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【選挙ウォッチャー】 浦安市長選2021・分析レポート。

夢と魔法の王国「東京ディズニーリゾート」を要する千葉県浦安市の市長選が、3月14日告示、3月21日投開票で行われました。千葉県で最もリッチな街ですが、ここでは3月に入ってから延期されていた成人式が東京ディズニーリゾートで行われました。千葉県は当時も「緊急事態宣言」が発令中であり、どうせ延期するなら「緊急事態宣言」が解除されてからでも良かったのではないかと思いますが、どうして3月にあえて行われることになったのか。これには浦安市長選が影響していると思われます。なにしろ、成人式が行われるとあれば、必ず市長が挨拶をするわけで、今年で20歳を迎える大切な大切な有権者の前でアピールする絶好の場を逃すわけにはいかないからです。しかし、これは新型コロナウイルス対策よりも、自分の選挙を優先されている証拠であり、自分の選挙のために20歳の若者たちにリスクを背負わせたと言っても過言ではありません。

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内田 悦嗣 56 現 2期目を目指す
松崎 秀樹 71 元 5期にわたって市長

成人式が行われれば、当然、懐かしい同級生と飲むことだってあると思います。いくら「飲みに行くな」と言っても、キッカケを与えてしまっていることには変わりがありません。浦安市の新成人は毎年2000人ほど。これくらいの数であれば、3日以内にPCR検査を実施してから開催するぐらいのことはできたはずです。例えば、木下グループと包括契約を結ぶことができれば、高くても2000円で受けてもらえるはずです。ざっくり500万円ぐらいの追加予算を組めば成立します。コロナ禍で参加を見送るような新成人もいたと思いますので、少しでも安全に開催するような配慮があっても良いのではないでしょうか。ほとんど自分の選挙のために強行するようなものなのに、配慮すらできていないのですから、僕の内田悦嗣さんに対する評価は、それほど高いものになりません。今、最も取り組むべきは、絶対的に新型コロナウイルス対策なのですから。


■ 成人式開催で国民主権党に巣食われる

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東京ディズニーシーで成人式が開催された3月7日は、まさに千葉県知事選の真っ最中でした。こんな時に成人式をやってしまったものだから、舞浜駅前には国民主権党の平塚正幸がやってきて、新成人に向かって「コロナはただの風邪」と呼び掛けてしまったのでした。せっかくの成人式の後の同級生との楽しい時間が、平塚正幸の出現によってぶち壊されてしまっているのですが、実は、千葉県知事選でのパフォーマンスは4月25日に行われる茂原市議選につながっています。今のところ、前橋由李という女性が立候補するとみられ、茂原市では平塚正幸がシェア率1.1%の312票を獲得し、見事に4位になっています。

【茂原市の開票結果】
熊谷 俊人  43 新 1万9395票
関 正幸   41 新   6962票
金光 理恵  57 新   1238票
平塚 正幸  39 新    312票
皆川 真一郎 66 新    219票
加藤 健一郎 71 新    203票
河合 悠祐  40 新    196票
後藤 輝樹  38 新    156票

4年前の茂原市議選における当落ラインは965票となっているため、例年と変わらないぐらいの選挙が行われれば、理論上、国民主権党の候補が勝つことは考えにくいのですが、同じように「コロナはただの風邪」と主張してくるのかどうかは分かりません。いずれにしても、国民主権党から初めて平塚正幸以外の人物が立候補してくることになりそうなので、引き続き、警戒が必要です。


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