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【選挙ウォッチャー】 金ケ崎町長選2022・分析レポート。

 3月1日告示、3月6日投票で、岩手県の金ケ崎町長選が行われました。
 農協の職員から町の助役になり、2006年から4期16年にわたって町長を務めた現職・高橋由一さんが、今年で75歳ということもあって勇退することになりました。すると、4年前の町長選に立候補して750票差に敗れた高橋寛寿さんがリベンジを目指して立候補を表明。さらに、町の企画財政課長だった高橋文浩さんも立候補を表明。新人同士の熱い一騎打ちになりまして、町は非常に盛り上がっています。

金ケ崎町長選の選挙ボードの写真。

高橋 文浩 58 新 町企画財政課長
高橋 寛寿 65 新 町参事

 現職の町長も「高橋」、2人の候補者も「高橋」「高橋」なので、すべて下の名前を書かないと区別ができません。登場人物全員「高橋」です。なので、勝つのは「ふみひろ」「かんじゅ」か。
 実は、この金ケ崎町は2020年2月に町議選が行われ、トップ当選を果たしたのが、まさかの「幸福実現党」です。平志乃さんは当時、39歳の新人だったのですが、かわいこちゃんだったこともあってか、応援する人が多く、682票も獲得しました。当落ラインが341票だったので、ちょうど2倍取っている計算です。


■ 幸福実現党は、今年も地方で勝っている

幸福実現党のポスター。「台湾を二度と見捨てない。いまこそ日台同盟を」と書かれている。
金ケ崎町に立てられていた幸福実現党のポスター

 あまり知られていませんが、実は、幸福実現党は選挙戦略を見直し、地方選で着実に議席を獲得するようになっています。
 2022年は、1月23日の津市議選に立候補した新人の長谷川植さんが1877票を獲得して当選。定数34に対して43人が立候補し、共産党の現職2人が落選する激戦だったにもかかわらず、幸福実現党は危なげなく安定した得票数となりました。
 2月6日の指宿市議選では、ヤクルトレディーの新人・松下知恵さんが1031票を獲得して当選。定数18に対して21人が立候補し、現職や元職が通用せずに敗れましたが、まったく危なげない安定した得票数でした。
 ここまで2戦2勝。昨年10月の衆院選には候補者を立てなかった幸福実現党ですが、今年は息を吹き返し、7月の参院選では各都道府県選挙区と比例区に候補者を擁立する計画です。


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