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【選挙ウォッチャー】 中央市長選2022・分析レポート。

 3月20日告示、3月27日投票で、山梨県の中央市長選が行われ、新人2人が激突しました。中央市は2006年に玉穂町、田富町、豊富村が合併して誕生しましたが、今日まで4期16年にわたり、田中久雄さんが市長を務めてきました。今回、その田中久雄さんが勇退することになり、これまでの田中久雄さんの市政を継承するのか、刷新するのかが主な争点です。
 中央市は大自然に囲まれた風光明媚な里で、「住みよさランキング」では常に全国上位に位置する場所です。リモートワークが当たり前になりつつある現代では、豊かな自然の中で暮らすことも魅力だと思いますが、新市長がこの街をどれくらい発展させられるのかが問われます。

望月 智  60 新 無所属(元副市長)
新海 一芳 61 新 無所属(元市議)

 副市長だった望月智さんは、これまで4期16年の田中久雄市政の継続を訴えており、「これまで以上に人が来る街を目指す」としていました。一方で、市議の新海一芳さんは現市政を批判。一部の地域の市民のみを優遇するような政治を刷新するとして「次世代を担う子どもたちのために暮らしやすい街を作る」と言いました。
 まさに「継承」「刷新」かが問われているのですが、皆さんもうっすら気づいていると思います。実は「継承」「刷新」かは、あまり重要ではありません。中央市は人口約3万人ほどの小さな自治体ですが、これくらいの規模だと徹底した地上戦ができている方が勝ちます。すべては選挙戦略次第でどうにでもなるというわけです。


■ この選挙で勝つためのお手本になる選挙

 選挙に勝てるかどうかは、ほとんどが「戦術」で決まります。
 世の中には、圧倒的な泡沫候補もいるので、どんな人でも戦術だけで勝てるとは申しませんが、ある程度の条件が整っていれば、「戦術」で十分に勝てるようになります。だから、「選挙プランナー」のような仕事が成り立つのです。
 しかし、「選挙プランナー」を雇うには、そこそこのお金がかかります。もちろん、お金を払ってコーディネートをお願いすることも一つの選択肢だと思いますが、日頃からいろいろな選挙を見ていれば、自ずと選挙には強くなるはずです。今回の中央市長選で言うなら、落選した新海一芳さんにも勝機はあったはずですが、どうして負けてしまったのかと言うと、それは単純に「選挙戦略」だと思います。中央市長選を戦う上でお手本にできる選挙があるとするなら、それは金ケ崎町長選だと思います。
 まずもって、日本全国の選挙を戦略を含めてウォッチングしている人間は全国で僕しかいませんので、一つ一つのレポートは100円単位で買えるものになっていますので、とりあえず、このレポートは参考にできるのではないかと思います。中央市長選では徹底した地上戦を展開することで、ある程度の勝負にはなると思います。


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