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【選挙ウォッチャー】 NHKから国民を守る党・動向チェック(#337)。

 僕たちは、「自分たちの利益のために、むやみに他人を傷つけてはならない」と思っているし、「むやみに他人を傷つけ、その人が死を選ぶようなことがあったら大変だ」と思っていました。が、なんと、それは「バカが考えることだった」という衝撃の事実に気づかされました。
 詐欺をしたり、他人から恨まれるようなことをして、今は海外に逃亡している身であっても、「国会議員の不逮捕特権を使って帰国をすればいい」というのが支持される一般的な思想であって、「どんなに悪いことをしても捕まらなければいいという話じゃないでしょう!」と思ったアナタは、マイノリティー。この国における正解は、「不逮捕特権という手があったのか、やっぱり立花さんは本物の天才や!」です。
 これまで僕はNHK党のことを「極限のバカ」だと思っていました。しかし、そのグラフを逆さまにして見れば、バカが天才になり、そして、これまでバカではないと思っていた自分こそが「極限のバカ」だったという話になります。ましてや、こちら側はマイノリティーですので、それは僕の本も売れないし、僕の記事やマガジンが売れるはずもありません。記事で「法律を守らないなんて、おかしいじゃないか!」と書いたところで、「おかしいのは法律を守っている僕たち」の方なので、そもそもロジックが全然違うというわけです。
 ですから、これからは「NHK党」のやっている天才的な発想(これこそ国民が真に求めているもの)を見て、「犯罪にしか見えない」という全国のマイノリティーの皆さんとともに、「他人に迷惑をかけてはいけない」という非常に高度過ぎて世の中に受け入れられないレベルのモラルを持っているがゆえに感じる生きづらさを、静かに共有することにしました。「こんなおかしい世の中を変えていこう!」なんて、おこがましいことを考えるのではなく、まずは静かに情報を共有し、皆様の隣に寄り添うスタイルでお届けいたします。
 国家の幸せと個人の幸せは違います。皆さんと最低限の個人の幸せを守りつつ、せめて自分のまわりにいる人たち、コミュニティーの人たちが傷つかずに幸せに生きていける環境を整えることにしましょう。


■ 「NHK党0議席」という予測の反省

 僕のレポートを読んでくださった皆様は、僕がギリギリまで「NHK党は1議席を取る」と予測していたことを知っていると思います。しかし、安倍晋三元総理の銃殺事件を受け、世間が「ふざけている場合ではない」と目を覚ますのではないかと考え、ギリギリのところで「NHK党は0議席に終わるだろう」と考えました。
 僕は安倍晋三元総理の政治をまったく評価していませんでしたが、それでも歴代最長の総理大臣だった人物が銃殺されるというのは、歴史に残る大事件で、国民が深い悲しみと軽いパニックに陥ることは、ほぼ間違いないだろうと予測したのです。しかし、小沢一郎さんが失言をした岩手県などの一部を除き、安倍晋三元総理が銃殺された影響は、「まったくと言ってもいいくらいに『ない』」というものでした。
 なにしろ、これまで安倍晋三元総理と非常に親しい仲だったはずのジャーナリストですら、誰より勇んで「安倍晋三、死亡」のニュースをSNSで発信していたほど。地面が割れるほどの大激怒の末に「犯人だけは絶対に許さんからな!」と発信するのではなく、「みんなー! 実は安倍ちゃん、もう死んでるんやでー!」を大きな声で言う方が正義だったというのが、この国の標準的なモラルと知性なわけです。「元総理大臣の死」であっても、これくらいの感じなのですから、「銃殺事件がもたらす投票行動の変化」なるものが存在しないのは、もしかすると、当たり前に予測できたはずだったかもしれないのです。

参院選の初日に朝日健太郎さんの応援に駆け付けた安倍晋三元総理

 この国の「標準的な知性」がどこまで進んでいるのかという話は、関西のテレビ局で、ほんこんさんが「知のオーソリティー」として扱われているところを見れば分かると思います。もしかすると、この記事を読んでいる皆さんは、「ほんこんなんて、ただのアホだろ!」と思っていらっしゃるかもしれませんが、みんながそう思っていれば、とっくの昔に降板されているはずなのに、むしろ人気が拡大しているところを見れば、この国の「標準的な知性」というのが分かると思います。そして、この「標準的な知性」のゾーンに入っていない僕たちは、大きく「バカ」として括られています。「んなアホな!」と思うかもしれませんが、これが現実です。例えば、立花孝志が優生思想を語った時、「バカは真っ先に殺せと言うなら、真っ先に殺されるのはオマエだろう!」と思うかもしれませんが、「バカ」とは我々のことであって、立花孝志は何をやっても「頭が良い側」に入ってしまうシステムなのです。あまりにグルグルし過ぎて、「頭痛が痛い」という感じになっていると思いますが、まもなく「頭痛が痛い」という言葉も正しい日本語になります、安心してください。


■ 改めて「NHK党」の結果を見てみる

 いくら内容がヘイトとはいえ、表向きは「日本を第一に考える」と言っている日本第一党や、「我々は国を守る衆だ」と主張する「新党くにもり」といった保守政党より、「コロナはただの風邪だ」と訴え、金持ちが天狗のお面を被って鬼スベリしている「ごぼうの党」の方が多くの票を獲得していることからも分かるように、日本はこうした「日本の標準的な知性」を持った政党がウケています。
 なので、「さすがに3年前の票を超えることはないだろう」と思っていたNHK党でしたが、あっさりと前回の得票数を上回り、得票率でも2%を超え、さらには中東から名誉毀損をしているだけのオジサンが1議席を獲得しました。まさに日本で暮らす方々のニーズにピッタリと合っていたのが、NHK党だったというわけです。

[当]東谷 義和  50 新 28万7714票
[落]山本 太郎  48 新  5万3351票
[落]黒川 敦彦  43 新  2万2595票
[落]斉藤 健一郎 41 新  2万2429票
[落]久保田 学  44 新  1万7947票
[落]西村 斉   53 新    6564票
[落]添田 真也  41 新    4555票
[落]高橋 理洋  48 新    2905票
[落]上妻 敬二  64 新     817票

 日本に帰ってきたら逮捕されるかもしれないというオジサンに期待して投票した人たちが28万人もいる現実。ちなみに、日本維新の会でトップ当選している石井章さんが12万票、石井苗子さんで7万票なので、3位の松野明美さん、4位の中条きよしさんまで足して、ようやくガーシーぐらいの票になるという地獄です。
 ちなみに、これまで国会で大活躍してきた社民党の福島みずほさんが21万6984票、田村智子さんで11万2132票ですから、実績のある福島みずほさんや田村智子さんよりガーシーに投票した方が多いのが「日本」という「美しい国」なのです。ものすごく美しいです。もちろん、この現実は避けて通れません。
 一応、僕の当たらない分析をしておきますと、2位は大麻が好きな方の山本太郎ということになりますが、3位の黒川敦彦が2万票以上獲得しているところから察するに、これは「れいわ新選組の山本太郎さんと間違えて投票した」のではなく、ほとんどが「山本太郎の同姓同名作戦をするNHK党の面白さに感動して投票した」のだと思います。


■ ガーシー当選を悲観的に見ている人は少ない

 もし、ガーシーとかいうオッサンが当選してしまったら、「なんて酷い結果になってしまったのだ!」と人々が驚き、どうしてこんなことになってしまったのかを知りたくて、大急ぎで僕の本をアマゾン先生で発注するのではないかと思ったこともありましたが、そんなことはありません。
 ガーシーの圧勝が決まってから、「ガーシー」「暴露系YouTuber」といった言葉がトレンドに並んでいますが、おおむね肯定的な意見ばかりで、日本の終わりかもしれないという悲観的なリアクションは、やはりマイノリティーになっています。実際、ちっとも本が売れちゃいないし、いよいよ7月で決着がつくものだと思っていたら、とんでもない思い上がりだったことに気づかされて、版元に申し訳ない気持ちでいっぱいです。今日から在庫がなくなるまでコツコツと買い続け、怪しい聖書を配って歩く新興宗教のオジサンみたいになろうと思います。


■ 当選した際の公約は「47の暴露をすること」

政見放送で予告されていた暴露は、グラドルとのオナニーテレフォン(引用元リンク

 これこそ、日本国民の皆様が大喜びで望んだ結果でございますので、もはや批判する方がおかしいということになります。かつて「良識の府」と謳われる参議院で、理論上、不逮捕特権などを使いながら2028年までの6年間、国会議員として活動することになった国会議員先生による、ありがたいありがたい暴露話。例えば、30個目の実名暴露は、俳優とグラビアアイドルがオナニーテレフォンをしていたという話です。「誰と誰が電話を使ってオナニーしていようと、本人の自由だし、何も違法ではないので、みんなの前で発表される筋合いなんてないだろう!」と思ってしまったアナタは、ズバリ、マイノリティーです。これで日本が変わります!
 えぇ、「何がどう変わるのか説明してみろよ!」とおっしゃるかもしれませんが、ロジックで説明を求める特殊な人たちは、この国では「バカ」として扱われるので、グラビアアイドルのオナニーテレフォンを暴露して、それが原因でアイドルの身に何かがあっても「知ったこっちゃない!」で大解決です。そんなことより、どんな感じでオナニーをしていたのかを聞くことの方が重要なのです。
 あまりにもバカバカしいので、僕も一つ一つチェックをしているほど暇ではなかったのですが、47の暴露があるということは、少なくとも47人の被害者が出るということになります。今回のテレフォンオナニーの話のように男女の登場人物がいる場合には被害者は2倍です。僕たちはうっかり「そんなことになったら芸能人が可哀想だ!」と思ってしまいますが、そんな気持ちは禁物です。日本で生きていくには、指笛をピーピー言わせながら「ガーシー最高!」と吠えるぐらいがちょうどいいのです。でも、少しでも優しい気持ちを持っていて、「一緒になって喜ぶことなんてできない」というマイノリティーの皆さんは、被害に遭った芸能人に寄り添いましょう。機能しているかどうかは分かりませんが、一応の法的手続きを取り、静かに情報を共有し、連帯するのです。まずは僕たちの周りにいる大切な人たちを守ることが、みんなを笑顔にする第一歩です。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

参院選の最終日に聴衆に呼び掛けていた尊師・立花孝志

 僕はこれまで「N国党やN国信者のバカさ加減は、可視化をして、皆さんに伝えれば理解してもらえる」という前提で原稿を書いてきました。ところが、世の中は僕たちがマイノリティーなので、可視化をしても、丁寧に説明をしても、理解してもらうことはできません。なにしろ、はるか太古の文明の時代から人類が当たり前のようにやってきた「文字を読む」ということさえ、僕たちは捨て去り、ネット上に転がっているYouTubeのアホアホ動画を見て真実に目覚める時代です。えぇ、今となっては「アホアホ動画」ではなく、巡り巡って、「真実を語る動画」です。僕たちが日頃接している科学的だったり、論理的だったりする話は、もはや別の文明の話だと思っていいのではないでしょうか。これが「日本」です。
 しかし、ここまで酷い状況にありながらも、僕たちは傷ついた人たちを癒し、撒き散らされたウンコを片付け、日本の標準的な知性をお持ちの方々に合わせてYouTubeを作って発信し、アプローチを図ること。けっして諦めることなく、試行錯誤をしながら、できることをコツコツとやり続けることが大切なのではないかと思います。なにかと希望のない世の中かもしれませんが、希望は自分たちの手で作りましょう。一緒にやってくれる人たちと一緒に、利益のために人が傷つけられることのない社会を、国会議員から暴露をされて傷つく人がいない社会を、ともに目指してまいりたいと思います。

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