見出し画像

購入本 #006 (2023年11月~12月頃)

2023年11月〜12月頃に買った本。

3枚目の写真の右にある本はひつじ書房の33周年セールで買ったもの。
1,320円の本が132円で、9,020円の本が902円で買えてしまうという、ものによっては古本よりも安く買えるヤバいセールだったので、めずらしく試し読みをせずにたくさん買った。

言語学に(も)疎いので私には難しい本ばかりだろうけれど、それはそれで目標ができて面白いかも‥という気持ちで注文したのだが、意外と今の私が辞書的に使えそうな本や、今ちょうど読みたい感じ(?)の本もあった。
またこういうセールがあるなら次は文学の本もいろいろ買ってみたいな〜。


ひつじ書房の本(7割~9割引き)はほとんど勘で選んだ。



書籍の日付は発行日ではなく発売日。


画像①の本

📘『ele-king』vol. 32、ele-king books、Pヴァイン(2023年12月下旬)

2023年ベスト・アルバム回。


📕『スピン』第6号、河出書房新社(2023年12月中旬)

日常に「読書」の「栞」を――オールジャンルの新雑誌「スピン/spin」6号目です。ジャンルに縛られない「書き手」との出会いの場を「紙」でお届けします(16号限定)。

スピン/spin 第6号 |河出書房新社


📙九井諒子『ダンジョン飯』第14巻、ハルタコミックス、KADOKAWA(2023年12月中旬)

📙九井諒子『ダンジョン飯』第13巻、ハルタコミックス、KADOKAWA(2023年12月中旬)

待ってろドラゴン、ステーキにしてやる!

「ダンジョン飯 1巻」九井諒子 [ハルタコミックス] - KADOKAWA

14巻で完結。


📙オカヤイヅミ『雨がしないこと』上巻、ビームコミックス、KADOKAWA(2023年12月中旬)

「雨ちゃんは、話の合わない、私のともだち」

私たちが雨ちゃんについて知っていること。

突然、郊外の古くて小さな平屋に引っ越したこと。
凝り始めると同じ料理ばかりを作り続けること。
そしてーー雨ちゃんは、恋をしない。

みんなとちょっと違うけど、変わっているのはみんなと同じ。
第26回手塚治虫文化賞【短編賞】受賞作家が贈る、「恋をしない」花山雨(30)を巡る群像物語。

雨がしないこと 上 | ビームコミックス | 月刊コミックビーム


📙ネルノダイスキ『ひょんなこと』アタシ社(2023年12月中旬)

描かれるのは誰かの日常で起きているかもしれない(でも、本当に起きていたらびっくりな)出来事の数々。
驚くほど緻密な背景画と、ミニマルにデフォルメされたキャラクター。
狂気走っているようで、実のところいたって正気。かわいくて、不思議で、ときおり怖くて、でもワクワクが止まらない。

そんな〝この人にしかない〟魅力を放つ14編を、A5判342頁の大ボリュームでお届けします!
不動産の内見が異世界巡りと化していく話題作「いえめぐり」(KADOKAWA)に続く第3作。
自信を持って世に送り出す、天才ネルノダイスキの新たな代表作です!

ひょんなこと ネルノダイスキ(著/文) - アタシ社 | 版元ドットコム


📕ジョーン・エイキン『お城の人々』三辺律子(訳)、東京創元社(2023年12月中旬)

妖精の王女にかけられた呪いは
十八歳の誕生日に
人間の医者によって解かれるだろう

おとぎばなしさながらに
妖精の王女と結ばれた若い医者の運命は?
表題作他10編を収録
ガーディアン賞、エドガー賞受賞の著者が紡ぐ生と死、
人間と人外の不思議な世界

医師と不思議な少女の恋を描いたおとぎばなしのような表題作ほか、犬と少女の奇妙な絆を描いた「ロブの飼い主」、お城に住む伯爵夫人対音楽教師のちょっぴりずれた攻防「よこしまな伯爵夫人に音楽を」、独特の皮肉と暖かさが同居する幽霊譚「ハープと自転車のためのソナタ」など、恐ろしくもあり、優しくもある人外たちと人間の関わりをテーマにした短編全十編を収録。ガーディアン賞、エドガー賞を受賞した著者の傑作短編集第三弾。

お城の人々 ジョーン・エイキン(著/文) - 東京創元社 | 版元ドットコム


📗佐々木敦『ニッポンの思想 増補新版』ちくま文庫、筑摩書房(2023年12月中旬)

80年代の浅田彰・中沢新一・柄谷行人・蓮實重彦がもたらした知の衝撃、90年代における福田和也・大塚英志・宮台真司の存在感、ゼロ年代を牽引した東浩紀、テン年代と切り結ぶ國分功一郎と千葉雅也―。およそ半世紀にわたるこの国の思想と批評の奔流を一望したベストセラーに、二つの新章を加え更新して文庫化。

筑摩書房 ニッポンの思想 増補新版 / 佐々木 敦 著


📕平野啓一郎『本心』文春文庫、文藝春秋(2023年12月上旬)

愛する人の本当の心を、あなたは知っていますか? 

「母を作ってほしいんです」――AIで、急逝した最愛の母を蘇らせた朔也。

孤独で純粋な青年は、幸福の最中で〈自由死〉を願った母の「本心」を探ろうと、AIの〈母〉との対話を重ね、やがて思いがけない事実に直面する。

格差が拡大し、メタバースが日常化した2040年代の日本を舞台に、愛と幸福、命の意味を問いかける。

『マチネの終わりに』『ある男』に続く傑作長篇小説。

文春文庫『本心』平野啓一郎 | 文庫 - 文藝春秋BOOKS


📕デニス・ボック『オリンピア』越前敏弥(訳)、北烏山編集室(2023年12月上旬)

記憶と鎮魂のファミリー・ヒストリー

第2次世界大戦をきっかけにドイツからカナダへ移住した家族を描く連作短編集。静かで平和に見える一族の生と死が詩情豊かに語られる。点景としてのオリンピック、断片としての家族の歴史。


――レニ・リーフェンシュタールが編集したあとの映像から、この話を語ることはできないだろう。何マイルにも及ぶサブプロットや暗示的な映像が切り刻まれて黒いリボンに何度もまとめられ、忘れ去られた。

――ぼくたち家族の才能は永遠のものだと思っていた。

オリンピア デニス・ボック(著/文) - 北烏山編集室 | 版元ドットコム

◉購入のきっかけ
・倉本さおり(@kuramotosaori)さんのツイート


📗西村紗知『女は見えない』筑摩書房(2023年12月上旬)

七海なな、前田敦子、Dr.ハインリッヒ、丸サ進行、愛子内親王。愛が消費と常に癒着する。そのシステムの中で、人はよく生きることができるのか。すばるクリティーク賞を受賞した新鋭のデビュー批評集。

女は見えない 西村 紗知(本文) - 筑摩書房 | 版元ドットコム


📙panpanya『商店街のあゆみ』楽園コミックス、白泉社(2023年11月下旬)

「楽園」からの9冊目のpanpanya作品集。
表題作はじめ「家の家」「幕間」「うるう町」「正しいおにぎりの開け方」「ビルディング」「ここはどこでしょうの旅」6~10など生活空間の細部までが愛おしくなる16篇。
日記も併収。

商店街のあゆみ|白泉社


📘『ユリイカ』2023年12月号(特集*長谷川白紙)、青土社(2023年11月下旬)

加速し攪乱するシンガーソングライター
多種多様な音楽のエッセンス、柔らかな肉声、不可思議なことばの連なり、それらをデスクトップ上で混ぜ合わせた唯一無二の「歌」を、衝撃と混乱とともに轟かせてきた長谷川白紙。LAを拠点とするBrainfeederとの契約が発表され、ますます世界中で注目度を高める革新的なサウンドに身を委ねれば、これからの音楽が聴こえてくる。「わたし自身の身体による音楽の攪乱」――長谷川白紙自身によるマニフェストを受け取り、CDデビュー5周年を迎えた先にひろがるカオスな風景を描き出す。

青土社 ||ユリイカ:ユリイカ2023年12月号 特集=長谷川白紙


📘マイケル・E・ヴィール『DUB論』森本幸代(訳)、水声社(2023年11月下旬)

喪失と創造の音楽
ジャマイカのレコーディング・エンジニアによって生みだされ、 世界のポピュラー音楽を変えた「ダブ」の輪郭を、 豊富な歴史的資料と鋭い楽曲分析から描きだし、 ポストモダンの美学に接続する世界初の研究書!

blog 水声社 » Blog Archive » 11月の新刊:DUB論


📗山本貴光『文学のエコロジー』講談社(2023年11月下旬)

文芸作品をコンピュータで動くシミュレーションとしてつくるとしたら、なにをどうすればよいだろうか。作品をゲームクリエーターの目、プログラマーの目で眺める。構造やメカニクスに焦点を当てる技術を駆使し、文学をエコロジーとして見る。作品世界を探検するための地図を持とう。
小説にはなにが書かれて、なにが書かれていないのか。客観的に作品を眺めることで、見えてくる、楽しめる、作品世界とその魅力。

『文学のエコロジー』(山本 貴光)|講談社BOOK倶楽部


📙泥ノ田犬彦『君と宇宙を歩くために』第1巻、アフタヌーンKC、講談社(2023年11月下旬)

勉強もバイトも続かないドロップアウトぎみなヤンキーの小林。ある日彼のクラスに変わり者の宇野が転校してくる。小林が先輩から怪しいバイトに誘われているところを宇野に助けられ、その出来事をきっかけに2人の距離は縮む。宇野のことを知れば知るほど彼の生き方に惹かれ、自分も変わろうと行動する小林だったが…。「普通」ができない正反対の2人がそれぞれ壁にぶつかりながらも楽しく生きるために奮闘する友情物語。

『君と宇宙を歩くために(1)』(泥ノ田 犬彦)|講談社コミックプラス


📕アンソニー・ドーア『すべての見えない光』藤井光(訳)、ハヤカワepi文庫、早川書房(2023年11月下旬)

ドイツ軍の侵攻が迫るパリ。盲目の少女マリー=ロールは父に連れられ、大伯父の住む海辺の町サン・マロへと避難する。一方ドイツの孤児院で育ち、ヒトラーユーゲントに加わったヴェルナーは、ラジオ修理の技術を買われ、やがてレジスタンスの放送を傍受すべく占領下のフランスへ。戦争が時代を翻弄するなか、交差するはずのなかった二人の運命が“見えない光”を介して近づく―ピュリッツァー賞受賞の傑作小説を文庫化。

すべての見えない光 / ドーア,アンソニー【著】/藤井 光【訳】 - 紀伊國屋書店ウェブストア|オンライン書店|本、雑誌の通販、電子書籍ストア

◉購入のきっかけ
・円城塔「アンソニー・ドーア「すべての見えない光」書評 重なり響き合う少年少女の時間」好書好日(2018年6月4日)(※2016年10月9日朝⽇新聞掲載)
https://book.asahi.com/article/11589836
・【Youtube】tb_award「Twitter文学賞2017 結果発表会」(2017年3月6日)


📕『ことばと』vol. 7、書肆侃侃房(2023年11月上旬)

編集長/佐々木敦
ロゴマーク/石黒正数
表紙・本文デザイン/戸塚泰雄
装画・挿絵/近藤恵介

【巻頭表現】
千葉雅也「間違えたらもう一度繰り返せ」

【第5回ことばと新人賞】
池谷和浩「フルトラッキング・プリンセサイザ」 
佳作 藤野「おとむらいに誘われて」
選考座談会(江國香織、滝口悠生、豊﨑由美、山下澄人、佐々木敦)

【特集:ことばとことば】
◎創作
大沼恵太「ここだけの話」
大前粟生「パラパラ」 
片島麦子「メントリの始末」 
木下古栗「君たちはどう生きるか」 
佐川恭一「不服」
瀬尾夏美「頬をなぞる」 
戸田真琴「きっとしらない国」 
法月綸太郎「虱博士」 
笛宮ヱリ子「白い噓」
福田節郎「才能」
保坂和志「ことばとショーケン」 
町屋良平「植物」 

【本がなければ生きていけない】
佐々木敦「蔵書の減少と本棚の増殖」

ことばと vol.7|文学ムック ことばと|書籍|書肆侃侃房


画像②の本

📙薄場圭『スーパースターを唄って。』第1巻、ビッグコミックス、小学館(2023年10月下旬)

痛みに優しさを。剥き出しの人生叫ぶ、人間叙情詩。
貧困と音楽、圧倒的な熱量で描く問題作。

「やらんかなぁ俺は、ラップ。」「歌いたいことなんか、ないもん。 ・・・伝えたいことも」 主人公・大路雪人。17歳、売人。大阪の路上、絶望的な環境で、感情を殺しながら生きる日々。幼い頃に、シャブ中の母親と最愛の姉を亡くし、天涯孤独となった主人公だが、唯一信じてくれる親友がいて・・・ 仕事先の上司に殴られ、流血しながら売人を続けてく中で、彼の心に宿るものとは? どうしようもない環境を抜け出すことができるのか・・・!?

音楽に救いを求める人々を描く、極限の人間ドラマ。

『スーパースターを唄って。』 薄場 圭 | ビッグコミックBROS.NET(ビッグコミックブロス)|小学館

◉購入のきっかけ
・岩下朋世(@iwa_jose)さんのツイート


📗松田行正『宗教とデザイン』左右社(2023年9月)

それは、「過剰な忖度」と「誤解する美学」である。

世界、布教、祈り、そして神。宗教はこれらをどのように「デザイン」してきたのか?
シンメトリー、カリグラフィー、縦組み書式、楽譜や音符、書籍のサイズや章扉、色、絵画、建築……世界のありとあらゆる表現の原点には「宗教」と「デザイン」があった!
ビジュアルな説得力が不可欠だった宗教が、これまで生み出してきた数々の「デザイン」とその歴史を網羅する類のない一冊。

宗教とデザイン | 左右社 SAYUSHA

◉購入のきっかけ
・【Youtube】哲学の劇場「#166 注目の新刊/『宗教とデザイン』『リサーチのはじめかた』『海を渡った「ナパーム弾の少女」』『日本語はしたたかで奥が深い』『認識的不正義』『なぜ壁のシミが顔に見えるのか』ほか」( 2023年9月15日)


📕宮澤伊織『ウは宇宙ヤバイのウ!〔新版〕』ハヤカワ文庫JA、早川書房(2023年9月)

高校生・久遠空々梨の下校途中、いきなり巨大隕石が地球を直撃!全人類は一瞬にして滅亡した!!―目を覚ますとそこは隕石衝突の三日前。混乱する空々梨を前に従姉妹の非数値无香が言うには、空々梨は星間諜報組織“偵察局”のエージェントだったが、世界線混淆機の起動によって記憶を失い日本の女子高生になってしまったらしい。再び迫る隕石、襲い来る異星人の艦隊。人類、大ピンチ!?宇宙がヤバイ大活劇、新版爆誕!

ウは宇宙ヤバイのウ! / 宮澤 伊織【著】 - 紀伊國屋書店ウェブストア|オンライン書店|本、雑誌の通販、電子書籍ストア

◉購入のきっかけ
・倉田タカシ(@deadpop)さんのツイート
・今井哲也(@imaitetsuya)さんのツイート


📗宇野常寛『2020年代の想像力──文化時評アーカイブス2021-23』ハヤカワ新書、早川書房(2023年8月)

いま、この時代に、虚構が持つ力のすべてを説き明かす

いま、「虚構」の価値はどこにあるのか?
現代を代表する作品群を完全網羅、宇野常寛の最新文化批評集

ポリティカル・コレクトネスとアテンション・エコノミーの間で、もはや表現の内実(虚構)よりも、作品を語るアクション(現実)の側に人々が強く快楽を覚える現代において、「虚構」の価値はどこにあるのか? 『シン・エヴァンゲリオン劇場版??』『すずめの戸締まり』『機動戦士ガンダム 水星の魔女』『怪物』『街とその不確かな壁』『鎌倉殿の13人』など、この時代を代表する作品の分析を通じて強大な「現実」に抗うための想像力を提示する、宇野常寛の最新文化批評30篇を一挙収録。

2020年代の想像力──文化時評アーカイブス2021―23 | 種類,単行本 | ハヤカワ・オンライン

◉購入のきっかけ
?


📗和泉悠『悪口ってなんだろう』ちくまプリマー新書、筑摩書房(2023年8月)

友だち同士の軽口とはなにが違うのか。あだ名はどういう時に問題になるのか。悪口を言うことはなぜ面白い感じがするのか。言葉の負の側面から、その本質を知る。

筑摩書房 悪口ってなんだろう / 和泉 悠 著

◉購入のきっかけ
・朱喜哲(@hee_verm)さんのツイート


📘松本直美『ミュージック・ヒストリオグラフィー──どうしてこうなった? 音楽の歴史』ヤマハミュージックエンタテイメントホールディングス(2023年5月)

バロック時代のバッハ、古典派のモーツァルト、ロマン派の幕を開けたベートーヴェン……音楽史を少しでも習ったことがある人には馴染みのある時代区分や作曲家の名前。肖像画とセットで思い浮かべる人や、「伝記を読んだことがある!」という人も多いはず。
けれど、 よく見ると“音楽史”には日本史や世界史ではありえない、おかしな点がたくさんあるのです。

どうしてこうなった? そして、音楽史はこれからどう書かれるのか?

本書では過去から現在までの「音楽史の書かれ方」を振り返り、新たな視点でアップデートし続ける音楽史の最前線をご案内します。

【ヤマハ】 ミュージック・ヒストリオグラフィー ~どうしてこうなった?音楽の歴史~ - 書籍 読み物 | ヤマハの楽譜出版

◉購入のきっかけ
・【Youtube】哲学の劇場「#158 注目の新刊/『サピエンス減少』『中世哲学入門』『不正義とは何か』『日本とは何か』『明治大正昭和 化け込み婦人記者奮闘記』『ミュージック・ヒストリオグラフィー』ほか」(2023年6月23日)


📗小池陽慈『できる大人の「要約力」 核心をつかむ』青春出版社(2023年5月)

あふれる情報に溺れそうな毎日から、自分だけの<思考の軸>をもった“攻める読み方”へ――。
そのカギは、「要約力」が握っています。
本、ネットニュース、新聞記事……。なんとなく読み、漫然と考えるだけでは絶対に手にできない核心のつかみ方とは?
これまでの「情報とのかかわり方」を見つめ直し、新たな地平へといざなう待望の書。きっとあなたも、もっと読みたくなる、書きたくなる、思いを伝えたくなる!

できる大人の「要約力」 核心をつかむ|青春出版社


📕宮島未奈『成瀬は天下を取りにいく』新潮社(2023年3月)

中2の夏休みの始まりに、幼馴染の成瀬がまた変なことを言い出した。コロナ禍、閉店を控える西武大津店に毎日通い、中継に映るというのだが……。さらにはM-1に挑み、実験のため坊主頭にし、二百歳まで生きると堂々宣言。今日も全力で我が道を突き進む成瀬から、誰もが目を離せない! 話題沸騰、圧巻のデビュー作。

宮島未奈 『成瀬は天下を取りにいく』 | 新潮社


📗小池陽慈『基本用語から最新概念まで 現代評論キーワード講義』三省堂(2023年3月)

大学入試の現代評論に必須の100のキーワードを時代順に学べます。
さらに、キーワードの内容に合わせて紹介している書籍を読むことで、より理解を深めることができます。

本文で扱った重要語句と書籍は、巻末の「重要語句ミニ辞典」と「ブックガイド」に詳細情報を掲載しています。
「重要語ミニ辞典」では本文掲載語句のほか、評論文頻出の重要語句も学習できます。
「ブックガイド」では内容紹介だけでなく、難易度や手に取りやすい版の情報も掲載。
読解力にあわせて書籍を選ぶことで、スモールステップで読書の幅を広げることができます。
また、聴覚からの学習効率を考え、本文の音声版をつけています。
講義そのものの語りかけるような文体で、学習者に寄り添った参考書です。

現代評論キ-ワ-ド講義 / 小池 陽慈【著】 - 紀伊國屋書店ウェブストア|オンライン書店|本、雑誌の通販、電子書籍ストア

◉購入のきっかけ
・鴻巣友季子(@yukikonosu)さんのツイート
・阿部公彦(@jumping5555)さんのツイート
・スケザネ(@yumawata33)さんのツイート
など


📕ミック・ジャクソン『こうしてイギリスから熊がいなくなりました』田内志文(訳)、創元推理文庫、東京創元社(2022年11月)

でっかくて かわいくて かしこくて もういない。
『10の奇妙な話』の著者である
ブッカー賞最終候補作家が描く、
奇妙で切ない8つの寓話。
デイヴィッド・ロバーツのイラスト43点収録!

まだ電灯もオイル・ランプもなかったころ、森を忍び歩く悪魔として恐れられた「精霊熊」。スポットライトの下、人間の服装で綱渡りをさせられた「サーカスの熊」。ロンドンの下水道に閉じ込められ、汚れを川まで流す労役につかされた「下水熊」。――現在のイギリスに、この愛おしい熊たちはいません。彼らはなぜ、どのようにいなくなったのでしょう。ブッカー賞最終候補作家が皮肉とユーモアを交えた筆致で紡ぐ、8つの奇妙な物語。

こうしてイギリスから熊がいなくなりました / ジャクソン,ミック【著】〈Jackson,Mick〉/田内 志文【訳】 - 紀伊國屋書店ウェブストア|オンライン書店|本、雑誌の通販、電子書籍ストア

◉購入のきっかけ
・酉島伝法(@dempow)さんのツイート


📗三木那由他『言葉の展望台』講談社(2022年7月)

いま、あなたとの会話で起きたことは、いったい何だろう?

マンスプレイニング、コミュニケーション的暴力、会話の引き出し、言語的なポリティクス、アイデンティティと一人称、人々をつなげる言葉、誠実な謝罪と不誠実な謝罪……。難しくて切実で面白い「言葉とコミュニケーション」を、「哲学」と「私」のあいだのリアルな言葉で綴るエッセイ。

『言葉の展望台』(三木 那由他)|講談社BOOK倶楽部


📕閻連科『年月日』谷川毅(訳)、白水Uブックス、白水社(2022年1月)

人間とは、自然とは、生とは何か
中国文学の巨匠が描く〈現代の神話〉

千年に一度の大日照りの年。一本のトウモロコシの苗を守るため、村に残った老人と盲目の犬が、命をつなぐために選んだ驚くべき手段とは――

山深い農村が千年に一度の大日照りに襲われた。村人たちは干ばつから逃れるため、村を捨てて出ていく。73歳の「先じい」は、自分の畑に一本だけ芽を出したトウモロコシを守るため、村に残る決意をする。一緒に残ったのは、目のつぶれた一匹の犬「メナシ」。メナシは雨乞いの生贄として縛り上げられ、太陽の光にさらされ、目が見えなくなってしまったのだ。
わずかなトウモロコシの粒をめぐり、ネズミとの争奪戦の日々が続く。やがて井戸も枯れ果て、水を求めて谷間に赴くと、池でオオカミの群れと出くわし、にらみ合う……。
もはやこれまでか……先じいが最後に選んだ驚くべき手段とは?
ネズミやオオカミとの生存競争、先じいとメナシとの心温まるやりとりを中心に、物語は起伏に富む。意外な結末を迎えるが、受け継がれる命に希望が見出され、安らかな余韻を残す。作家は村上春樹に続いてアジアで二人目となる、フランツ・カフカ賞を受賞し、ノーベル文学賞の次期候補と目される中国の巨匠。本書は魯迅文学賞をはじめ、中国国内で多数の栄誉に輝いている。また数多くの外国語に翻訳され、フランスでは学生のための推薦図書に選定されている。

U238 年月日 - 白水社

◉購入のきっかけ
・豊崎由美「豊崎由美は 閻連科の『年月日』を読んで 未曾有の感動に唇を震わせる」Book Bang -ブックバン-(2017年2月13日)(※初出は『ケトル』vol.34?)
https://www.bookbang.jp/review/article/529874


📗南部真喜子『エルサレムのパレスチナ人社会──壁への落書きが映す日常』(ブックレット《アジアを学ぼう》別巻)風響社(2020年11月?)

国際政治の狭間に置き去りにされながら、ヘブライ語を学び、ユダヤ人社会で働き、理不尽な立場を生き抜く人びと。超えがたい壁に日々書き付けられるグラフィティからは、彼らの心の奥底からの叫び声が聞こえてくる。

エルサレムのパレスチナ人社会 / 南部 真喜子【著】 - 紀伊國屋書店ウェブストア|オンライン書店|本、雑誌の通販、電子書籍ストア

◉購入のきっかけ
・鈴木啓之「イスラエル/パレスチナの読書案内」『《アジア・日本研究 Webマガジン》アジア・マップ』Vol. 1(2023年3月?)
https://www.ritsumei.ac.jp/research/aji/asia_map_vol01/israel/reading/


📗市川裕『ユダヤ人とユダヤ教』岩波新書、岩波書店(2019年1月)

ユダヤ教は「宗教」ではない.人びとの精神と生活,そして人生を根本から支える,神の教えに従った生き方だ.啓典の民,離散の民,交易の民,書物の民,さまざまな呼び名をもつユダヤの人びと.苦難の歩みのなかで深遠な精神文化を育む一方,世を渡る現実的な悟性を磨いてきた歴史をたどりながら,その信仰,学問,社会を知る.

ユダヤ人とユダヤ教 - 岩波書店

◉購入のきっかけ
・読書猿(@kurubushi_rm)さんの昔のツイート


📕ルーシャス・シェパード『竜のグリオールに絵を描いた男』内田昌之(訳)、竹書房文庫、竹書房(2018年8月)

あまりにも巨大な竜グリオール
彼の上には川が流れ村があり、その体内では四季が巡る

“舞台”は動かぬ巨竜
唯一無二のシリーズ短篇集が遂に日本初刊行
初邦訳1篇 初収録2篇

全長1マイルにもおよぶ、巨大な竜グリオール。数千年前に魔法使いとの戦いに敗れた彼はもはや動けず、体は草木と土におおわれ川が流れ、その上には村ができている。しかし、周囲に住むひとびとは彼の強大な思念に操られ、決して逃れることはできない——。

奇想天外な方法で竜を殺そうとする男の生涯を描いた表題作、グリオールの体内に囚われた女が見る異形の世界「鱗狩人(うろこかりゅうど)の美しき娘」、巨竜が産み落とした宝石を巡る法廷ミステリ「始祖の石」、初邦訳の竜の女と粗野な男の異類婚姻譚「噓つきの館」。

ローカス賞を受賞したほか、数々の賞にノミネートされた、異なる魅力を持つ4篇を収録。動かぬ巨竜を“舞台”にした傑作ファンタジーシリーズ、日本初の短篇集。

竜のグリオールに絵を描いた男 - 竹書房

◉購入のきっかけ
・酉島伝法(@dempow)さんのツイート
・【Podcast】TBSラジオ「アフター6ジャンクション」 - 【アーカイブ】2018年4月2日~2020年4月3日放送分「カルチャートーク:アトロク・秋の推薦図書ウィーク(大森望さん)」(2018年11月5日)


📗末近浩太『イスラーム主義──もう一つの近代を構想する』岩波新書、岩波書店(2018年1月)

オスマン帝国の崩壊をきっかけに,長い封印から解き放たれた政治と宗教の関係という古くて新しい問い.その答えの一つが「イスラームの声を政治に反映させよう」とするイスラーム主義だ.崩壊「後」の秩序の模索が今も続く中東で,イスラーム主義が果たしてきた役割とは.単なる復古主義ではない,その実像に迫る.

イスラーム主義 - 岩波書店


📘サラーム海上『ジャジューカの夜、スーフィーの朝──ワールドミュージックの現場を歩く』DU BOOKS(2017年12月)

パキスタンで伝統音楽とジャズのハイブリットを、インドで古典音楽とスーフィー音楽を、
レバノンでアンダーグラウンドのポップスを、イスラエルでジャズとロックを、トルコでクラブミュージックを、モロッコでジャジューカを。
世界の音楽に、その現場で向き合った記録。

ジャジューカの夜、スーフィーの朝/SALAM UNAGAMI / サラーム海上/ワールドミュージックの現場を歩く|DU BOOKS|ディスクユニオンの出版部門


📕『日本近代短篇小説選 大正篇』紅野敏郎/紅野謙介/千葉俊二/宗像和重/山田俊治(編)、岩波文庫、岩波書店(2012年11月)

「親愛なる椎の若葉よ,君の光りの幾部分かを僕に恵め」(葛西善三).どぎつく,ものうく,無作為ででまた超技巧的――小説の百花繚乱と咲き乱れた時代は,関東大震災とその後の混迷を迎える.大正期に発表された,芥川竜之介・川端康成・菊池寛らの16篇を収録.(解説・解題=千葉俊二)(全六冊)

日本近代短篇小説選 - 岩波書店


📕木下古栗『ポジティヴシンキングの末裔』(想像力の文学)早川書房(2009年11月)

まったくもって毛深い体質ではなかったはずなのに、ある朝、純一郎が目覚めると、手足が自らの陰毛によって緊縛されていた……(「ラビアコントロール」)。
 枕に額を預けて目をつむった。眠りの底なし沼に沈みそうになる。このまま性器をまさぐり出せば俺はマスターベーションを避けられないだろう……(「糧」)。
 体力のある若者たちの間で今、密かにマグロ漁が流行の兆しを見せ始めているというが……(「爽やかなマグロ漁」)。
 文学の冒険、文体の魔術、物語の脱臼?不可思議な官能のスパイスがまぶされた未体験の約30篇が共演する!著者の記念すべき初作品集。

【特典付き】当店限定復刊 木下古栗『ポジティヴシンキングの末裔』 – 青山ブックセンター本店

◉購入のきっかけ
・青山ブックセンター本店の限定復刊(2023年12月下旬)
・岸本佐知子(@karyobinga)さんのツイート


📗『日本の植民地支配──肯定・賛美論を検証する』水野直樹/駒込武/藤永壮(編)、岩波ブックレット、岩波書店(2001年11月)

「新しい歴史教科書をつくる会」の歴史教科書の登場が,アジア各地で大きな反発を招いた.その問題点は日本の植民地支配に関する記述である.日本の植民地支配(朝鮮・台湾)に関する事実を正確にかみくだいて解説し,誤って流布されている言説について事実をもって批判する.

日本の植民地支配 - 岩波書店

◉購入のきっかけ
・田野大輔(@tanosensei)さんのツイート


📗エドワード・サイード『知識人とは何か』大橋洋一(訳)、平凡社ライブラリー、平凡社(1998年3月)

〈知識人とは亡命者にして周辺的存在であり、またアマチュアであり、さらには権力に対して真実を語ろうとする言葉の使い手である。〉 著者独自の知識人論を縦横に語った講演。解説=姜尚中

知識人とは何か - 平凡社


📗エドワード・サイード『オリエンタリズム』下巻、今沢紀子(訳)、平凡社ライブラリー、平凡社(1993年6月)

📗エドワード・サイード『オリエンタリズム』上巻、今沢紀子(訳)、平凡社ライブラリー、平凡社(1993年6月)

ヨーロッパのオリエントに対するものの見方・考え方に連綿と受け継がれてきた思考様式――その構造と機能を分析するとともに、厳しく批判した問題提起の書。解説=杉田英明

オリエンタリズム  上 - 平凡社


画像③の本

📙つくみず『シメジシミュレーション』第4巻、MFCキューンシリーズ、KADOKAWA(2023年1月)

📙つくみず『シメジシミュレーション』第3巻、MFCキューンシリーズ、KADOKAWA(2022年1月)

📙つくみず『シメジシミュレーション』第2巻、MFCキューンシリーズ、KADOKAWA(2021年1月)

📙つくみず『シメジシミュレーション』第1巻、MFCキューンシリーズ、KADOKAWA(2020年2月)

押入れ生活をやめて学校に行ってみた。
『少女終末旅行』のつくみずが描く、詩的でシュールなほのぼの日常4コマ!

「シメジ シミュレーション 01」つくみず [MFC キューンシリーズ] - KADOKAWA


📗名古屋大学教育学部附属中学校・高等学校国語科『はじめよう、ロジカル・ライティング』戸田山和久(執筆協力)、ひつじ書房(2014年6月)

「PISA型読解力」向上を目指し、『論文の教室』の戸田山和久名古屋大学教授と意見交換しながら作った日本語表現の教科書。「論理的」とはどういうことかに始まり、他者の意見やデータを分析し、自己の主張や提案につなげるまでを一冊で身につける。中学生から社会人までを対象とし、自分の言いたいことを伝えるだけではなく、他者の意見と建設的に関わりながら問題解決に当たる、これからの市民社会の担い手に必要な資質を育てる。

ひつじ書房 はじめよう、ロジカル・ライティング 名古屋大学教育学部附属中学校・高等学校国語科著 執筆協力・戸田山和久


📗西田谷洋『学びのエクササイズ 文学理論』ひつじ書房(2014年5月)

文学を読む、論じるための主要な理論を15の章に分けて解説する。文学理論を知ることは、小説の理解を深めるのみならず、それを支える社会や文化を思考することにも繋がり、人生においてより広い視野を持つ助けとなる。本書は国内外の研究成果をコンパクトにまとめ、文学の専門でなくても興味のあるところから文学理論とはどのようなものかを知ることができる、最新の「読むための理論」である。

ひつじ書房 学びのエクササイズ文学理論 西田谷洋著


📗大木一夫『ガイドブック日本語史』ひつじ書房(2013年6月)

通史としてではなく言語の歴史を明らかにするさまざまな方法からみた日本語史の概説書。ことばの移り変わり、すなわち言語の歴史は古い文献を利用することでわかるように思えるが、文献だけが言語の歴史を知る資料になるわけではない。また、古い文献を用いる方法にも、さまざまに考えておくべきことがある。それでは、どのようにして言語の歴史は明らかにされるのか。日本語を例にして、言語の歴史を明らかにする方法を多面的・総合的に概説する。

ひつじ書房 ガイドブック日本語史 大木一夫著


📗森雄一『学びのエクササイズ レトリック』ひつじ書房(2012年9月)

本書は、大学1・2年生向けの教科書として、レトリックを平易に解説したものである。言葉のあや、説得の技術、物事の認識のために欠かせないもの…といったレトリックの見せるいろいろな顔を14の章をかけて照らしていく。単に、レトリックに関する知識を提示するだけではなく、言葉遊びやネーミングといったレトリック周辺のテーマも扱い、読者の日本語表現力の向上にも役に立つように実践面でも工夫を凝らした構成となっている。

学びのエクササイズ レトリック 森雄一著 ひつじ書房


📗小島剛一『再構築した日本語文法』ひつじ書房(2012年8月)

日本語は、明快で論理的な表現もでき、曖昧模糊とした表現もできる素晴らしいコミュニケーション(およびコミュニケーション拒否)の手段である。すべての日本語話者にこの手段が有効に駆使できるように、他言語に由来する「人称」「数」「代名詞」「時制」「主語」などの無用な概念の呪縛を捨て去り、日本語に具わっている独自の豊かな構造に着目して再構築した新しい日本語文法を提唱する。

再構築した日本語文法 小島剛一著 ひつじ書房


📗高山倫明『日本語音韻史の研究』(ひつじ研究叢書〈言語編〉)ひつじ書房(2012年7月)

日本語音韻史の研究で、定評のある著者のこれまでの研究の成果を集めた著書。清音濁音、四つ仮名、促音、アクセント、プロソディなど、これまでも日本語音韻史の中心的で伝統的に議論されてきたテーマである題材を扱いながら、従来の学説、通説に縛られず、日本語の音韻史を革新することを提案する卓越した研究書。日本語に限らず、言語史を研究する研究者すべての人に重要である。

日本語音韻史の研究 高山倫明著


📗『ガイドブック日本語文法史』高山善行/青木博史(編)、ひつじ書房(2010年5月?)

日本語文法史の基本テーマをわかりやすく解説した教科書。
「ヴォイス」「アスペクト・テンス」「モダリティ」「係り結び」「とりたて」「待遇表現」「談話・テクスト」「文法史と方言」など、15章で構成されている。
付録では、「資料概説」「用例調査法」「文献ガイド」がある。
この一冊で、文法史の要点を理解することができる。
日本語学だけでなく、言語学、日本語教育、国語教育、古典文学など、
幅広い分野の読者のニーズに応える。

ガイドブック日本語文法史 高山善行・青木博史 編


📘高橋美樹『沖縄ポピュラー音楽史──知名定男の史的研究・楽曲分析を通して』(シリーズ文化研究)ひつじ書房(2010年3月?)

沖縄のポピュラー音楽を対象とした初の学術書。沖縄ポピュラー音楽を代表する知名定男は民謡歌手、作詞家・作曲家、プロデューサーという役割を通して、沖縄の文化的伝統に基づきながらも、新時代のマスメディアを駆使しつつ新たな音楽を創造し続けてきた。本書は知名が沖縄人としての民族的アイデンティティー表現を確立するまでの軌跡を、インタビューや文献調査、楽曲分析などを用いて解き明かした。

沖縄ポピュラー音楽史 知名定男の史的研究・楽曲分析を通して 高橋美樹著 ひつじ書房


📗大津由紀雄『ことばに魅せられて 対話篇』ひつじ書房(2008年5月)

好評『探検!ことばの世界』の姉妹編。対話形式で物語がすすんでいく本書は、「バイリンガルの頭の中って一体どうなってるの?」「ミツバチのダンス」、「回文」「リンス・イン・シャンプーって、リンス? シャンプー?」といった、前著「探検!」ゆずりのことばに関する興味深いトピックが取り上げられている。前半部では認知科学や脳科学の視点からの考察を配置することで、言語の世界が閉じたものではなく広い世界につながっていることが理解しやすくなっている。格好の言語学入門。大学などの授業にも対応。『基礎英語』テキストに連載していたものの大幅改訂版。

ことばに魅せられて 対話篇 大津由紀雄 著 え・早乙女民 ひつじ書房


📗天野みどり『学びのエクササイズ 日本語文法』ひつじ書房(2008年4月?)

普段、話をしたり、きいたりという中でふと?を感じることがあるようなことばのトピックを取り出して、日本語の仕組みに気付くことへ導く。英語は論理的で日本語は非論理的なのだろうか。身近な気付きから、少し深いところへ学生を招待する教科書。言語系の学生ばかりではなく、人文系にとどまらず、さまざまなジャンルの学生にも、ことばの面白さに興味を持ってもらい、日本語を考えるきっかけを与えることを意図する新しい教科書。

学びのエクササイズ日本語文法 天野みどり 著 ひつじ書房


📗石黒圭『日本語の文章理解過程における予測の型と機能』(ひつじ研究叢書〈言語編〉)ひつじ書房(2008年3月)

人は話を聞くとき、相手の話がどう進んでいくのかを予測しながら聞く。そのことによって相手の話を理解しやすくなる。そのような人間が理解する仕組みを予測文法と呼ぶが、それはどのような機能なのかという点は、長年の課題であった。本書は、口頭表現ではなく文章の読解という点に焦点をあてて、その予測文法を大きく解き明かしていく。

日本語の文章理解過程における予測の型と機能 石黒圭 著 ひつじ書房


📗加藤重広『学びのエクササイズ ことばの科学』ひつじ書房(2007年4月)

ことばに関心のある人なら知っておきたいことや考え方、言語学というしかつめらしい学問に入門する前に気づいておくべき現実やその問題点を扱っています。ことばで表現する苦しみと楽しさ、ことばに抱く幻想、ことばの始まり、人間であることとことばの能力、方言と標準語、社会の中のことば、滅びゆくことばの現実、ことばの変化と歴史、発音と文字の不思議、伝わらない思いとことば、ことばについての誤解など、興味ある15のテーマを取り上げています。ほとんど専門知識がなくても読み進められる、「言語学入門への入門」の本です。

学びのエクササイズ ことばの科学


📗谷口一美『学びのエクササイズ 認知言語学』ひつじ書房(2006年4月)

 学びのエクササイズブック1冊目。認知言語学についての重要で興味深いトピックを集め、その視点から、認知言語学のエッセンスや考え方を学ぶ教科書。15章の各章は、半期で終えられる分量で、認知言語学を学ぶ際に重要で面白く、学生を引きつけられるトピックで構成されており、大学1年生から教科書として使うことができる。

まなびのエクササイズ


📗大津由紀雄『探検!ことばの世界』ひつじ書房(2004年12月)

『基礎英語』に連載され、その後、NHK出版から刊行され、好評を博した名著の新訂版。ことばの仕組みを楽しいイラスト(早乙女民)とともに、ユニークな視点で解説し、読者をことばの世界に誘う。「ワニバナナ」「茶色い目の大きな犬を飼っている宇宙人」「にせたぬきじる」など、楽しいトピックによって構成されている。中学生や高校生の言語読本としてだけでなく、入門期の英語学、言語学のテキストとしても優れている。

探検!ことばの世界 大津 由紀雄(著/文) - ひつじ書房 | 版元ドットコム




2023年10月以前の購入本


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?