手を洗う。
ぞうさんとにゃんにゃんに見舞われた昨日のプレゼンが無事に通ったとの連絡が届いた。もしや息子に描かされた落書きがよかったのだろうか。
さっそくお世話になった息子へお礼を伝えようと振りむくと、ちょうどフォークをテーブルに置き、素手で納豆をお召しあがりになられる瞬間だった。
お手を離せないときに大変恐縮ではございますが、そのネバネバの手を洗いにいきませんか。そう丁重にお誘い申しあげると、息子は「やれやれ、仕方ないな」といった感じで、妻を連れて洗面所へ走る。
このご時世なので最近はほんとうによく手を洗うようになった。息子も最初こそ嫌がっていたのだけれど、今ではとても嬉しそうに手を洗う。その理由はしばらくすると聞こえてくる。
「ハッピーバースデートゥーユー♪ ハッピーバースデートゥーユー♪」
いつしか息子はこうしてバースデーソングを歌いながらだと、すすんで手を洗うようになったのだ。だから我が家には毎日何度も誕生日のお祝いムードが漂う。こんなときに。こんなときだからこそ。
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