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【選挙ウォッチャー】 新型コロナウイルス・最新情報(#91)。

 デルタ株による新型コロナウイルスの第5波は、新規感染者数こそ減ってきましたが、いまだ重症者数や死者数は高止まりの状態にあり、緊急事態宣言は延長になりました。依然として簡単に入院できる状態にはなく、今になってようやくワクチン接種の1回目が受けられたという人も多いため、もうしばらくの辛抱が必要だろうというのが、今の日本の状況です。
 そんな中、入院したくても入院できない医療崩壊が起こり、これだけ自宅療養中に亡くなる人が続出する地獄が広がった後にもかかわらず、まだ「コロナはただの風邪」と言い張って活動を続けるカルト集団があります。
 彼らの活動は行動範囲を拡大しつつあり、最近は「全国ツアー」をするようになってきました。昔は主な活動エリアが首都圏に限られていたのに、あなたの街にやってくる可能性が出てきたので、皆さんに警戒を強めていただきたいと思います。
 なお、これだけは何度でも口を酸っぱく申し上げたいのですが、僕がこうやって日時や場所をチェックし、皆さんに警鐘を鳴らしているのは「近づかないでほしいから」であり、けっして抗議をしてほしいと思っているわけではありません。戦う必要はありませんので、とにかく「近づかない」を徹底していただければ幸いです。


■ 「国民主権党」がオータムツアーを開催

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 2019年の参院選で「NHKから国民を守る党」の公認候補として千葉県選挙区から立候補し、現在は「コロナはただの風邪」を掲げ、「国民主権党」を立ち上げた平塚正幸。9月の連休を使って全国ツアーをするそうなので、該当するエリアの方々は気をつけていただきたいと思います。

9月18日(土)15時:宮城県・仙台元鍛冶丁公園付近
9月18日(土)17時:宮城県・仙台駅
9月19日(日)17時:岩手県・盛岡市内
9月20日(月)17時・青森県・弘前市内
9月21日(火)17時・秋田県・秋田市内
9月22日(水)17時・新潟県・新潟駅
9月23日(木)17時・群馬県・高崎駅

 前回のサマーツアーでは、岡山駅でカウンターに迎撃され、警察が排除に乗り出すハプニングもあったようですが、今回も懲りずに東北地方を中心に回ってくる予定となっていますので、ご注意いただきたいと思います。
 なお、警察の皆さんには申し訳ないですが、さすがに警察の方々はワクチン接種をしていると思いますので、もし物販をしていたら、すかさず通報して収入源を断ち切りましょう。


■ 10月2日に全国で大規模なワクチン反対デモ

 国民主権党と並び、「コロナはただの風邪」の一大勢力となっている「つばさの党」が呼びかけ人の1人になって開催されようとしているのが、10月2日の「ワクチンパスポート反対」を求める全国47都道府県の一斉デモになります。現在、このデモに関するグループLINEに参加している人は1万人を超えると思われ、9月11日には大規模なデモに向けての集会が開かれました。全国51ヶ所、約1500人が参加したと発表しています。もちろん、参加者の多くがワクチンはもちろん、マスクをしていません。全国のどこらへんを練り歩くことになりそうなのかは、こちらでも情報収集を進めているところですが、10月2日は全国的に繁華街を中心に注意が必要になると思います。

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 なお、この呼びかけ人には複数の地方議員や政治団体が加わっており、これらの名前はチェックしておく必要があります。特に、日野市の池田利恵は来年2月に日野市議選を控えており、4年前は自民党から立候補していますので、選挙でしっかり審判を下す必要があります。もともとは子宮頸がんワクチンの副反応の問題に熱心に取り組んでいた人のようですが、それが今回の新型コロナウイルスでは「コロナはただの風邪」という方向に進んでしまったという脳味噌のアハついたオバサンです。

池田としえ(日野市議会議員)
石濱哲信(日本保守党党首)
黒川あつひこ(つばさの党代表)
外山まき(朝霞市議会議員)
萩原重治(元多摩市議会議長・有機農法家)
与国秀行(一般社団法人武士道代表理事)

 現職で議員となっているのは、この他に「つばさの党」の外山麻貴ということになりますが、今度の朝霞市議選は2023年12月なので、まだまだ先になります。それでも今から2年間きっちりと覚えておいて、しっかりと審判を下す必要があります。


■ コロナ感染後の黒川敦彦はどうなったか

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 日頃から「コロナはただの風邪」だと言って、マスクもしないで活動している人たちなので、当然、マスクをつけて気を付けている人たちと比べると感染リスクは非常に高く、「コロナはただの風邪」だと言っていた立花孝志も黒川敦彦も新型コロナウイルスに感染しています。
 新型コロナウイルスに苦しめば、新型コロナウイルスがただの風邪ではないことぐらいは身をもって知ることになるだろう。普通の人はそう思ったかもしれませんが、異次元のバカになると、そんなことはありません。立花孝志は泣きながら入院させてもらい、治療してもらったおかげで一命を取り留めたにもかかわらず、退院するや「コロナはただの風邪」と言い出し、国民からますます嫌われることになりました。
 では、新型コロナウイルスに感染し、漢方薬とイベルメクチンを鬼飲みしていた黒川敦彦は今、どんな感じになっているのか。

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 なんと、こちらも「コロナはただの風邪」とは言わず、「新型コロナウイルスというものは存在し、やっぱりキツいことはキツいけど、きちんと初期治療をすれば大丈夫」という発信をしています。ちなみに、黒川敦彦の言う初期治療というのは「※絶対にマネをしないでください」という注釈をつけないわけにはいかないヤツです。さらに、PCR検査で陽性になったからと言って、必ずしも感染者とは言えないとまで言っています。

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 最終的には「ワクチンパスポート推進は、人口削減計画実施と連動している」というアホアホのデマを流す始末。冒頭に「オオカミ少年になっても良いので、言います」と高らかに宣言していますが、もう既にオオカミ少年です。「政治生命をかけて僕は真剣です」と言っていますが、そもそも黒川敦彦は議員ではなく、現職議員が外山麻貴しかいない弱小政治団体の代表をしているだけの「陰謀論YouTuberのオジサン」なので、ほとんど空気をBETしているようなものです。
 どうして日本でワクチンパスポートが議論されているのかと言えば、それは「国際金融資本家による人口削減計画」なんていう大規模なプロジェクトではなく、ただただ単純に「政治家がアホだから」というだけです。アホの作戦に、それ以上のアホが「人口削減計画」だと大騒ぎしているだけの地獄の構図です。


■ どうしてワクチンパスポートが議論されるのか

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 海外では、採用している国でことごとく感染を爆発させ、失敗に終わっているのに、どうして「ワクチンパスポート」なんていうものが日本で議論されているのか。河野太郎内閣では幹事長になるのではないかとの呼び声も高い、我らが甘利明センセイが解説してくれていますので、さっそく見てみることにしましょう。

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「全員がですね、ワクチンを2回打ち終わるまではですね、経済を全然動かせないとなると日本が一番遅れます。で、世界中は、ワクチンを打って、感染リスクがうんと低い人を中心にですね、経済活動を動かしている。いわゆるワクチンパスポートですよね。で、やっぱりワクチンパスポートを中心にこのいろいろ停滞している部分を動かしていかないと、結局、全員打ち終わるのを待つとするとですね、打ちたくないっていう人もいらっしゃいますしですね、デルタ株っていうのは接種率をかなり上げないとですね、不安はずっと残るということでありますから、とにかく心配のない人、あるいは心配がうんと少ない人を中心にですね、このエンタメの業界とかですね、旅行とか飲食とかですね、そういうところまでですね、回せるところは回していくと」

 このホゲホゲとした解説YouTubeを見れば一目瞭然。人口を削減してやろうなんていう大それた計画ではなく、全員が打ち終わるまで経済を回さないわけにはいかないので、ワクチンを打った人だけでも経済を回すために、ワクチンパスポートを与え、飲食や旅行に行きまくってもらおうという計画なのです。「ワクチンパスポートを持っていたら割引を受けられる」みたいな新たな「GoToトラベル」「GoToイート」みたいな感じで、ワクチンパスポートで出かけまくってもらう作戦なのです。

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「じゃあですね、ワクチンを打たない人の権利は、打たなきゃいけないのか。これはもちろんご自身の選択です。でもね、絶対ね、打った方がいいか、打たない方がいいか。リスクはですね、打った方が全然少ないです。でも、小さいお子さんとかですね、国際的にまだ安全性がそこまでは不安だっていうのはありますから、打たない権利もあります。そういう人たちがね、生活中の不便とかですね、差別を感じないように、そこはですね、マスク、手洗い、清潔に保つ、そういったものを前提にですね、極力、差別を感じないようなですね、仕組みを少しずつ入れていくってことですよね。ワクチン接種者が増えれば増えるほど、自然な免疫が働きますからですね、残っている人は安全になっていくんですね。そういう科学的見地も踏まえてですね、すり合わせをしていくことも大事かなと思っています」

 このコメントからも分かるように、どうやら「ワクチンパスポート」というのは、飲食や旅行、イベントなどの分野で「国民がお得になること」が目的で導入を目指すもので、お得だと聞いてワクチン接種率が高まるなら一石二鳥で、今のところ、「ワクチンパスポートがなければ移動ができない」という仕様を目指すものではないようです。
 もっとも、この議論にネトナチ系のヤバい奴が加わったりすると、「行動制限に使おう」ってな話になってしまうかもしれないので、この議論は見守っていく必要があるのですが、黒川敦彦が言うような「国際金融資本家による人口削減計画」とは全然違います。
 なお、この「ワクチンパスポート計画」には、ミュー株のようなワクチンの効かないタイプの変異株が流行した時にどうするのか、ワクチンによる免疫が得られる期間はさほど長くないので、3本目のブースター接種までの間隔が空いている人を「安全」として良いのかといったことも検討しなければならない課題の多いプロジェクトになっています。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

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 黒川敦彦率いる「つばさの党」は、今度の衆院選で「NHKから国民を守る党」「諸派党構想」に乗り、東京17区から根本良輔を擁立する計画を立てていたのですが、衆院選の日程がどんどん後ろ倒しになっていることを受け、衆院選の立候補は断念し、葛飾区議選に専念することが発表されました。
 なお、今度の葛飾区議選には、つばさの党の根本良輔のほか、SDGs党の後藤輝樹さん、愛の力党代表で顔面白塗りピエロ男の河合悠祐、ほぼ日本第一党と同じ日本国民党の鈴木信行さん、ひまわりの党代表で元N国党員の新田雅哉さん、「みんなの寅さん条例を作る会」の鈴木公成さん、テレビ改革党の高橋淳也さん、国民主権党の中根淳、NHKから国民を守る党の鹿住良人などが立候補する予定で、これ以上ないほどカオスな選挙になることは間違いありません。
 一方、黒川敦彦はN国党公認で「比例・北関東ブロック」からの立候補が発表されましたので、埼玉、茨城、群馬、栃木のエリアで大々的に活動していくものと思われます。
 NHKと裁判してる党(主に被告で)の動きで気になるのは、野菜を食べて偉いギョーザエモンこと堀江貴文の秘書である斉藤健一郎が「比例・東京ブロック」から「比例・九州ブロック」に変更されている点で、最も当選しやすいのが「比例・九州ブロック」であることに気づいたようで、東京で立候補予定だった候補者たちを九州に移し始めています。

宮崎3区:重黒木優平(あなたの声をきく党)
熊本3区:本間明子(女性が輝く党)
鹿児島4区:宮川直輝(パチンコ党)
福岡6区:熊丸英治(刑事訴訟法の開示証拠の目的外使用禁止条項を削除する党)

 これから衆院選を前に、九州方面での活動が活発になる可能性がありますので、九州エリアにお住まいの方は、ご注意いただければと思います。先日の福岡ツアーで黒川敦彦に抗議をした男性がいましたが、あの時、黒川敦彦はウイルスを放出している状態にあった可能性があります。同行しているスタッフも含め、「コロナはただの風邪」と言っている人たちは感染している可能性がありますので、とにかく抗議をしたり、カウンターをしたりするのではなく、「近づかないこと」が何よりも大切です。

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