで女性たちがコツコツと積み上げてきたものをぶっ壊してしまう「社会的害悪」になりかねないのではないかと考え、この問題は、全国の女性たちにこそ真剣に考えていただきたいからです。


■ 「政治家女子48党」とは何か

「政治家女子48党」は、尊師・立花孝志が集めた女性N国信者たちのグループである

 まず「政治家女子48党とは何か?」という話から始めましょう。
 この「政治家女子48党」は、「政治家とアイドルの融合」をコンセプトにしており、政治活動の傍ら、アイドルとしても活動し、かつてAKB48がセンターを決めるための総選挙をしたように、実際の選挙で投票してもらうことで選抜メンバーを決め、DJ社長、青汁王子、堀江貴文などのインフルエンサーが盛り上げることで、政治家としてもアイドルとしても売れる存在になろうというものです。
 例えば、東京23区の区議になれば、ざっくり1000万円くらいの年収をもらえるので、自治体から高額の報酬があれば、アイドル活動の報酬は要らないので、アイドル事業の利益は党に入れ、尊師・立花孝志がやりたい放題にできるお金を増やす。「立花孝志の喜び組」みたいな側面もないことはありませんが、「政治を使ってビジネスをしよう」と企むのは、「NHKから国民を守る党」の時代から何も変わっていません。
 その上で、まずは「政治家とアイドル」を両立してくれる女性を探さなければならないので、尊師・立花孝志は「政治なんてアルバイト感覚でいいから、DJ社長、青汁王子、堀江貴文がプロデュースしてくれる新しいアイドルグループに参加してくれる人」を募集しました。

 現在、「政治家女子48党」から立候補し、人生の黒歴史をガッツリとデジタルタトゥーにして残そうとしている女性たちが、一体、どんな背景を抱えているのかを調べ上げ、まとめたものを「政治家女子48党マガジン」でお届けしようと思っていますが、基本的には、何かしらの不遇に陥り、精神疾患などを抱え、そんな自分を変えたいと思っていた時に、堀江貴文らの発信などを見て参加を決意した人が多い印象です。


■ 進撃の党首・大津綾香の誕生

立花孝志の戦略で30歳の若き女性党首が抜擢されたが、衝撃的な知性を発揮する

 3月8日の参議院本会議で、「議場での陳謝」を受け入れると表明しておきながら、結局、ドタキャンをして帰国しなかった海外逃亡中の詐欺師・ガーシーこと東谷義和。
 世間からの猛烈な批判を回避したいと考えた尊師・立花孝志は、ネガティブなニュースをかき消すために、党名を「NHK党」から「政治家女子48党」に変更し、しばらく表舞台から姿を消すため、熱心なN国信者であった大津綾香を党首に抜擢。「30歳女性が、いきなり国政政党になってしまうシンデレラストーリーで、世間をアッと言わせたろ!」と言う理由だと思いますが、これこそまさに「これまで女性たちがコツコツと積み重ねてきた努力を踏みにじる行為である」と断言したいと思います。
 N国信者になってしまうようなアホの子たちは、30歳の女性がいきなり国政政党の党首に抜擢されることを「既成概念をぶっ壊した斬新な登用」と捉え、「他の政党は、いきなり女性が党首になることはないが、立花さんが作った政党は、女性がいきなり党首になる『未来的な政党』だ」と自信満々ですが、実際は、熱心なN国信者になってしまう「アホの子」が国政政党になって傍若無人に振る舞うコントのような現象が起こっています。
 日本には「とてつもなくバカな人が偉くなったら、めちゃくちゃ面白いことになる」という伝統的なコントがあります。それが皆さんご存知、「志村けんのバカ殿様」です。もはや大津綾香は「バカ姫様」と呼んでも差し支えない状態に仕上がっており、コントの世界で起こる「バカ殿様」は笑えますが、リアルの世界で起こる「バカ姫様」は、ただの「社会的害悪」です。

減税についての質問に「質問が難しいのでスルーしていいですか」と答えた(引用元リンク

 今、ネット上で、とてつもなくバズっているのが、党首になった大津綾香への質問と、そのやり取りです。あまりにバカすぎて、思わずリツイートした方もいらっしゃるかもしれませんが、どのようなやり取りかを、ここでも記録しておきます。

質問者:「政策的なところをお聞きしたいんですけれども、NHK党は経済だと、特に浜田さんが減税っていうのを掲げて、国会でもいろいろと鋭い質問をされているんですけども、大きな政党っていうのは、あまり減税っていうのを前面に出して活動していないっていうのは印象としてありまして、一方でその、大津さんは目黒区議に立候補というか、こういう政策として、23区で一番税率が、税金が高い目黒区の税金を下げたいっていうふうに掲げているかと思うんですけども、減税に対する思いというか考えをよかったら聞かせてください」

大津:「ちょっと質問が難しいので、それはスルーしてもいいですか」

 自分が目黒区議選の公約として「減税」を掲げているくせに、減税についてどう思っているのかを聞かれて、「質問が難しいからスルー」と言ってしまっているのです。
 意見が合っているか間違っているかはともかく、「減税についてどう思うか」なんて小学生でも答えられると思いますが、党の記者会見で「難しいからスルー」と言ってしまう奴が、よもや「国政政党の党首」をしている地獄絵図。世の中を「なめプ」で生きてきた30歳が、いきなり国政政党の党首になって、世間にこれを堂々と発信しているのです。
 大津綾香党首の「なめプ」は、海外逃亡中の詐欺師・ガーシーこと東谷義和の除名を受けて開かれた記者会見にも表れています。東谷義和が所属している「政治家女子48党」の党首ということで、所感を述べることになった大津綾香はこのようなコメントを出しました。

とてつもなく頭の悪いコメントを出す大津綾香党首(引用元リンク

「うんと、党首の大津綾香です。えっと、ガーシーがこのたび除名になってしまいました。で、うーん、やっぱり30万票近く、あのいただいて、あの皆様が、えーっと、公約ぅ、ガーシーが海外で活躍していくってことで投票していただいたと思っているので、あの帰ってこれなくて、それで、あのSNSで今も発信したりとか、あの、公開質問とか、あの、16通も送っているのに、うんと、まあそれが認められなかったっていうこと? は、すごく残念に思ってます。やっぱり国会、まだ古臭いし、あの、見ましたか、さっきの、なんか、ガーシーの投票、なんかあんなグルグルグルグル白い紙をみんなで置いてって、ああいうの、すごく古臭いと思うんですね。本来はやっぱオンラインで、あの議会とか全然行えると思うので、総理もコロナになった時にオンラインでやってたじゃないですか。そういうことが進まないから女性も、あの、議員になりづらかったりする部分もあると思うので、どんどんそういう無駄なことはなくしていくのに、ガーシーがすごい発信力があったし、ガーシーは必要な議員だったと思います」

 実は、大津綾香だけがとびっきりのアホなのではなく、N国信者になってしまうアホの子たちは、全員が大津綾香と同じ発想をしています。「そんなもん、今の時代、オンラインでいいじゃん!」です。
 しかし、こんな奴こそ「ガーシーに投票した28万票の重み」なるものを軽視していると言わざるを得ません。
 どうして国会では、あんな白や青の札を持って、名前の後に「君」をつけて、くんくん言いながら、グルグル回って投票をするのでしょうか。これにはもちろん理由があって、「古いから」ではありません。
 まず、国会で決められることは「国民の人生が大きく左右されるかもしれない非常に重要な決定」です。例えば、日本では近い将来「少子高齢化で自衛隊に入ってくれる人がいないので、徴兵制を採用しよう」みたいな議論が国会で進められるかもしれません。徴兵制を導入するか否か。こうした国民の人生が大きく変わりかねない重要な話も審議されるかもしれません。このような大事な審議をポテトチップスやらメロンパンを食べながら「ポチッとな!」をされては困るわけです。
 また、今回のグルグルは、賛成なら白、反対なら青の札を持って投票することになっています。1人1つの札を渡していくわけですが、そうすることで誰がどちらに投票したのかが分かるようになっています。各議員の責任において、どちらに投票したのかが分かるようになっているということが重要なのです。
 教えてもらわなくても、少し考えれば分かりそうなことが分からない。理由は単純に「バカだから」なのですが、アホの子がそのまま国政政党の党首になって傍若無人に振る舞うことは、実は、社会にとって、めちゃくちゃ害悪であるということを書かなければなりません。


■ 政治家女子48党は「女性の敵」である

 日本という国が、特に政治の分野において、女性の割合が極端に少ない国であるということは、皆さんも聞いたことがあると思います。だから、そこに目をつけた尊師・立花孝志が「政治家女子48党」なるものを作り、表向きは「女性の政治進出を促す」と言っているわけですが、どうして日本は長らく、女性が政治の世界で受け入れられなかったのかと言うと、「女性は男性より能力が低い」と扱われてきたからです。
 実際は「能力に男女の差はない」、あるいは、分野によっては「男性より女性の方が優れている」と言えるのではないかと思いますが、「政治家女子48党」は、とてつもなく能力が低く、それでいて、世の中を舐め腐っているとしか思えない女性が「党首」になって、世の中に対して、とても失礼なことを連発するようになってしまいました。東谷義和の除名をめぐり、大津綾香はこのようにも発言しています。

国政政党の党首が高齢者をバカにして世代間で分断する発言をしている(引用元リンク

「(ガーシーこと東谷義和は)活動をちゃんと、あの、質問書を16通も送ってますので、仕事をはしてるし、あの、お爺ちゃん議員たちが寝てたり、もうなんか余命ギリギリで、あの、存在しているよりは全然あの、ガーシーの方が役に立ってるかなぁって感じます(笑)」

 無知でデリカシーのない世の中を舐め腐っている女性が、このような発言を繰り返し、同じ周波数のアホの子たちが共鳴していく様は、まさに「女性の能力は、けっして低いわけではない」と頑張ってきた先人の女性たちの努力を台無しにする暴挙であり、これまで少しずつ少しずつコツコツと埋めてきたジェンダーギャップをより後退させるものになるのではないかという懸念があります。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

NHKではなく、日本という国そのものを破壊する存在の反社会的カルト政党

 日本という国をぶっ壊すのは、なにも「時の政権」だけではありません。
 迷惑の連鎖が続き、外国人観光客たちが感動する日本のカルチャーだったはずの「回転寿司」がどんどん回らなくなってきているように、破壊的な迷惑行為によって、けっして良い方向にではなく、悪い方向に話が進んでしまうことは往々にしてあります。

 僕が儲かりもしないのに、繰り返し繰り返し訴えているのは、こうした反社会的カルト集団が、同じ周波数のアホの子たちをどんどん政治の世界に送り込み、日本を壊そうとしていることに気づいてほしいからです。

NHK党から立候補したことがある迷惑系YouTuber・へずまりゅうは、豊島区議選に立候補予定

 海外逃亡中の詐欺師・ガーシーこと東谷義和もそうですが、ろくでもない奴を政治の世界に送り込むことで、日本を破壊する。政治をメチャクチャに破壊された後に、またイチから政治を作り直すのは、少しずつ改善するよりも圧倒的なコストがかかります。
 ろくでもない世界に嫌気が差しても、もっとろくでもない奴に政治を託してしまうのは、ますます僕たち国民が苦しめられることになるということを皆さんに知っていただきたいと思います。

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