『スペースチキンマン』第５話「月がすぐそこに見えた！」

前回のあらすじ
　チキンマンはロボットとけんかになったが
　全然勝ち目がなかったので
　「元々けんかのつもりはなかった」と言って
　引き分けに持ち込んだ。

「チキンマンはあれか！
　中崎町を救うために月に行くのか！」
フィンランド製ロボットのパーヴォはたずねた！
「そうだ！
　それよりロボットが言葉の間に”あれか”とかはさむな！」
「私はこの円盤に乗る人を手伝うようにプログラムされている！
　何か困った事があったら手伝うから言え！」
なんだか腹の立つロボットだった！
けども背中を見たらテレビのようなものがついていた！
「おい！ひょっとしてそれはテレビか？」
「これはパーヴォビジョンだ！」

「テレビだったら『ちちんぷいぷい』を見せろ！
　ロザンが外人に道案内するのが見たいんだ！
　見せろ！」
ところが円盤はずいぶん飛んでいたため
毎日放送の電波はもう届いていなかった！
「むむー！
　つまりは浜村淳のラジオも聴けないわけか！」
しかし！
ビービー！
ビービー！
ビービー！
「パーヴォビション！
　信号受信！信号受信！」
パーヴォビジョンに映像が映った！

そこに現れたのは円盤をくれたスーロネンさんだった！
「あっ！フィンランド人！」
「チキンマン！お元気ですか？」
「うるさい！
　よくもくるくるぱーな円盤に乗せたな！」
「とんでもない！
　それは私が持ってる中でも一番いい円盤ですよ！
　やっとパーヴォを起動させてくれましたね！」
「飛ぶ前からそう言っておけ！」
「これからはパーヴォビジョンを使って自由に地球と連絡が取れます！」
「そうなのか！」
チキンマンは喜んだ！
だったらさっそく中崎町のみんなとおしゃべりがしたいので
使い方を教えろと言った！
ところがスーロネンさんはこう言った！
「残念ながらそんな時間はありませんよチキンマン！
　あなたはもうすぐ月に到着します！」
「なぬ！」
窓の外を見ると
月がもうすぐそこに見えていた！

「そこから先はパーヴォが運転します！
　無事な着陸をお祈りします！
　では！」
さぁ！
いよいよ月に着陸だ！
そこには一体なにが待っているのだろう？
安心してやらかせチキンマン！
なぜなら今はロザンの道案内コーナーは自粛中だからだ！

（2020年4月23日）

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