見出し画像

【選挙ウォッチャー】 鴻巣市長選2018・分析レポート。

埼玉県の選挙は、だいたい闇が深いことになっています。何も勉強せずに乗り込んだ鴻巣市長選ですが、さっそく「ゴミ処理場」をめぐって現職の不正が指摘されていることを知りました。証拠も揃っており、現職が逮捕される日は近いと話していましたが、その前に選挙で変えるのが健全な方法だということで、39歳の完全市民派の新人が立候補しています。果たして、「正義」を掲げた市民派の新人は勝てるのでしょうか。

原口 和久 65 現 公明・連合埼玉推薦
細川 英俊 39 新 市民派無所属

現職の原口和久さんは、世にも珍しい「公明党単独推薦」の候補です。自民党や国民民主党の議員からも応援されていますが、公明党から単独で推薦されているということは、そういうことでしょうか。これまで4期16年にわたって市長を務め、今回は5期目を目指す選挙となっています。一方、細川英俊さんは鴻巣市議として活躍していましたが、現職の市政に異議を唱えて立候補する形となりました。実は、4年前は無投票当選で決まっているため、選挙が行われるのは8年ぶり。細川英俊さんが立候補しなければ、今回も無投票当選で決まっていただけに、細川英俊さんは立候補を決めただけでもアッパレです。


■ かなり昔から利権でズブズブだった埼玉県鴻巣市

僕はこれまで埼玉県の選挙をいくつも見てまいりましたが、上尾市をはじめ、戸田市や深谷市など、利権に溺れていない都市を見たことがなく、日本屈指の腐り方をしている都道府県であると言っても過言ではないかもしれません。埼玉県鴻巣市もその例外ではなく、前市長の佐藤輝彦さんは、あまりに利権にズブズブ過ぎて悪名高い人物だったようです。現職の原口和久さんは、そんな市政に「これではダメだ!」と立ち上がった人物なのですが、今となっては自分が利権にズブズブなオジサンになってしまい、今、細川英俊さんが「これではダメだ!」と立ち上がっているという話のようです。

埼玉県鴻巣市と言えば、病院を建設する予定だったはずの土地に、気付けばまったく異なる「免許センター」が誕生することになり、当時は佐藤輝彦市長がズブズブだったと言われていました。鴻巣駅前にある「ウルトラ教室」は、免許センターで出題される当日の試験問題を事前に教えてくれるという、本当にウルトラな教室なんですが、批判が殺到したため、現在は改善されたとか改善されてないとか。当日に出題される免許センターの問題を事前に把握できるって、免許センターと裏側でゴリゴリにつながりがなければ成立しないビジネスだと思うのですが、こんな商売が駅前の一等地で堂々と行われていることを誰も疑問に思わないところが、鴻巣市のスゴいところです。これ以上、「ウルトラ教室」の話をすると、裸にパン粉をつけた状態で無数のムクドリで溢れる駅前の樹木にくくりつけられる可能性があるので、これ以上のことは申しませんけれども、この鴻巣市という土地は昔から利権にゴリゴリなのです。

当日の免許センターで出題される問題を事前に知ることのできる教室がある。これだけで世の常識をひっくり返された気分になり、ビックリすると思うのですが、全国各地の選挙を見ていると、こんなビックリが朝飯前に思えてくるほど、その土地土地にいろいろな問題が眠っていることに気付かされます。かつては正義のために立ち上がった人であっても、時間とともに利権ズブズブ野郎になってしまう可能性はある。だから、本当はしっかりと自分の街の市長や市議をチェックしていかなければならないのです。


ここから先は

5,105字 / 10画像

¥ 200

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

いつもサポートをいただき、ありがとうございます。サポートいただいたお金は、衆院選の取材の赤字分の補填に使わせていただきます。