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母親の涙――ガッツ石松

2020年末に第1弾が発売されて以来、
いまも連日、読者の皆様から感動の声が寄せられている
「1日1話、読めば心が熱くなる365人の教科書」シリーズ。

わずか1ページの分量でありながら、
一つひとつのお話には、
胸が熱くなる感動が詰まっています。

全部で730あるお話の中で、
皆さまの心に最も深く残ったのは、どのお話だったでしょうか?

「1日1話、読めば心が熱くなる365人の教科書」シリーズの中から、
特に心に残った記事と、その感想をシェアしていきます。

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偉い人間にならなくていい、立派な人間になれ
ガッツ石松 元WBC世界ライト級チャンピオン
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俺だって本当は高校に行きたかったけど、
そんな余裕がある家庭じゃないからね。

じゃあ、何も持たない自分が這い上がるにはどうすればいいか。
体一つで戦えるボクシングしかないと思った。

とりあえず近所の人の紹介で東京の会社に就職しました。
入社してすぐ、会社のみんなで元フライ&バンタム級で
世界チャンピオンのファイティング原田さんの試合中継を見ていた。

その時、俺は社長さんに「俺もボクサーになりたいから、
ボクシングジムに通わせてください」と申し出た。

すると社長さんは、「おまえみたいな人間が、
あんな偉い人間になれるわけがない」と言ったね。

まだ15だよ。ショックだったね。

ああ、東京も田舎も一緒だ。
俺みたいなやつにチャンスはないんだ、と思って、
すぐに会社を辞めて田舎に戻った。

村の人たちに見つかると
「あそこの息子、もう仕事をやめて帰ってきた」と噂されるから、
真夜中にひっそりと帰って、
昼間、誰にも見られないようにふるさとを歩いたんだ。

山、川、田んぼ、畑……。
ふるさとの自然に抱かれているうち、
「よし、俺はやっぱり東京へ行く」という思いが湧いてきた。

もう一回上京する日、
おふくろはいつも通り朝早くに土方仕事へ出て行った。

帰ってきた数日間も、忙しくてろくに話もできなかったから、
駅に向かう途中に仕事場に立ち寄ってみたんだね。

「もう一回東京へ行ってくるぞ」と言うと、
おふくろは泥だらけの手で前掛けのポケットをゴソゴソやって、
一枚の千円札をくれたんだ。

俺がいつも悪さばかりしていたから、
「サツ(札)はサツでも、警察のサツは使えねえぞ」と言ってね。

そして、ハラハラと涙をこぼしたかと思うと、
「偉い人間になんかならなくていい。立派な人間になれ」と言った。

うちのおふくろさんは学歴はないけど、
やっぱり苦労を重ねて生きてきた人だから言葉に力があったよね。

すっと心に沁みて、それはいまも忘れない。

結局、その時もらった泥のついた千円札は
ずっと使えなくて、いまでも大切に持っていますよ。

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1日1話、私のイチオシ
一般読者 須加 猛さん
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現状に不安で苦しみながらも、
諦めずに希望を持って前に進めば、未来が変わる。

それを母親が暖かく応援してくれる。

息子の可能性を信じて応援してくれている。

そんな母親が涙を流しながら応援してくれている。

「涙」の成分は水分、塩分などで誰でも同じだが、
「嬉しさ」「悲しみ」「辛さ」「悔しさ」などで流す涙はそれぞれ違う。

母親の涙は人生、人としての大切さを教えてくれたと思う。

何回読んでも涙無しには読めません。

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◆募集内容
 『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』もしくは、
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  下記の投稿フォームよりお送りください。

◆投稿に当たっての注意事項
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『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』
『1日1話、読めば心が熱くなる365人の生き方の教科書』
は、人間学を学ぶ月刊誌『致知』から誕生しました。

『致知』は1978年に創刊され、
以来、「いつの時代でも仕事にも人生にも
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そういう人たちの心の糧になる雑誌を創ろう」
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