【選挙ウォッチャー】 新型コロナウイルス・最新情報(#152)。
現在、まもなくリリースする「全国47都道府県知事の新型コロナウイルス対策・一斉評価2022」の執筆に追われ、とんでもない忙しさになっておりますが、部屋の中が涼しくて快適なので、執筆は順調です。今週中にもお届けできるように頑張っております。
さて、日本は今、ガッツリと医療崩壊が起こっており、全国で病院の受け入れ先が決まらず、救急車の中で亡くなるケースが続出しています。こんなタイミングで新型コロナウイルスに感染したら面倒臭いので、なるべく感染しないように気を付けましょう。「気を付けよう」と思うことが感染を防ぐ第一歩だと思います。
■ オミクロン株は子どもの熱性けいれんが多い
新型コロナウイルスが、デルタ株からオミクロン株に変わり、致死率こそ改善されたものの、子どもの熱性けいれんが多く見られるようになったとして、日本小児科学会も警戒をしています。
アメリカの論文では、神経系の基礎疾患のあるケースでリスクが高いことも示唆されたといい、これだけで「子どもにもワクチンを打った方が良いですよ」と結論づけるつもりはありませんが、知ることで選択肢を多く持つことができますので、知らないよりは知っておいた方が良いと思います。
実は、日本の国立成育医療研究センターなどのチームも、デルタ株流行期とオミクロン株流行期を比較した場合、38度以上発熱する割合が2倍、けいれんの発症が約4~6倍になっているというデータを発表。一方で、デルタ株以前に多かった味覚障害が表れる割合は、6歳以上で約6分の1以下だったとされます。なお、ワクチン接種歴が確認できた790人のうち、2回接種を終えた人は50人で、全員が軽症だったとしています。
子どもへのワクチンに対しては賛否が分かれる中、子どもの特性に応じて選択肢を持つことが大切です。「絶対に打つ」とか「絶対に打たない」と決めてしまうのではなく、常に選択肢を持ち続けることが大切だと思います。
■ 長期に及ぶ味覚障害に苦しむ人もいる
最近は「オミクロン株はただの風邪」と主張する人が多くなってしまいましたが、新型コロナウイルスには「後遺症がある」という特徴があり、とても深刻です。いまや8人に1人が何かしらの後遺症に悩まされているというデータもありますが、味覚障害の有症率と回復率についての研究が出されました。やはり2年以上経った今も回復したとは言い難い人たちはいて、「なるべく感染しないように気を付ける」ということが、改めて大切なのだと思い知らされます。
僕も英語は苦手ですが、「None」は症状がなくなった、もしくは、症状を感じなくなった人を指します。これがいわゆる「治った」ということになろうかと思います。
「Very mild」は、日本語でも通じます。とてもマイルドです。症状がなくなったわけではないけど、繊細な味の違いがわかりにくい。これくらいなら我慢ができそうです。「Mild or slight」は、「マイルドまたは少し」なので、めっちゃ深刻ではないけれど、「まだ味覚障害が完全に治ったとは言えないよね」という感じだと思います。「Moderate」は、「中度」みたいな意味ですが、「まあまあ味覚障害だよね」ぐらいに解釈しています。おそらくスタバでコーヒーを注文した時に「今日は〇〇ブレンドです」みたいな紹介をされることがありますが、「ブレンドの違いは知らんが、コーヒーとして認識してる」ぐらいになってしまうと思います。豆の違いを感じられないのは楽しみがだいぶ減ります。「severe」は、日本語でもシビアと言いますが、けっこう深刻です。「As bad as it can be」は、全然味がしなくて最悪です。
以上を踏まえ、改めてグラフを見てみると、最悪なレベルの味覚障害は1ヶ月から2ヶ月ぐらいで解消されるけれど、それでも10%ぐらいの人には2年経っても味覚障害が残るということになります。ただし、2年前は従来株やアルファ株などで、オミクロン株でも2年以上残るのかどうかは不明な部分があります。しかし、オミクロン株になって後遺症がなくなっているわけではありませんし、割合が少なくても味覚障害を感じる人はいらっしゃいますので、やはり「ただの風邪」として扱うことはできません。
■ 救急搬送困難事案が非常に深刻である
相変わらず、全国で救急搬送困難事案が発生しており、受け入れ先の病院が見つからないまま、救急車の中で亡くなる例が多発。「医療につながることができれば助かったのでは?」という例もたくさん出ているといい、非常に深刻です。
こうしたネガティブな数字が出た時に、「どうすればこれを解消できるのか」を考えるのが一般的ですが、日本は「都合の悪いデータは見ない」が横行するようになり、まずは新規感染者の全数把握をやめるところからスタートするようです。そうなると、ますます医療の逼迫を予測できず、収束の目途も経たないので、今より経済に悪影響を与えるだけだと思いますが、この国はバカの巣窟なので仕方がありません。
なお、8月16日に発表された総務省消防庁のデータでは、救急搬送困難事案の件数そのものは過去最多を更新し続けており、前々週が6307件だったのが、前週で6589件になり、今週はとうとう6747件になっています。件数は増え続けており、とんでもないことになっています。
■ 全国の感染状況まとめ(8月17日版)
さて、全国47都道府県の新規感染者数と主なトピックスを1行で紹介します。スマホでご覧いただいている方は2行以上になっているかもしれませんが、なるべく短い文章で簡潔に状況をまとめております。
本日の日本全国の新規感染者数は23万1499人となりました。死者数は286人となっています。死者数は大阪府35人、東京都25人、千葉県19人、愛知県17人、神奈川県16人、兵庫県15人、福岡県15人、埼玉県13人、北海道11人など。昨日は300人を超えましたが、死者数はこのまま高い水準を維持するとみられます。
今日、非常に深刻なニュースが出てきました。なんと、千葉県の「陽性者登録センター」に登録された感染者が、千葉県ではなく、東京都に計上されていたことが発覚しました。今年2月から自主検査とオンライン診療で新型コロナウイルスと診断された人、少なくとも3万2379人が東京都の感染者として発表されていたということで、東京の感染者の約1割が「本当は千葉県」だった可能性が出ています。ということは、東京都はそこまで深刻ではないし、千葉県はかなり深刻だったことになります。
どうせこの国にはアホしかおらず、まともに数を数えることすらできないのだから、いっそのこと、全数把握なんてやめてしまおうということでしょうか。アホなのに学習をしないし、アホなのに努力もしないので、この国はどんどん衰退するばかりです。
かなり気になるのは、受け入れ先の病院が見つからずに亡くなる事故が埼玉県と神奈川県で起こっていたのですが、両方とも「医師が判断し、あえて自宅に帰したのであって、医療崩壊が原因ではない」という発表をしています。だとすると医師の判断が間違えているということになりますが、そうやって責任を押し付けて、医療崩壊が起こっていないかのように振る舞うというのは、トップとしていかがなものかと思います。医師が適切に入院させようと判断できる環境を整えるのはオマエらの仕事でしょうが! 何の反省もなく、責任を他人に押し付けるクソの知事は、当然、この後の評価に影響します。
■ 選挙ウォッチャーの分析&考察
まさに今、いろいろな知事の評価をしているところですが、愛知県の大村秀章知事のように、最終的に「愛知県にコロナ死はいない」とパチキレたことを言い出し、死者数の基準を見直し、公表しないようにしようというのは最低です。今日の発言をもって、さらにランクが下がるというものです。
まもなく全国の知事を評価したレポートが出ますが、去年よりパワーアップして面白いので、お楽しみに! 良い知事を選ぶことが、いかに大切であるかがわかると思います!
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