疑い深い私。人間嫌いから「人が好き」になったきっかけ
今お受けしているライティングの仕事が楽しすぎて、楽しすぎて。
理由は簡単で、ターゲットを理解していると自負しているから。この人たちが喜ぶにはどんな仕組みが必要か、何が痛みか。
そんなことを考えていると、時間は秒で溶ける。とにかく楽しいんですよね。
ライティングの仕事を楽しめている1番の理由は、「人」が好きだからという気がしてなりません。
人懐っこい方ではないどころか、むしろ警戒心が強いんだけど。価値観の異なるものを寛容に受け入れられる訳でもないけれど。
それでも私は「人」が好きなのです。
こんなことを考えていた時に、自分の転機となった出来事を思い出したので、伝えてみようかなと。
起業セミナーで泣いた話
実は、昔は人間が嫌いでした。
「誰が」とかではなく。何もきっかけもなかったんですが。
人は誰しも裏切るし、誰のことも理解できない。自分を理解できる人もいない。それぞれが利己的で信用できない存在だ、と考えていた時期があります。(ダセェ)
そんなタイミングで、割と有名な起業系のサークルで、起業セミナーがあったんですよね。
ベンチャーの社長さんが話をしてくれて、懇親会も用意してくれてっていう。
起業したいという気持ちがあった訳ではないんですけど、当時は「行動しないくせに意識高い系」だったので参加。
(今は周りの人を幸せにしながら、自分も楽しく生きたいな。くらいの意識ゆるい系になりました…)
そのセミナー、何回か行ったんですけど、1回めっちゃ刺さった方がいて。
その方は、本当に人を大事に経営される方でした。人を信じて、可能性を伸ばして、企業を成長させてきた話をされていたんですよね。
当時の私は、人に恵まれている環境と共に、人を信じられる強さがとても羨ましかったのを覚えています。
ベンチャーの社長さんなんて遠い存在なのに、とにかく羨ましかった。衝撃と感動と同時に、自分の中の黒い感情がここまで刺激されるセミナーは初めてでした。
なんとも言えない苦しさで、目が潤んだのを覚えています。
社長さんに「私は人が嫌いです」って感情をぶつけてみたら…
その後は懇親会。
普段の懇親会では自分からスピーカーには話しかけに行かなくて学生同士で飲んでいるんですけど…
今回ばかりはどうしても「この人と話さないと後悔する」と思って話に行きました。
でも、何を話していいのかわからず。出てきた言葉は、
「私は人が嫌いです。信じても裏切る生き物だと思うようになったからです。なぜ、そんなに人を好きで、信じられるんですか?」
インタビューだったら、完全に失格です。どう答えたらいいんだっていう…。
でも、このときの社長の言葉がとても衝撃だったんです。
「君は本当に人が好きなんだね。」
第一声がこれ。すごく衝撃的で、14年経った今でも覚えています。
社長曰く
「君は人が好きで、向き合おうとしているからこそ悩むんだよ。知りたいっていう気持ちがあるのは、本当に好きな証拠だ。
嫌いなものは知ろうもしないし、悩む時間をかける価値もない。それだけ真摯に向き合おうとしている君ならば、素敵な人に恵まれるよ。」
残念ながら一字一句思い出すことはできませんが、おおよそこんな言葉をかけていただきました。
すごく、スッと腹落ちしたんですよね。この言葉。
この言葉を指針に行動したという訳でもありませんが…。
結果として人の気持ちに向き合えるライターという職業を選んだのは、数奇な運命でしょうか。この仕事をやるほど面白さが増すので、やはり人と向き合うのが好きだったのかもしれません。
終わりに
ライティングは、人の悩みや欲望といった感情と向き合う仕事だと思っています。ターゲットの悩みが見えてきたときは、本当にワクワクするんですよね。
感情を揺り動かす文章をみると、もっと頑張らなきゃなと思うばかり。
しかし、ターゲットの悩みを理解して提案し、それを評価していただける環境にも恵まれ、ありがたい限りです。
この社長、名字しか覚えていなくて直接お礼が言えないのが悔しいのですが、本当に感謝しています。
気持ちだけでも届きますように。
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