【選挙ウォッチャー】 新型コロナウイルス・最新情報(#159)。
いよいよ年が明け、新型コロナウイルスの感染がとんでもなく爆発していることが明らかになりました。しかも、現場の医師たちが口々に言っていることは、1月に入る頃から変異株の影響なのか、「そろそろ治るか」というタイミングで、いきなり重症化する患者が見られるようになったと報告しています。今後、重症化する患者が再び増える可能性があります。
こうした状態も踏まえ、とにかく僕たちにできることは「感染しないように心がけること」であり、不要不急の外出を避け、とにかく他人のいる所ではメシを食わないことが大切だと思います。
■ コロナ感染者の葬儀が緩和される
厚生労働省は1月6日、新型コロナウイルスに感染した人の遺体の搬送や葬儀について、「納体袋」の使用を不要とするなど制限緩和をした改正指針を公表しました。
これだけ新型コロナウイルスの感染が蔓延すると、感染した人の遺体に触れることよりも、むしろ親族が集まって呼吸する方がリスクが高く、接触感染が空気感染よりもレアであることからしても、感染した人の遺体から検出されるウイルスについては、あまり考えなくても良いのではないかと思います。こんなことは、とっとと緩和されても良さそうなのに、こうした緩和は今日の今日まで行われず、「それを緩和しちゃダメだろ!」ということばっかり緩和される始末です。単純に我々は「アホの国」だということです。
■ 「XBB.1.5」は血清抗体が効かない恐れ
世界中で急速に拡大している「XBB.1.5」という変異株ですが、これまでワクチンを打ったことがある人、あるいは、新型コロナウイルスに感染したことがある人たちも、「XBB.1.5」に対しては免疫を発揮しないことがデータ上から明らかになっています。
ワクチンに効果がなくなってきていることは、皆さんもうっすら気づいていると思いますが、ワクチン3回目、ワクチン4回目とも「XBB.1.5」に対しては、ほとんど効果を発揮していません。
しかし、もっと悲惨なのは「BA.2」や「BA.5」のオミクロン株に感染したことがある人たちも、そこで得た血清抗体が「XBB.1.5」にはほとんど効果を発揮しない。つまり、また感染する可能性が大いにあるということです。
■ 「XBB.1.5」は抗体カクテルも効果なしの恐れ
世界的に猛威を振るい始めている「XBB.1.5」は、これまでのオミクロン株では効果を発揮していたはずの「モノクローナル抗体カクテル」が効果を発揮しない可能性が指摘されています。
つまり、中等症以上の人たちに投与されていた抗体カクテル薬が効果を発揮しないため、中等症以上の人たちに対する治療が難しくなっている可能性があります。これはすなわち、「XBB.1.5」では致死率が上がってしまう可能性があるということになります。
■ 「XBB」の病原性はBA.2.75より低い可能性
新しい変異株が問題になった時、我々「危険厨」が最初にアクセスするのは、日本の「The Sato Labo」です。その研究は世界の最先端を行き、僕たちに貴重な情報をもたらしてくれます。
さっそく「The Sato Labo」による「XBB」の評価が行われ、「XBB」の病原性が、その元祖である「BA.2.75」と同等か低い可能性があるということをハムスターを使った実験から公表してくれました。
このことから言えることは、感染力が非常に強いので、重症化する人や死亡する人の数は、えげつないことになると予想される一方、若い人たちにとっての「死亡率」ということで言えば、デルタ株の時のように恐れる必要はなさそうだということになります。
ただし、病院や高齢者施設といった場所で、とてつもない数のクラスターが発生したり、病床が逼迫して適切な処置を受けられずに亡くなる人は続出すると思いますので、第8波の直後にやってくる第9波は、非常に深刻だと思いますし、病院も救急車も大変な疲弊をすると予想されます。
本来であれば、「XBB.1.5」に「ゼロコロナ政策」に近いくらいの社会的な対応が必要になるはずですが、この国は政治家がアホなので、何もしないまま人が死んでいく社会になることでしょう。何のために非常に高い税金を納めているのか、よく考えた方がいいです。
それと、「The Sato Labo」の研究でも、やはり「BA.2」や「BA.5」に感染したことがある人たちが持っている抗体は、物の見事に突破されることがわかっています。
つまり、「俺は新型コロナウイルスに感染したことがあるから、もう大丈夫だ」と思っている人たちは、この「XBB.1.5」にはほとんど通用しないので、一度感染したことがある人でも再び感染する可能性があるということは書いておきたいと思います。
■ 救急搬送困難事案は再び過去最高水準に
いざとなった時、病院に運んでもらえるかどうかというのは非常に重要です。これは新型コロナウイルスに感染した時のみならず、脳梗塞や心筋梗塞といった緊急を要する病気になった時にも関係する話です。
現在、救急搬送困難事案は頻発しており、コロナ前の+378%という申告な状態です。前週は500%を超えており、まったく病院に辿り着けなかったことを示しています。これは第7波の最も深刻だった時に匹敵し、去年の今頃に起こっていた第6波の状態を超えています。
■ 全国の感染状況まとめ(1月6日版)
さて、全国47都道府県の新規感染者数と主なトピックスを1行で紹介します。スマホでご覧いただいている方は2行以上になっているかもしれませんが、なるべく短い文章で簡潔に状況をまとめております。
本日の日本全国の感染者数は24万5542人となり、日本全国の死者数は456人となり、過去最多を更新しました。また、全国の感染者数の累計は3004万4377人となり、ついに3000万人を突破しました。
続いて、全国の潜在感染者率(100人あたり何人が感染していると考えられるか)と、人口を東京都に換算した場合に、東京より酷い状態にあるのかどうかを見極められる表がコチラです。
宮崎県では、25人に1人以上が感染しているのではないかという猛烈な計算が成り立ちます。宮崎県知事の河野俊嗣さんが有症状でありながら初詣をハシゴしていたように、もう誰が感染してもおかしくない非常に危機的な状況にあります。人口比で換算した場合には東京の2倍以上の感染が認められることになっており、のっぴきならない状態です。
■ 選挙ウォッチャーの分析&考察
今年から潜在感染者率に応じて、取材をするかどうかを決めたいと考えております。休日・祝日は医療機関が休みになり、正確な数字が出てきませんので、平日の数字を見て判断いたします。
潜在感染者率が「1」を超えるところでは、屋内での個人演説会の取材を自粛します。潜在感染者率が「2」を超えるところでは、宿泊を伴う取材を自粛するとともに、選挙事務所でのヒアリングなども自粛します。潜在感染者率が「3」を超えるところでは、取材を完全に中止します。潜在感染者率が「4」を超えるところでは、取材のみならず、店舗の利用もせず、認められるのは通過のみとします。
こうしたルールをもとに、今年も無事故・無感染の取材を心がけたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
いつもサポートをいただき、ありがとうございます。サポートいただいたお金は、衆院選の取材の赤字分の補填に使わせていただきます。