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【選挙ウォッチャー】 沖縄県議選2020・国頭郡選挙区レポート。

いよいよ10日以上にわたってお届けしてきた沖縄県議選も、これが最後のレポートになります。沖縄県議選における国頭郡とは、国頭村、大宜味村、東村、今帰仁村、本部町、恩納村、宜野座村、金武町、伊江村、伊平屋村、伊是名村の選挙区です。沖縄北部のかなり広い地域なのですが、いずれも人口がそれほど多いわけではないため、かなり広いのに定数は2です。現職が2人とも立候補していますが、今回、元職と新人の2人が立候補しているため、かなりの大激戦。かなり面白そうな選挙になっています。

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仲里 全孝 55 へ新 無所属(自民・公明)
吉田 勝広 75 オ元 無所属
平良 昭一 57 オ現 無所属
具志堅 透 60 へ現 自民党

国頭郡選挙区は「保守分裂」ならぬ「革新分裂」が起こっているとされる選挙区です。本当だったら平良昭一さんが順当に勝ったと思うのですが、元職の吉田勝広さんが立候補して大盛り上がりなので、正直、どうなるのかが全然わからないという選挙です。


■ 現職の具志堅透さんは落選

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4年前、国頭郡では唯一の自民党公認候補として立候補していた現職の具志堅透さん。今年も自民党公認、公明党推薦という最強タッグで立候補し、仲里全孝さんと2議席獲得することを目指していましたが、今年はあえなく落選してしまいました。公約として掲げていたのは、第一に「北部基幹病院の早期整備」です。沖縄は人口が増えており、北部にも基幹病院が必要だというのは、まっとうな話であり、新型コロナウイルスに限らず、これからも感染症などが流行することはあると思いますので、物理的にできるできないという問題はあれど、目指すべき話だと思います。農林水産物の輸送コスト低減事業の拡充と継続、離島住民生活コスト低減事業の拡充、子どもの保育や給食費、医療費の無償化を目指すなども公約に挙げていて、掲げている政策にネトウヨ感はありませんので、自民党だけど、かなりまともな公約を掲げている候補だということになりましょう。ポスターの柔らかい顔を見ても分かるように、地元でも人柄は良いと評判で、自民党ではあるけれど、比較的まっとうな人だったようです。

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世の中はゴリゴリのネトウヨばかりが目立つので、自民党にもまともな人がいるということが伝わりません。こういう人がたくさんいる自民党だったら僕も自民党支持者になれたかもしれないのですが、残念ながら、真面目に働く自民党の人は目立たず、場合によってはバカに迫害され、今回のように落選してしまいます。なぜ自民党の中でも、まともな部類に入る人だったにもかかわらず、落選してしまったのか。そこには沖縄で絶大な影響力を持つヤバめのオッサンの自己顕示欲が大きく影響しているという話があります。これぞ地元の人から話を聞いて、「こんな話がある」ということを皆さんに伝える選挙ウォッチャーの真骨頂。有料にはなりますが、これからの沖縄の政治を見ていく上で、十分に警戒した方がいい話が出てきますので、沖縄県議選の最後のレポートにして必見のレポートでございます。


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