【イタリアのロックダウンの現状】〜仕事、人々の反応〜


前回までの投稿で、私の友人からあった質問に答える形で、イタリアの状況をお伝えします。

Q.イタリア人はすぐに対応出来たのですか?

A.行動を変えるのが難しい事情がある人はイタリアにも初めはいました。でも、事態を考えてみんな動き出しました。
イタリアの一般企業は、テレワークが出来る仕事はすぐにテレワークに切り替わり、そうじゃない仕事の人も、会社を閉める命令が出たから閉めています。
それぞれの会社の事情は私も言えないけど、国全体の経済活動が止まっているので、やる仕事がなくなっているのが現状。
会社からの指示で有給を強制的に取らされている人が多いと思います。でも、クビにすることは、このロックダウンが始まってから2ヶ月は特例で出来ないことになっているので、すぐ失業することはないです。
あと、税金の支払いは条件付きでフリーズされてるので、払わなくて良い人もいます。
企業への支援として、一定額の限度はありますが、給与を国が肩代わりして支払うシステムがあり、それを活用していく企業が今後増えていくかと思われます。

イギリスは、もう少し補償してくれる額が高くて、給料の80%とかを補償されると思います。
日本も、本気を出せば出来ることあると思うんですが、的外れ過ぎる対応しか出てこないようですね。
日本では、リモートワーク出来る会社が移行していないという話も聞くから、まだ改善余地はあると思います。


Q.イタリアでは経済をストップさせて仕事がなくなってその日暮らしのような形で働いていた人などへの補償などは決まってますか?

A.フリーランス(いわゆるその日暮らしの形)の人には、今のところ3月分として、600ユーロが補償されています。もちろん、申請制なので、申請しなければもらえないけど、役所等も全て閉まっているので、申請受付は全て落ち着いてからです。

Q.人々から経済活動の停止に対して、反発はないんですか?

イタリアは、経済をストップさせたことで、みんなが被害を受けています。そして、こんだけ医療機関が疲弊、崩壊して、次々に人が死んでいる状況で、自分の経済の補償に文句を言ったり声を上げる人はいません。いたとしても、白い目で見られるし、「こんな時に何考えてるんだ?!イタリアの危機だろうが!」ってみんな思ってると思います。
でも、生活が苦しくなってきている人がいるのも現実で、食料品を買える引換券を政府が発券したり、キリスト教系のボランティアの方が食料品の配布活動をしてくれています。

追記:
日本人にとっては、遅いかもしれませんね、このサービスのスピードは。でも、イタリアは普段からこういった公共サービスは遅くて、みんな慣れてるというのがあります。
日本人は、常に補償されることや、素早くて完璧なサービスに慣れすぎていて、非常事態にバタバタ、オタオタしてしまうんだろうな〜と思います。
イタリア人(おそらく他国にも当てはまる)は、その点は問題が起こることがしょっちゅうなので、柔軟に対応しているし、みんな事態の深刻さを理解しているので、そこに異議を唱えたり、反発する人はいません。
日本人が途上国に行った時に不便さを最初感じた気持ち、分かりますか?(行った事がない人もご想像ください)最初は日本と同じように行かなかったけど、徐々に乗り越え、不便さに慣れていく感覚。今、それをみんなが持たなければいけないような気がしてます。非常事態とは、そういうことだと。

※何か気になること等あれば、コメントしてもらえればと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?