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【選挙ウォッチャー】 清瀬市長選2022・分析レポート。

 3月27日告示、4月3日投票で、東京都の清瀬市長選が行われることになりました。これは現職の渋谷金太郎市長が今年1月から入退院を繰り返すようになり、2月10日には副市長を職務代行者に充てましたが、2月14日に容体が急変し、帰らぬ人となったことに伴うものです。
 構図としては「自民・公明vs共産・社民」となっており、組織力の差が半端ではないので、選挙をやる前から結果が決まっているような選挙になってしまっています。なので、選挙としては面白くないかもしれませんが、後世に記録を残す意味も込め、この選挙を取材しています。

渋谷 桂司  48 新 自民・公明推薦
池田 いづみ 74 新 共産・社民推薦

 渋谷桂司さんは、急逝した前市長の渋谷金太郎さんと同じ苗字ですが、特に親子や親戚というわけではないようです。ただ、ほとんどの人は事情を知らないので、「弔い選挙なのかな」ということで、渋谷桂司さんに投票するのではないかとみられ、共産・社民に推薦されている池田いづみさんは、70歳で亡くなった渋谷金太郎市長より高齢です。元気な人は74歳でも元気ですが、現職がお亡くなりになっての選挙なので、辛うじて無投票当選が避けられたという感じです。


■ 都民ファーストの会が苦戦しているエリア

 清瀬市は、東京都議選で言うところの「北多摩第四選挙区」にあたり、ここは都民ファーストの会が苦戦を強いられています。昨年末に行われた東久留米市長選でも、必勝態勢で臨んだ都民ファーストの会の細谷祥子さんが落選しており、自民党がしっかり票を取れるエリアになっています。リベラル系もけっして弱くはないのですが、このエリアで都民ファーストの会が伸び悩んでいるのは興味深いです。

 まもなく迎える参院選では、都民ファーストの会と国民民主党の連合軍から荒木千陽さんが立候補する計画で、果たして、参院選で1議席を取れるのかが注目されています。
 なお、今年は自民党が中川雅治さんと朝日健太郎さん、立憲民主党が蓮舫さんと小川敏夫さん、公明党が竹谷とし子さん、共産党が山添拓さんが改選を迎える予定で、そこに日本維新の会や国民ファーストの会が戦いを挑んでくる構図です。一説によると、蓮舫さんと辻元清美さんがダブルで比例区に回るのではないかと言われ、立憲民主党の人選が大変気になります。自民党が日本維新の会に喰われるのかどうかも気になります。


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