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廣川ちあき
2017年8月10日 00:46
折鶴の束の原色照りつけて八月二日いま爆心地天主堂を望む背後の蝉時雨ひとりになりてただ黙すのみきちんと見つめるから何も語らなくていい 少女うつむくケロイドの頬爆心の碑柱の黒くそびえ立つ先の青空ますます青し爆心の碑を去る前に空を見よ竹山広の歌を思えば爆風は確かにここに吹いたのだビルの間の片足鳥居子どもらの笑い声して遠ざかる被爆詩人の詩碑を残して物言わぬことも静かな力なり瞼伏せたる聖使