育成と強化(育成編①)
強化の楽しさ
入職(自己紹介)後、3年目に北海道スキー連盟のコーチに、5年目に全日本スキー連盟のコーチとして任命していただきました。その間、国内外遠征に帯同し多くの地域で様々な学びを取得することができました。
特にオリンピックでは下川町出身選手がメダル獲得を目の当たりにし、またジュニア世界選手権やワールドカップ、コンチネンタルカップなどではコーチとして帯同し世界のトップ選手のレベルに触れたりすることができました。
国内でも国体や全日本選手権など外様々な地域で遠征など強化に携わりました。
そして、いつしか私も最前線で自分の力を試したいと思うようになり、こうした強化に強く興味を持つようになりました。
気づき
指導者などコーチを行なってちょうど10年目(6年前)くらいになった頃かと思います。約1ヶ月の長期の遠征を終え、翌日地元のジャンプ練習の指導をするのに小学生などを久しぶりに見た時、選手たちの技術が退化していることに愕然としました。夏はたくさん練習や大会に参加し知識や技術などレベルを上げてきたつもりでした。なので、私としてはたった1ヶ月くらいの遠征で技術が大きく変わるとは考えてもいませんでした。寧ろ技術が上がったりすることを期待していました。
幼い選手や若い選手は1ヶ月でもこんなにもレベルが変わるのかと危機感を感じたのを今でもはっきりと覚えています。それと同時に育成の重要性、育成と強化のバランスの難しさを感じました。
育成の重要性
今としては当然なのですが、特に若い選手や幼い選手は技術面や精神面がまだ未熟なため、向かうべき目的を競技はもちろんそれらバックグラウンドなど自然な形を維持し個性を尊重しながらある程度誘導し、日々の練習が順調に行っているかどうかの確認をしないと、後の結果に大きく影響するのだとこの時身をもって体感しました。
一進一退
彼らは度重なる一進一退を繰り返します。
もしかすると後退しかしない時期もあるかと思います。
しかし、それは私たちも一緒…
私たちは互いにその過程も受け入れながら時にはあたたかく見守り、時には強く背中を押し、その選手、その場面、そのタイミングなど見計らいながら転ばぬ先の杖にならぬよう緩急をつけて行うことが一番重要かと思います。
失敗から学ぶこともあるでしょう。また成功の喜びなど感じることもあるでしょう。
私自身少しずつ近づいているものの未だに達成できてはおりませんが、それら大人も一緒になって互いに成長できる関係が将来私が理想とするコーチ像です。
育成無くして強化なし
自然の中に人の生活や生き方があり、季節やスキー文化、社会の中にこのような競技がある。
先ずはこのような様々なバッググラウンドに対し敬意を忘れず、そしてそれらを理解し伝え続けたいと思います。
育成編②に続く…
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?