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【選挙ウォッチャー】 羽村市長選2021・分析レポート。

3月21日告示、3月28日投開票で、東京都の羽村市長選が行われ、かなり面白い結果になりました。立候補したのは、今年6期目を目指す爺さんの現職と、満を持してこの日を迎えた市議会議長の新人の2人。現職は立憲民主党が推しており、新人は自民党が推していたことから、西東京市長選に続き、自民党が勝つのかどうかが注目されていました。実力が拮抗しているため、正直、どちらが勝つのかが分からず、地味だけど注目度の高い選挙だったのです。なお、このレポートはなまはげパックを購入すると、1本あたり100円で16本のレポートを楽しむことができます。

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並木 心  76 現 6期目を目指す
橋本 弘山 67 新 市議(議長)

なんと、前回の2017年も、前々回の2013年も無投票当選となっているほど、これまで市長は並木心さんしかいないという雰囲気で来ていたのですが、ここに来て、「そろそろ潮時やろ」ということで、議長が殴り込みをかけてきたということになります。実に12年ぶりの市長選なので、さぞかし盛り上がっているのだろうと思いきや、ちっとも盛り上がっていませんでした。市民の無関心ぶりが酷いです。


■ 5月解散説はコロナとともに吹き飛んだ

羽村市は、衆院選における「東京25区」にあたり、もともと自民党が圧倒的に強いエリアです。ところが、現職の並木心さんは旧民主党系で、自民党の首長ではありませんでした。当時は、菅義偉総理大臣が日米首脳会談で結果を出し、人気を回復したところで帰国後すぐに解散し、5月23日投開票で解散総選挙を実施するプランが濃厚だと言われていたのですが、日米首脳会談では、日本側のリクエストでハンバーガー会食を要求するも、バイデン大統領はトランプ氏と異なり、新型コロナウイルスに対する意識の高い大統領であるため、他人とマスクを外して会食するようなことはなく、目の前にハンバーガーを出されただけというマヌケなシーンが世界中に報じられ、あげく、ファイザー社との交渉では正式な合意に至らず、ワクチンが入ってくるかどうかもわからず。そこに来て、大阪では「社会崩壊」と言われるぐらいに医療が崩壊し、帰国後すぐに緊急事態宣言を出さなければならなくなってしまったため、5月に選挙をする線は完全に消え、任期満了に伴う10月の衆院選が濃厚となりました。ゴールデンウィークを自粛しながら過ごさなければならなくなったことで、観光地は悲鳴を上げており、菅義偉政権に対する逆風はますます強くなると考えられます。既に衆参補選で自民党は3連敗しており、特に、圧倒的な自民党王国である広島県で票が取れなかったことは大きな痛手です。これは、何かあった時には広島県でさえ、自民党が勝てるかどうかがわからないことを意味しており、想定以上に議席を減らすリスクが生じていることを意味します。なんとしても9月までにはワクチンの接種をある程度のところまで進めたいのですが、とうとう5月になってもワクチンの接種は進んでおらず、現時点で医療従事者にすら満足にワクチンを接種できていないのです。既にいろんな選挙で「ワクチンを接種する」と宣言してしまっているのに、ろくすっぽワクチンが入ってこないわけで、このままだと10月の衆院選は、かなり悲惨な結果をもたらすのではないかと思わずにはいられません。


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