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【選挙ウォッチャー】 河内長野市長選2020・分析レポート。

先日は、羽曳野市長選が行われ、特定の企業との癒着が常態化するなど腐敗が見られていた77歳の現職が敗れ、大阪維新の会の市長が誕生してしまいました。大阪府内は陣取りゲームのごとく、どんどん大阪維新の会の市長が誕生しており、ここ、河内長野市も維新の市長が誕生する可能性がありました。「維新だからダメだ」ということはありませんが、ちゃんとした市長であるかどうかは非常に重要です。現職の島田智明さんは、かなりしっかりとした市長だと思うので、せっかくの良い市長が維新の勢いで下ろされるようなことがあっては世の中がおかしくなります。どのような結果になるのかが非常に注目されました。

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島田 智明 50 現 自民系無所属
浦尾 雅文 51 新 大阪維新の会

河内長野市は、大阪維新の会の代表代行である吉村洋文さんの生まれ故郷ということで、大阪維新の会はかなり力を入れて選挙戦を展開。現職の島田智明さんいわく「浦尾雅文さんと戦っているというより、何かとても大きな組織と戦っているような気がして、誰と戦っているのかがよくわからなくなってくる」と言っていました。「この街をどうするか」というより「大阪維新の会の市長を誕生させられるかどうか」という選挙になっており、これが今の大阪を示していると思います。


■ 大阪はもうメディアが毒されている

先日、河井案里&克行夫妻の公選法違反に伴う三原市長選と安芸高田市長選を取材し、その帰りにサービスエリアに立ち寄り、たまたま関西のワイドショー番組を見たのですが、「大阪はもう終わっている」と思うレベルで、メディアが毒されていることがわかりました。大阪以外の地で暮らしている人たちにとっては「どうして大阪では、こんなにポンコツヤンキーばかりの大阪維新の会が人気なのか」と不思議に思うのですが、それはみんなが日頃から大阪維新の会を大絶賛するテレビ番組ばかり見ているからです。一番驚いたのは、先日の吉村洋文知事によるイソジン騒動について、番組に出演していたコメンテーターが「やれることは何でもやろうってことでしょう。大阪らしくて素晴らしい!」と大絶賛していたのです。この問題は「やれることをやろう」という話ではありませんし、コメンテーターが頭の悪いコメントをすることで世論を間違った方向に誘導するのは許されません。しかし、関西のテレビ局では、こういった大阪維新の会を絶賛するようなコメントをする人ばかりが出演し、何をしても「吉村さんは悪くない」という空気を作り出しているのです。良いものは良い、悪いものは悪いと言うのではなく、みんなで「吉村さんは頑張っている」と言い合うことで、大阪の人々を洗脳しているに近いです。これはもう関西のテレビ番組の体質になっており、番組の制作スタッフ全員の脳味噌がアハアハになっているので、今から治るものではありません。メディアが毒されてしまうと、向かう先は大日本帝国と同じなので、大阪は「維新に食い尽くされるまで気づかない」ということになるのではないかと思います。それでも僕はコツコツと現状について、正確にお伝えする努力をしていこうと思いますが・・・。


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